萌え燃えな横スクロールアクションゲームが登場!

 2011年6月にXbox 360で発売された2D格闘ゲーム『ファントムブレイカー』のキャラクターたちが、今度は横スクロールアクションゲームで大暴れ! そんな『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』を、「忍者の“柚葉”ちゃんが好きすぎて、公式ガイドブックを3冊買った僕、浅葉たいががやりこむしかない!」ということで、早速がっつりと遊んでみました。
 本作は2Dアクションゲームながら、攻撃やアクションの種類が多いのが最大の魅力。『ファントムブレイカー』に登場した必殺技やアクションは、ほぼそのままの操作で実装されているため、遊んでいた人ならすんなりと爽快感溢れるアクションをくり出せるはず。

『ファントムブレイカー』のスピンオフ作品がXBLAに! 『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』プレイインプレッション!_01
『ファントムブレイカー』のスピンオフ作品がXBLAに! 『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』プレイインプレッション!_02
▲わらわらと出現する敵を、流れるような連続攻撃でバタバタと倒していく。難度“ノーマル”で遊ぶぶんには、アクションゲームに不慣れな人でも楽々と先に進める作りになっている。
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▲ステージの最後にはボスが待ち受けている。多彩な攻撃をガードや回避でしのぎつつ、攻撃のチャンスをつかむのだ。

 『ファントムブレイカー』シリーズを遊んだことがないという人が、“格闘ゲームの必殺技やアクション”と聞くと、難しいコマンド入力を想像する人もいるかもしれません。しかし、そんな心配は無用です。本作もそうですが、『ファントムブレイカー』シリーズのウリは、簡単な操作を組み合わせることで、自由度の高いアクションをくり出せるところなんです。必殺技のコマンドは、方向キー+必殺技ボタン、超必殺技のコマンドはボタンふたつ同時押し、こんな簡単な操作体系なのに、格闘ゲームとして奥深い魅力を備えていた『ファントムブレイカー』の魅力を、2Dアクションゲームに見事に落とし込んだのが本作、『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』なのです。通常技を連打して、コンビネーション攻撃を出して、必殺技を出したいタイミングで、方向キー+必殺技ボタン。こんな簡単な操作で、爽快な連続技をくり出せるので、ゲーム初心者にもバッチリオススメできる作品になっています。

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▲通常攻撃で体力の下に表示されているバーストゲージを溜めれば、超強力な強化アウトレンジ攻撃や超必殺技をくり出せる。強敵との戦いでは、この大技を使って大ダメージを狙うのだ。

 ステージをクリアーすると、プレイした成績に応じてポイントが入り、このポイントを使ってキャラクターを育成します。攻撃力、防御力、スピードのどの分野を育成するかはプレイヤーの自由なので、自分だけのキャラクターを育成しているRPG的な感覚が楽しめます。この育成したキャラクターを使ってバトルロイヤル対戦が楽しめるのも本作の魅力のひとつで、その対戦は格闘ゲームさながらの深い駆け引きが発生します。最大4人まで遊べる……ということで、僕もいま、まわりの格闘ゲームプレイヤーをバリバリ勧誘しているところです。1VS1の対戦ゲームはアーケードゲーム専門誌“月刊アルカディア”でライターをしているほど大好きな僕なんですが、4人同時対戦のゲームは、また違ったおもしろさがあるんです。友だちと遊ぶ時は、チャットやSkypeをしながら、「おればっかり狙ってんじゃねーよ!」とか騒ぎながら遊んでいます。この手の育成したキャラクターで戦うゲームというのは、同じキャラクターを使っていてもプレイヤーごとに、割り振った能力値や戦略が異なるのも魅力ですね。混戦になっているところに、攻撃力に特化したキャラクターがつっこんでいって、大技をヒットさせる……というような戦術もギャンブル性が高くて盛り上がります。

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▲バランスよくポイントを割り振るもよし、ひとつの能力に特化させるもよし。プレイヤーの好みでキャラクターを成長させられるのだ。
▲バトルグラウンドモードは、ガードとスリップシフト(避け)の使いどころが勝敗を分けるポイントに。

