『想い出にかわる君 ~MemoriesOff~』
それなりにひとり暮らしの大学生活を楽しんでいる主人公だったが、一方では漠然とした憂鬱さを感じていた。その原因は数年前、理由も告げず突然消えた恋人、黒須カナタだった。なぜカナタが目の前から消えたのか分からないまま、その別れは彼の心に大きな傷を残した。
それから数年後──偶然にもカフェで再会するカナタと主人公。失ったと思っていたカナタとの再会で彼の心は乱れてしまう。さらにカフェを訪れる女の子との出会いが重なり、再会と新しい出会いの狭間で心が揺れ動き始める。また、夏が始まる。
『メモリーズオフ ~それから~』
浜咲学園に通う高校3年生、鷺沢一蹴。彼には同学年の彼女、陵いのりがいた。卒業も間近に控えた雨の日のバレンタインデーに、想い出の場所で一蹴はいのりからの一方的な別れ話を告げられる。
なにが起こったのか解らず茫然とする一蹴。そんな一蹴を尻目にいのりは去っていってしまう。
果たして別れの訳は……一蹴といのりの関係は……!?
失いたくない想いと新たな想いに葛藤する一蹴。そして……彼が選ぶ選択とは?
『メモリーズオフ♯5 とぎれたフィルム』
千羽谷大学の2年生河合春人は、映画作りという夢を目指して、小さな映画サークルに所属している。だが春人は、いまその夢をあきらめかけていた。原因は、親友であり同じ夢を目指す仲間であった日名雄介が1年前に突然この世を去ったこと……。
最高のライバルだった雄介がいなくなったことで、春人は夢への情熱を見いだせなくなっていた。友の死。見失いつつある夢。立ち止まったままの春人の胸にかけがえのない想いが宿るとき、途切れたフィルムは静かに回り出す。そこには、どんな未来が映っているのだろう……?