男性陣と女性陣それぞれに色の異なるイベントでファンと交流
2012年7月より始まった、マウスプロモーションとカラオケチェーン店パセラとのコラボ企画“McP（マウスコラボパセラ）”の第3弾“マウスフェスタ2012冬”が、2012年12月9日（日）、東京・秋葉原のパセラリゾーツ AKIBAマルチエンターテインメントにて開催された。同イベントは1部と2部に分かれており、1部では市来光弘、坂巻学、高橋英則の男性声優3人による“高橋英則☆サプライズバースデー”を、2部は阿久津加菜、松嵜麗、五十嵐裕美、森谷里美、中村桜、加隈亜衣、ACRYLICSTAB（アクリルスタッブ）によるライブイベント“MAUSU Diva 発売記念イベントファイナル”が行われ、会場に集まったファンとともに温かい雰囲気を作り上げた。
小さなサプライズが多数仕込まれた“高橋英則☆サプライズバースデー”
12月7日に誕生日を迎えたマウスプロモーションの男性声優・高橋英則をお祝いするというイベント“高橋英則☆サプライズバースデー”では、趣向を凝らしたさまざまなコーナーでファンと盛り上がった。しかし、何と言っても今回のイベントは、タイトル名にある“サプライズ”。最初からサプライズがついていることがサプライズであったり、登場時に会場の入口にスポットライトが当たるものの、実際に3人が登場したのは“STAFF ONLY”と書かれた扉からだったり、男性声優3人のイベントだというのに女性のみのテーブルがひとつだけで男性だけのテーブルがふたつもあるなど、細かなサプライズが目白押し。出演者たちも小さなサプライズに苦笑し、困惑しながらも、ファンとの距離の近いイベントを大いに楽しんだ。
同イベントは3つのコーナーで盛り上がる。ひとつめは“サプライズトーク”という名の、言わばラジオ番組などでよくある“ふつおた”コーナー。開演前に募集した出演者への質問やコメントをその場で紹介していくというもので、ひとつめの質問で「マウスディーバ6人の中でお気に入りの子は誰ですか？」という内容を引き当ててしまうサプライズに、3人とも苦笑い。高橋は「身内びいきなところがありまして、以前いっしょにラジオをやらせていただきました森谷里美ですね」と回答し、市来は「付き合いの長さ的に阿久津、五十嵐の2択ですね。じゃあ、そのふたりで」、坂巻は「最近いいなと思っているのが桜ちゃんですね。『ガールズ&パンツァー』にも出てるしね。いま、どんどん来てるでしょ」とそれぞれの推しメンを語る。そのほか、「一生で一回でいいから言ってみたい言葉は？」という高橋への質問に「それをいま言うの？（笑）」としながらも「俺が主役だ！」と答えたり、市来がなぜか暴走庵（※『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズのキャラクター）のモノマネをさせられたり、香川県からイベントに参加したという男性ファンが、乗ってきた夜行バスが衝突事故を起こしたというサプライズ発言をしたりと、多様なトークで盛り上がった。
続いて坂巻チョイスによるアニソンを3人で歌うことに。選ばれたのはSMAPの『笑顔のゲンキ』。アニメ『姫ちゃんのリボン』のオープニング曲である同曲を3人で歌い上げるとつぎのコーナーへ。続いてのコーナーは、坂巻が考案したという、（恐らく）業界初のコーナー“バースデーバトラー”。これは誕生日を数値化して闘うコーナーで、7月6日生まれであれば“0706”となり、706バースデーバトラーポイント（BBP）に数値化されるというもの。出演者が観客を3人選び、その3人のBBPを足して、最大数値だった人が勝利となるルールだ。なお、高橋と同じ12月生まれの人を選んだ場合は数値を3倍にできる（×3という意味。これ単体では数値化はできない）というルールのほか、出演者と同じ誕生日だった人を選ぶと、1億ギャラクシーファンタスティック（BBPとほぼ同等の数値と思われる）が追加され、勝ちが確定するとのことだった。対決の結果は、5241BBPを獲得した坂巻の勝利。最下位は2359BBPの市来となり、ほかの出演者が欲しいゲームソフトを買ってあげるという罰ゲームを行うこととなった。
