角川ゲームス×エクスペリエンスの完全新作が始動!

『円卓の生徒』を始め、多くのダンジョンRPGを手掛けるエクスペリエンスが新たなタイトルの開発を始動!【よりぬきXbox 360 8月号】_01

 角川ゲームスとエクスペリエンスのタッグで、ダンジョンRPGを新時代に向けて展開するプロジェクト"DRPG PROGRESS"。その中のいちタイトルとして開発されているXbox 360専用の完全新作が、『剣(つるぎ)の街の異邦人』だ。ダンジョンRPGの王道的な部分を守りつつ、戦闘以外の街での生活感などにも力を入れているという。まだ謎のベールに包まれた部分の多い本作について、開発を手掛けるエクスペリエンスのおふたりに話を伺った。

『円卓の生徒』を始め、多くのダンジョンRPGを手掛けるエクスペリエンスが新たなタイトルの開発を始動!【よりぬきXbox 360 8月号】_02
エクスペリエンス
プロデューサー
千頭 元(左)

エクスペリエンス
ディレクター
安宅 元也(右)

異世界に迷い込んだ"異邦人"が主人公に

─『剣の街の異邦人』(以下、『剣』)の企画がスタートしたのはいつですか?
千頭 『円卓の生徒』(以下、『円卓』)が完成した直後です。その後リリースした『迷宮クロスブラッド リローデッド』(以下、『クロスブラッド』)を含め、360ユーザーの皆さんからいただいた声を参考にして、当初考えていたものから方向性が少し変わりましたけど。初めはライトユーザー向けにするつもりだったんですが、シリアスな路線に変更しました。
─ということは、コアなユーザー向けのタイトルなんですか?
千頭 そうですね。『円卓』よりもゲーマー向けの内容になることを目指しています。
─ゲームの基本的なコンセプトはすでに固まっているのでしょうか。
千頭 基本の骨子は固まっていますね。
安宅 大人っぽくて、お洒落な方向性で。
千頭 一般的なダンジョンRPGでは、敵を倒してアイテムを集めるハック&スラッシュの要素がメインですが、『剣』では戦闘以外のパートにも力を入れています。
安宅 あ、そこまで言っちゃう?(笑)
千頭 じつは作品タイトルも、ゲームシステムに関係があります。"剣"、"街"、"異邦人"がポイントで、男女間のイベントも用意しています。ゲームをプレイして、生活感が出せるようなシステムを考えています。
安宅 主人公になるキャラクターは、もともと作品世界の住人ではなく、現実の世界から迷い込んできた異邦人です。主人公はプレイヤーが作成するので、異世界に来た経緯はキャラクターによってさまざまですが、街で生活して、もとの世界に帰る手段を探すというストーリーが展開します。世界観は昔のライトノベルとか、中世ファンタジーの世界をイメージしています。街を歩いているだけでも血を見るような、ダークな感じを掘り下げたいですね。
─メインビジュアルの背景に描き込まれている街は、たしかにちょっとまがまがしい印象がありますすね。
千頭 主人公が剣の力を頼りに生きていく、というイメージが欲しかったので、あえてちょっと荒んだ感じにしています。
安宅 つねに危険が潜んでいるような街ですね。中世ヨーロッパのスラムのような雰囲気です。

目指しているのは"謎の肉が入ったカレー"!?

─ダンジョンRPGというジャンルはすでに確立されているので、新しく挑戦できる部分は限られてしまいませんか?
千頭 社内ではよく料理にたとえて話すんですけど、たとえば同じカレーでも使う素材や辛さによって楽しみかたが違いますよね。そういう料理人的な立場から、ダンジョンRPGを変えていくことになると思います。
安宅 カレーでたとえるなら、『剣』は相当に辛いです(笑)。『円卓』は甘口で、『クロスブラッド』はそれなりに辛いほうでしたが、『剣』はそれ以上ですね。
千頭 難易度は相当高くなると思います。『円卓』のシナリオを楽しむボリュームと、『クロスブラッド』のようなシステムをもっと洗練させた形で『剣』に生かしたいと思っています。いいところ取りですね。
安宅 メインビジュアルに象徴される"得体の知れない不思議な感じ"を大事にしたいです。「おいしいカレーだけど、謎の肉が入っているぞ!?」というくらい(笑)。
千頭 現時点ではまだ何とも言えないんですけど、うちで作るダンジョンRPGの最終形みたいな位置づけになるかもしれません。もちろん、ダンジョンRPGを作るのはこれで最後というわけではないですけど。
─それだけ強い意気込みが?
千頭 いままでうちで作ってきた360用のタイトルって、もともと360用ではない移植作なんです。でも『剣』は初めから360用の新規タイトルとして作っていますし、角川ゲームスさんとのDRPG PROGRESSでお贈りする完全新作としてお届けするタイトルですので、やはり意気込みの違いはありますね。キャラクターも世界観もゲームシステムも、すべて360ユーザーを意識した形で発売したいと思っています。

