オリジナル大作から人気シリーズの続編までお披露目

Xbox Oneの注目作が出揃った! “Xbox E3 2013 Media Briefing”詳報【E3 2013】_04

 2013年6月10日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスのThe Galen Centerにてマイクロソフトによる“Xbox E3 2013 Media Briefing”が行われた。北米にて、2013年11月に499ドルで発売されることがアナウンスされたメディアブリーフィング。 

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 とはいえ、メインとなったのは、タイトル紹介。およそ2週間前に行われたXbox Oneの発表会では、「タイトルラインアップはE3でお披露目します」と明言していたマイクロソフト陣営だが、その言葉を証明するように、“Xbox E3 2013 Media Briefing”はまさにタイトル推し。1時間30分に及ぶカンファレンスの中で、「これでもか!」と潔いばかりにXbox One向けのタイトルを披露した。その数17本。まずは、カンファレンスで紹介されたXbox Oneタイトルを列記すると以下の通り。

・『METAL GEAR SOLID V PHANTOM PAIN』(KONAMI)
・『Ryse Son of Rome』(マイクロソフト)
・『Killer Instinct』(マイクロソフト)
・『Sunset Overdrive』(マイクロソフト)
・『Forza Motorsport 5』(マイクロソフト)
・『Minecraft Xbox One Edition
・『Quantum Break』(マイクロソフト)
・『D4』(マイクロソフト)
・『Project Spark』(マイクロソフト)
・『Crimson Dragon』(マイクロソフト)
・『Dead Rising 3』(カプコン)
・『The Witcher 3 Wild Hunt』(CD Projekt RED)
・『Battlefield 4』(エレクトロニック・アーツ)
・『Below』(マイクロソフト)
・Black Tusk Studiosの作品(マイクロソフト)
・『Halo Xbox One』(マイクロソフト)
・『Titanfall』(Respawn Entertainment)

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 初っ端から度肝を抜かれたのが、『METAL GEAR SOLID V PHANTOM PAIN』の映像が流されたこと。「次世代向け」と言われつつも、ハードが明確にされていなかった同作が、Xbox One向けとしてリリースされることがアナウンスされた。スネークが馬にまたがるという、西部劇風の映像が流されるや、会場は大歓声の渦に。映像では、『メタルギア』がオープンワールドになることやリアルタイムで天気が変わることなどが紹介されており、より現実に近づいているとの印象だ。『メタルギア』シリーズのキモとも言うべきステルスアクションもさらに深みを増しているようで、新世代機でどのように『メタルギア』が進化するか、期待したい。オープニングアクトで登壇したKONAMI・小島プロダクションの小島秀夫監督は「『METAL GEAR SOLID V PHANTOM PAIN』は、グラフィックパワーを活かして、ユニークなフィーチャーを盛り込んだ、すばらしい作品になると思います」と豊富を語った。

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 新世代のマシンスペックを得て、よりフォトリアルによりシネマティックになっていくゲームにおいて、それを象徴するようなタイトルが『Ryse Son of Rome』。Cryrtek開発による同作は、ローマ軍の兵士、マリウス・タイタスが活躍するアクションアドベンチャー。映像では、マリウスがタイミングにあわせて敵を攻撃したり、軍隊を率いて攻撃するといったシーンが紹介された。月並みな言いかたになってしまって申し訳ないが、その映像はまさに映画の中のワンシーンのようだった。

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 Xbox Oneの大きな特徴としてクラウドがある。今回紹介された多くのタイトルがクラウドに対応することと思われるが、明確にクラウドがもたらす可能性に言及したのが、『Forza Motorsport 5』。同作の開発元であるTurn 10 Studiosのダン・グリーナウォルト氏は、プレイヤーのドライブスタイルや癖などがクラウドに保存されて、“NPC”としてほかのプレイヤーと競えるようになるとコメント。「AIとではなくて、生きた人間と競えるような気分になれる」と説明した。クラウドで、よりリアルな感覚でレースが楽しめるようになるといったところだろうか。

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 Xbox Oneの発表会についでの登場となる『Quantum Break』も印象深いタイトル。開発を手掛けるのは『アランウェイク』などで知られる、フィンランドに本社を構えるRemedy。主人公は、限られたスペースに限り、60秒間だけ時間を止められるという特殊能力を持っているようで、映像では、爆破が起きそうになった場所から、女性を救出する……といった印象的なシーンを見ることができた。『アランウェイク』でシネマティックな演出に定評のあるRemedyであるが、新世代機のXbox Oneで、シネマティックさがさらに洗練されたとの印象だ。

 『Project Spark』はデモプレイが印象的だったタイトル。プレイを見た限りでは、ゲームの全貌を掴みづらいが、まるでキャンバスに絵を描いていくように、ゲームを作っていく作品となる模様。自分で作ったゲームは友だちとシェアできるようになるようで、クリエイティブな気分を味わえるかも。