3つめのコーナーは“サプライズサンタクロース”というコーナー。3人がサンタクロースになってプレゼントを渡すというコーナーなのだが、ふつうに渡すわけではなく、ここにもゲーム的な要素が取り入れられている。ちなみにこのコーナーも坂巻考案によるもの。観客には名前の書かれたプレートが配られており、まずは金色のボックスからサンタ役の出演者が名前が書かれた紙を引く。サンタ役の出演者は、観客の誰がその名前に該当する人物なのかを当ててプレゼントを渡しに行く、というものなのだが、当てるためのヒントとなる質問を銀色のボックスから4枚引く。この質問に該当者が答え、その回答からプレゼントを渡す相手を捜し出すというわけだ。なお、質問をする際に該当者が誰かわからないようにするため、サンタ役の出演者は後ろを向いたままで質問をすることになる。ちなみに、間違えて別人にプレゼントを渡してしまった場合は、本来もらえる権利がある人にプレゼントは渡されず、渡された人物のものとなるので責任重大だ。質問の内容は「市来光弘の好きなところは？」という何の手がかりにもならないものから、「今日の髪型は？」、「服の特徴は？」、「身長は何センチ？」といった外見的特徴に対するものまで多岐に渡り、これらの質問の答えから該当者を当てるのはなかなかに至難の業だったものの、なんと今回のイベントの主役である高橋は見事的中させ、観客の度肝を抜いた。
すべてのコーナーが終了すると、アニメ『スラムダンク』のオープニング曲BAADの『君が好きだと叫びたい』を3人で披露。さらにアンコールへと誘導するような形で「カッコいい曲が続いているからそれを越えるものじゃないと。『ドラゴンボール』だってどんどん戦闘力が上がっていくでしょ？」という坂巻の振りから披露されたのは、『まんが日本昔ばなし』のエンディング曲『にんげんっていいな』。観客とともに大合唱をして、温かい雰囲気を作り出す。するとそこへバースデーケーキが登場し、みんなで高橋をお祝い。高橋が「サプライズって感じがしました。誕生日っていいな！」と笑顔でコメントするとイベントは終了。最後は会場に詰めかけたファンとひとりひとりしっかり会話をしながら、お見送りをして第1部のイベントの幕を引いた。
歌姫たちの紅白歌合戦！ “MAUSU Diva 発売記念イベントファイナル”
第2部のイベントは、マウスプロモーション所属の女性声優陣によって制作されたCD『MAUSU Diva（マウスディーバ）』の発売記念イベント。今回は、年末ということで紅組と白組に分かれての紅白歌合戦を実施。紅組は阿久津加菜、松嵜麗、中村桜、そして楽曲を提供したACRYLICSTAB（アクリルスタッブ）のウユを含めた4人、一方の白組は五十嵐裕美、森谷里美、加隈亜衣の3人という構成。司会進行を坂巻学が務め、ファンとともにアニソンライブで盛り上がった。
白組の五十嵐、森谷、加隈の3人はおそろいの雪だるまの衣装（パジャマ）で登場。そして「私たちは、ガリです！」とイベント限定ユニット名を発表する。その心は「箸休め的なユニットになれれば」（加隈）とのことだ。これに対し、紅組も負けじと「私たち、紅ショウガです！」と対抗するなど、メンバー全員の仲のよさを伺わせる。紅白歌合戦パートは、各チームが3回歌い、どちらがよかったかを観客が決めるというルールでスタート。トップバッターは“ガリ”こと、白組メンバー全員による『Happy Girl』。同曲は喜多村英梨の歌う『パパのいうことを聞きなさい！』のオープニング主題歌で、ノリのいいポップなナンバー。ガリの3人がイベントの開幕を華やかに彩ると、“紅ショウガ”こと紅組は阿久津と中村によるMOSAIC.WAVの『最強○×計画』へ。テレビアニメ『すもももももも』のオープニング主題歌で、こちらもアップテンポな楽曲。阿久津が会場をガンガン煽り、アツく盛り上げていった。