『円卓の生徒』の世界観を踏襲した世界設定

─イメージボードを描かれたイラストレーターさんはどなたでしょうか。
千頭 『円卓』でモンスターのデザインを担当していただいた、塚本陽子さんです。じつは、『剣』は『円卓』の世界の別の国の話です。ただし『円卓』の続編ではないので、シナリオやシステムはかなり違います。ファンの方に喜んでもらえる小ネタは入ると思いますが、基本的にまったくの別物ですね。
安宅 同じようなモンスターは住んでいるかもしれません。"ドラゴンがいちばん強い"といった世界観などは踏襲すると思います。
千頭 ちなみにメインビジュアルの女の子が着ているのは、『円卓』で主人公が着ていた鎧なんですよ。『剣』が『円卓』の世界観を継承していることを表わしています。
─発売はいつごろになりそうですか?
千頭 『剣』は移植ではなく新作なので、その分、時間をかけたいと思っています。イメージとしては、ちょうど1年後くらいになんとかしたいところですけど(笑)。
─最後に『剣』への意気込みを!
安宅 『剣』は個人的にゲームの好みのど真ん中に近いので、『ウィザードリィ』のようなゲームにハマったことのある同じ趣味の方にハマってもらえたらうれしいです。本作含めて、角川ゲームスさんとのDRPGコラボレーションもこれからいよいよ加速していきますので、どうぞご期待ください。
千頭 ダンジョンRPGの原点回帰というべき作品になるんじゃないかと思っています。これまでのタイトルではライトユーザーを含めて広く遊んでもらうことを重視していましたが、『剣』はコアなユーザーを意識しています。360の代表的なタイトルと呼ばれるように角川ゲームスさんといっしょにがんばりたいと思います!

ファミ通Xbox 360 8月号

 

●表紙&特集:『重鉄騎
Kinect専用タイトルとして発売された『重鉄騎』が表紙&特集!
中盤までの攻略情報はもちろん、本作のコラボレーショントレーラーを制作した、
押井守監督インタビューも掲載。

●特別企画:E3 2012 リポート
6月5~7日にアメリカはロサンゼルスで開催されたゲームショウ"E3"を
ファミ通Xbox 360視点でリポート。
今年もXbox 360タイトルが多数出展されており、それらをひとつでも多く掲載した!
気になるゲームはあるかな?

●総力特集:『ロボティクス・ノーツ
ついに発売となる科学ADV第3弾、
今回はプロデューサーの松原さん、シナリオの林さんにインタビューを敢行。
ここだけの話をたっぷり聞いてきた。今号を読めば、本作をより深く楽しめるはず!?

●特別付録:Xbox 360版&『モンスターハンター フロンディア オンライン』ファミ通チケット 入手イベントコード
<ガンランス>FMXや<大剣>ディグスソードなど、17種類のオリジナル武具いずれかが生産可能となる、ファミ通チケットの入手イベントコード!

※本イベントコードの入力期間は、2012年6月29日(金)18:00から2012年10月24日(水)定期メンテナンス開始までとなります。

●新作&攻略ゲーム
バイオハザード 6
ロスト プラネット 3
アサシン クリード III
DmC Devil May Cry
ウィッチャー2
DEAD OR ALIVE 5
ゴーストリコン フューチャー ソルジャー
マックスアナーキー
ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ
ラブ☆トレ
マックス・ペイン3
ロリポップチェーンソー
ほか

●連載
Valhalla FREAKS [板垣伴信]
Highスペックマシン;Lowスペックマン [志倉千代丸]
海外ゲームマニアックス
実績解除愛好会
ほか