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 サプライズということでは、カプコンバンクーバー開発による『Dead Rising 3』が、Xbox One独占タイトルとして発表された。オープンワールドによるゾンビアクションが楽しめる本作は、Xbox Oneでさらに進化。わらわらとゾンビが溢れるさまは、新世代機ならではの物量感。デモプレイでは、銃と懐中電灯を組み合わせて、その場で新武器を作り上げる……といった様子も確認できたが、同作の特徴のひとつであるコンボ武器は、さらにバラエティー豊かになり、さらに自由度を増しそうだ。さらに会場では、SmartGlassの機能を用いて、スマートフォンで指示を出して、テレビの画面に爆弾を落とすといったシーンも紹介された。主人公は、ニック・ラモスという新キャラが起用される模様だ。

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 「Xbox Oneでは、新たなフランチャイズの創出に注力する」と明言しているマイクロソフトスタジオのフィル・スペンサー氏。新世代機ならではの新ブランドを立ち上げるのが、Xbox Oneの魅力をアピールする最短の近道というのは理解できる話で、『Ryse Son of Rome』や『Quantum Break』などはその流れにあるといえる。さらにスペンサー氏は、カンファレンスで新たに5つのスタジオとファーストパーティータイトルを開発中であることを明らかにした。さらに5つのスタジオとコラボとは、マイクロソフトの注力ぶりがうかがえるというものだが、その中のひとつがカナダに本社を構えるBlack Tusk Studios。カンファレンスでは映像のみが公開されたが、その映像を観る限りでは、「『Halo』シリーズにつぐ、トリプルAタイトルとして期待している」との言葉を裏打ちするクオリティーだった。

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 新ハードにオリジナルフランチャイズは不可欠だが、一方で、鍵を握るのはやっぱり人気シリーズの最新作。そんなわけでカンファレンスでは、期待された『Halo』シリーズの最新作として343 Industries開発による『Halo Xbox One』が発表された。砂漠を思わせる惑星に出現した巨大メカに対峙するマスター・チーフ……という印象的な映像が上映された同作だが、気になるのは『5』ではなくて、『Halo Xbox One』と銘打たれているところ。映像には“Beginning in 2014”とあり、新たなシリーズがスタートするようにも思われるが……。もともと『Halo4』は新3部作を前提としていただけに、どのような兼ね合いになるのか、気になるところだ。登壇した343 Industriesのボニー・ロス氏は「新世代ハードの『Halo』はXbox Oneのパワーと柔軟性を最大限に活用しています。『Halo』のエンジンはクラウドコンピューティングと専用サーバーのパワーでアップされています。さらに『Halo Xbox One』では60分の1フレームを実現しています」とコメントし、喝采を浴びた。

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 さて、『Halo』を差し置いて……と書くと語弊があるかもしれないが、トリを飾るタイトルとしてお披露目されたのがRespawn Entertainmentの『Titanfall』。Respawn Entertainmentというと、あまりなじみがないかもしれないが、こちらは何を隠そう、『コール・オブ・デューティ』シリーズでおなじみのInfinity Wardの元スタッフなど設立したスタジオ。巨大メカを駆使しての映像は圧巻のひと言。最後に登壇したRespawn EntertainmentのCEO、ヴィンス・サンペラ氏は「やっと『Titanfall』を発表できました。『Titanfall』では、Xbox Oneのクラウド機能を大いに活用しています」と説明した。『Titanfall』はXbox One独占で、2014年春の発売を予定しているとのことだ。

 マイクロソフトが自信を持ってプレゼンした17タイトルは、人気シリーズ最新作からオリジナル作品まで、注目作が出揃ったとの印象だ。日本での発売が正式決定したXbox Oneだが、タイトルラインアップに関しては日本展開が見えていないものも多い。より多くのタイトルの日本発売を期待したいところだ。

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▲メディアブリーフィングには、元ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイド・スタジオのフィル・ハリソン氏も登壇し、タイトルのプレゼンを行なった。

 また、既報の通り、マイクロソフトでは北米にて新型Xbox 360を発売することを発表。今後数年にわたって100本以上のタイトルが発売予定であることが明らかにされている。マイクロソフトでは、Xbox Oneリリース後もXbox 360のサポートも続けるようで、Xbox 360ユーザーにとってはひと安心といったところだろう。なお、Xbox Live ゴールドメンバーシップに関しては、今後毎月2タイトルを無料でダウンロードできるようになることやマイクロソフトポイントを廃して地域ごとの現金換算になること、家族のひとりがゴールドメンバーシップの会員であれば、家族全員がゴールドシップのサービスを受けられるようになることなどが発表されている。

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