 そしてそして、キャラクターとその独特の世界観も、本作の魅力。僕のお気に入りは、女子高生忍者の“柚葉(ゆずは)”ちゃん。女子高生忍者という、日本のワビサビと萌えを融合させたこのすばらしいキャラクターの魅力たるや、いくらでも文章を書けてしまいそうな勢いですが、あまり書きすぎると、チラシの裏に書けと言われてしまうのでここでは割愛します……。
 本作で操作キャラクターとして選べるのは、『ファントムブレイカー』でもプレイヤーキャラクターとして選択できた、大剣を操る音大生の“美琴(みこと)”、破邪の一族、簡単に言ってしまうと巫女さんの“稚(わか)”、メイド少女の“唯月(いつき)”、そして、女子高生忍者の“柚葉”の4人。どの女の子も、さまざまな萌え属性を備えています。本作は、海外での配信もされているとのことで、この作品をきっかけに、「日本の萌えが広く伝わってくれるといいな!」と熱烈に思っております。

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▲仁科美琴(CV:水樹奈々)
▲九紋稚(CV:松来未祐)
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▲神埜唯月(CV:長谷川明子)
▲藤林柚葉(CV:豊崎愛生)
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▲ゲームを進めると、サブキャラクターが追加。サブキャラクターもゲーム内で使用することが可能で、多彩なアクションが用意されている。稚の妹の薙ちゃんの萌え力も、とんでもないことになっています。

 世界観の面では、先が気になるストーリー展開は、アドベンチャーゲームを作り慣れた5pb.さんの地力の高さを感じることができます。『ファントムブレイカー』を遊んでいれば、なお没入感が高まる作りになっているので、本作を遊んで物語に魅力を感じた方は、ぜひともこちらも遊んでみてください。
 そして、世界観といえば、本作の舞台になっている“街”にも注目です。関東に住んでいる人にはとくに馴染みの深い秋葉原や新宿が、2Dグラフィックでコミカルに、かなり細かく描きこまれているところが印象的です。週に5日くらい秋葉原に立ち寄る僕ですら、街の雰囲気の再現度にびっくりさせられるレベルです。道沿いに並んでいる店の外観はもちろん、内装なんかまで、パロディを交えながら細かく描写されていて、5pb.の作品の醍醐味である“聖地巡礼”(作品内の舞台探訪を指すスラング。5pb.作品には、実在の場所を舞台にした作品が多いことでも知られている)がはかどる作りになっています。

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▲1ステージ目で訪れることになる、秋葉原の再現度の高さに注目。電気街を駆け抜けながら、敵を倒すのだ。
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▲秋葉原といえば、『シュタインズ・ゲート』を想像する人も多いはず。なんと本作では、“牧瀬紅莉栖”がDLCで参戦決定! これが、運命石の扉の選択か!

 そして、本作の最大の魅力は、その価格。800マイクロソフトポイントで、遊びごたえのあるアクションゲームを遊べるんです! 3月12日配信予定のDLCは400MSPなので、それを入れてもリーズナブルですよね。このDLCでは、“牧瀬紅莉栖”追加のほかにも、レベルキャップの開放が可能になるので、ひと通り育成を終えた人でもさらなるキャラクターの強化ができそうですね! 対戦格闘ゲームが大好きな僕としては、レベルを上げて勝率を少しでも高めておきたいところです(笑)。気軽にワイワイ騒ぎながら遊べる『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』、Xbox 360を持っている人に超オススメの1本です。

■著者紹介:浅葉たいが:インテリアデザイン会社所属のゲームライター。ロールプレイングゲーム、2D対戦格闘ゲーム、美少女ゲームが好物。月刊アルカディアや週刊ファミ通などで活動中。“ファントムブレイカー 公式コンプリートガイド”執筆。


ファントムブレイカー:バトルグラウンド
メーカー 5pb.
対応機種 X360Xbox 360
発売日 2013年2月27日(Xbox LIVE アーケードでダウンロード配信)
価格 800マイクロソフトポイント
ジャンル 多人数同時プレイ可能アクションゲーム