目立つ部分だけではなく地味だがうれしい変化も
2013年10月10日に、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(SCEJA)より発売となった新型PS Vita(PCH-2000シリーズ)。従来型(PCH-1000)からさまざまな部分で仕様変更・調整が施された新型機だ。もちろん記者もプライベート機として購入、せっかくなのでその手触りなどをリポートしていこう。ちなみに購入したのはピンク/ブラックだ(とくに深い意味はない)。
まず、従来型(PCH-1000)からの大きな変化として、これまでにも再三アナウンスされてきた、より薄く&より軽くという部分。数値的には下表のようになっているが、実際に持ち比べてみるとかなりの違いが実感できる。持ちやすさについては手の大きさなど個人差もあるため一概には言えないが、新型PS Vita(PCH-2000)は“しっかりホールドしている感覚が持てる薄さ”という感じ。重さについてはやはり軽いのは魅力で、普段プレイ時間が長めの人にはうれしいポイントだろう。プレイ時間の点で言うと、バッテリーの持続時間も平均1時間ほど向上している。
新型PS Vita(PCH-2000) | 従来型(PCH-1000) | |
薄さ | 約15ミリ | 約18.6ミリ |
重さ | 約219グラム | 約260グラム |
バッテリー持続時間の目安 | 約4~6時間 | 約3~5時間 |
もうひとつの大きな変化は、カラーバリエーションの増加。新型PS Vita(PCH-2000シリーズ)には最初から6種類のカラーラインアップが用意されている。単純に選択肢が多いというのは、ユーザーにとってはうれしいところだ。採用されているカラーは、高級感をウリにした従来型と比べると、よりカジュアルな選色という印象。これは以前別の機器を手掛けている方に聞いた話だが、ひとつの機器にカラーバリエーションを持たせるのは、色の選定から金型、生産ラインの確保など非常に大変なことだそうで、そういう意味では初期6色が用意されたというのは、SCEJAの新型PS Vitaに対する意気込みが感じられる部分とも言える。
細かなデザインにも変更が加えられているが、そのなかでもスタートボタンとセレクトボタンが従来型よりも大きくなり、形状が丸くなったのは目立つところ。突起の高さも少し高くなっているため、格段に押しやすくなっている。押しやすさに関しては、同じ処理が施されたPSボタンも同様だ。ほかにも、左右のスピーカーの穴や本体上部のカードスロット部分の形状も変更されている。
さて、実際に新型PS Vitaでゲームをプレイしてみると、まったく別のハードではないのでプレイフィールは従来型と基本的に同じだが、先にも述べたように軽さやスタートボタン、セレクトボタン、PSボタンの押しやすさは快適ポイント。ディスプレイが有機ELから液晶パネルに切り換えられた点については、比較すると若干の違いが見てとれるが、その違いがゲームプレイに影響するかと言われるとそんなことはもちろんないし、どちらがいいかとなると個人の主観やこだわりになってくるだろうというレベル。記者の個人的な意見としては、画像表示にゲームプレイに影響する決定的な差異はなく、従来型と新型どちらを購入するかの判断基準という点では、先に挙げた変更点やカラーバリエーション、3Gの有無などから自分の環境や好みに合うほうを選ぶのがいいと思う。また、今後続々と登場予定の限定モデルという選択肢もあるだろう。
というわけで、新型PS Vita(PCH-2000シリーズ)についてリポートしてきたが、従来型との違いがおおよそおわかりいただけただろうか。購入を検討している人の参考に少しでもなったなら幸いだ。