続いてガリは『とらドラ！』の楽曲である『ホーリーナイト』を3人で、紅ショウガは松嵜とウユのふたりをボーカルに、阿久津と中村がダンサーを務め、アニメ『ロザリオとヴァンパイアCUP2』のオープニング主題歌、水樹奈々の『DISCOTHEQUE』を披露。スローテンポな曲をしっとりと聴かせたガリに対し、さらにテンションを上げていく紅ショウガと好対照な選曲となる。そして、ラストナンバーとしてガリが選択したのは、『ドラゴンボールZ』のオープニング主題歌『CHA-LA HEAD CHA-LA』。元気な定番曲で盛り上げる。トリを務める紅ショウガは、ここで海外から世界的に有名なゲストが紅組の応援に駆けつけてくれたとのことで、手拍子とともに呼び込む。いったい誰が来たのかはいろいろな問題があるためここでは伏せさせていただくが、世界中で人気のトップアーティストとして名を馳せる女性と、マウスつながりで来てくれたのであろう、世界的に有名なマウスの女性が登場すると会場は大盛り上がり。だが、ステージ上に阿久津と松嵜はおらず、後にふたりは「ゲストが帰るときにすれ違ってふたりで興奮した！ ゲストはヘリで帰って行った」と話していた。一瞬だけの登場となったふたりを見送り、紅ショウガが披露した楽曲はアニメ『らき☆すた』のオープニング主題歌『もってけ! セーラー服』。サンタのコスチュームで登場した中村とウユが同曲を歌い上げると、最後の最後で阿久津と松嵜も合流。サンタコスチュームに身を包んだ4人で華やかにトリを飾った。
なお、紅白歌合戦の結果は、白組4万点、紅組4万1000点（坂巻による集計）で僅差で紅ショウガこと紅組の勝利。得点発表前は全員で土下座をするほど、悲壮な覚悟で臨んだ彼女たちだったがイベントをトータルコーディネートした審査委員長（吉村氏）からトロフィーを授与されると、チーム一同、笑顔を咲かせた。
紅白歌合戦パートに続いて、今度はCD『MAUSU Diva』に収録されたソロ曲をそれぞれが披露。松嵜の『Magical CHOCOLATE Days!』ではそのタイトルに合わせて、直筆メッセージ入りのチョコレートを客席に投げ込みプレゼントしたり、中村は『ラブメディック』で会場に癒しを与え、ACRYLICSTAB（アクリルスタッブ）がギターの阿部隆大を呼び込み、生演奏で『一瞬あざやかに』をアツく歌い上げると、続く森谷もACRYLICSTAB（アクリルスタッブ）のふたりとともに『FEEL LIKE SAIL UP』を披露。五十嵐は『Snow Rainbow』をしっとりと歌い上げ、加隈は『世界の果てまで』をぴょんぴょんと飛び跳ねながら力強く歌う。そして、阿久津は『覚醒アリス』を振り付きで歌い、会場の熱気をさらに一段階アツくさせるなど、それぞれに異なる個性を爆発させて、会場を盛り上げた。
そして、最後に1曲歌ってお別れ、というところで12月13日に誕生日を迎える五十嵐のサプライズバースデーを実施。まったく気づいていなかった五十嵐は「サプライズでお祝いということをいままで受けたことがないので、こういうときどういう反応をしていいかわからない（笑）。26歳になりますー。素敵に歳をとっていきたいと思いますー」とコメントした。
最後はそれぞれがひと言ずつファンに向けてコメント。『MAUSU Diva』というCDの制作からイベントでのファンとの触れ合いを本当に愛おしい出来事だったように語る面々。イベントタイトルに“FINAL”とついていることにも触れ、「“今年は”とりあえずありがとうございました！」（中村）など含みのある発言も飛び出す。また、『MAUSU Diva』の楽曲と“つきねこ”の楽曲が2012年12月12日よりパセラでカラオケ配信されることも発表。マウスプロモーション副社長の納谷氏によると、カラオケの映像には、未公開の写真などが使用されているとのことなので、ファンはぜひパセラで歌を歌って、それらの写真もチェックしてほしい。
イベントのラストは『ジングルベル』を出演者全員で歌い、華やかなムードの中幕が下ろされる。そして、会場では出演者たちによるサイン会を実施。多くのファンが列に並び、出演者たちとのひと時を楽しんだ。
