水着コスチュームができたのは巌竜のおかげ！？
2012年7月12日～15日（現地時間）、アメリカ・サンディエゴにて開催されているエンターテインメントのイベント“Comic‐Con International”（通称“コミコン”）。開催3日目となる7月14日の夜、会場近くのHard Rock Hotelにて、バンダイナムコゲームスの『鉄拳タッグトーナメント2』（プレイステーション3版とXbox 360版は2012年9月13日発売予定、Wii U版『鉄拳タッグトーナメント2（仮題）』は発売日未定）の関係者向けイベントが行われた。
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このイベントでは、『鉄拳タッグトーナメント2』のオフラインプレイやオンラインプレイを楽しむことができた。とくに、オンラインプレイについては初のプレイアブル出展となるため、多くの『鉄拳』ファンが試遊台に集い、プレイ感覚を確かめていた。
■『鉄拳』プロジェクトディレクター原田勝弘氏にインタビュー！
――先日のセッションで水着コスチュームを発表されましたが、こちらは日本でも無料でダウンロードできるのですよね？
原田 もちろんです。北米ですと予約特典としてついてくるのですが、日本では初回特典として付ける予定です。
――初回特典をもらえなかった人は、手に入れることができないのでしょうか？
原田 いえ、そんなことはありません。発売から1ヵ月後か2ヵ月後か、間は空くかもしれませんが、無料でダウンロードできるようにしたいと考えています。ふつうなら有料配信するところかもしれませんが、皆さんに楽しんでいただきたいので、無料でご提供する予定です。
――水着は男性キャラクターにも動物キャラクターにも用意されているのですよね。
原田 基本的には、全キャラクターに用意する予定です。色のバリエーションもできるだけ増やそうとしています。また、これらのコスチュームをすべてダウンロード形式にしてしまうと、オンライン対戦のときに読み込みに時間がかかってしまいますので、できるかぎりディスクにデータを入れようと試みています。
――原田さんのお気に入りの水着はどのキャラクターのものですか？
原田 個人的には巌竜です。なぜかというと、どうみても囚人にしか見えないから。カジュアルな囚人（笑）。そこがポイントですね。もともと、この水着の企画って、Twitterで「巌竜の水着作りますよ」と言ったら、反応してくれた方が多かったので、「本気で作ろう」と実現したものなんです。ですので、きっかけを作ってくれた巌竜に感謝しないとな、と。
――ファンはみんな、巌竜に感謝しないといけないですね。
原田 巌竜って、世界的に、ずーっと人気最下位なんですよ。17年間。巌竜だけブレない。人気ランキング上位のキャラクターはよく変わるんですけど……。『鉄拳』は、格闘ゲームなのでキャラクターの強さも関係してくるのか、かなりドラスティックに変わるんですよね。でも唯一、巌竜が使用率と人気投票、この両方で最下位。ワールドワイドで。
――水着コスチューム実現の功労者なのに！
原田 この『鉄拳タッグトーナメント2』でランクをひとつでもあげられなかったら、おそらく次回作では死んでいると思います、あまりにも人気がないので（笑）。それはあんまりなので、僕は「どのキャラクターを使用しますか？」と聞かれたら、「本作からは巌竜です」って答えるようにしているんです。twitterでもそう言っているんですけど、その発言にだけ、海外の方がまったく反応してくれませんね（笑）。「おもしろい」とも言ってくれない。
――日本のファンが巌竜を使ってくれるよう、ファミ通ドットコムでアピールします（笑）。ところで、セッションで公開された水着コスチュームの動画は、Web上でも見られるようになりますか？
原田 現在、年齢制限のチェックを行っているところです。もう少しお待ちください。
――オープニングムービーも公開されるのでしょうか？
原田 そうですね、発売前にはオープニングムービーも公開したいなと思っています。初公開の場が海外になってしまって、日本のファンの皆さんには申し訳ありません。東京ゲームショウまで、なかなかイベントもないもので……。
――女性キャラクターに焦点を当てたPVも公開されましたよね。
原田 『鉄拳』って、いい意味でもちょっとネガティブな意味でも、「男くさい」って言われていたんですよね。でも本作は、女性キャラクターもいっぱいいるので、その点をアピールするべく、あの動画を作りました。コミコンのPRのテーマは“ガールズパワー”ですね。僕ではなくて、北米のマーケティング担当が女性推しだったので、そうなりました（笑）。僕は巌竜推しにすべきだと思っていたのに！
――（笑）。動画の数々の公開を期待している日本のファンは多いと思いますので、ぜひアップしてください！
原田 日本と言えば、僕のtwitterのフォロワーは、これまでは海外の方がほとんどだったんですけど、最近は日本の方も増えてきていて、とてもうれしいです。よければフォローしてください。
――原田さんに直接リクエストすれば、新しい機能が実装される可能性もありますよね。
原田 そうです。そもそも水着だって、日本のファンの方が「水着水着！」って言ってくださったから実現したんですし。
――ところで、この場では本作のオンライン対戦がプレイできますが、オンライン対戦が体験できるのは今回が初ですよね。
原田 はい。どこかでオンライン体験会をやりたいとはずっと思っていたので、ちょうどコミコンの時期と合ったので、出展させていただきました。コアなプレイヤーがしっかりプレイできる時間を作りたくて、こういったクローズドの場で展開させていただいています。『鉄拳6』では、発売当初にオンラインで不具合が出てパッチを当てることになり、ユーザーの皆さんにはご迷惑をおかけしたので、今回はできるだけいいものにしたくて、かなり早い段階から準備してきました。『ソウルキャリバーV』の通信対戦の評判がよかったので、そのテクノロジーを活かしつつ、『鉄拳』に最適化したシステムにしています。
――無料コスチュームに通信対戦など、本作の内容は非常に充実していますね。
原田 後先考えずに全部入れて作りました。キャラクターも、まだ明かしていないですけどステージも新しいものがありますし……。何よりも、初めて『鉄拳』をプレイする人、久しぶりに『鉄拳』をプレイしようと思う人のために、“ファイトラボ”というモードを用意したことが大きいです。ちょっとコミカルなストーリーを追いながら、“スーパーコンボットDXというロボットを育てていくんですけど、クリアーするとプレイヤーが『鉄拳』プレイヤーとして育っていた、という状況になります。
――楽しみながら遊べて、プレイも上手になれる、と。
原田 また、コンボットの技はカスタマイズすることができます。たとえばニーナとポールと平八の技を混ぜて使えたり。オンライン上で、友だちとどちらのコンボットが強いか競うこともできます。初心者も上級者も楽しめる『鉄拳』が、本作で実現できたと思います。また、ダウンロードコンテンツは、技・ステージ・キャラクターはすべて無料にします。
――無料ですか！
原田 ゲームプレイに関わるその3点については、無料で配信するという信念で作っています。過去作品のBGMパックですとか、ムービーなどは有料で配信する可能性もありますが。
――では、最後にファンへのメッセージをお願いします。
原田 シリーズ17年目にして、いい意味で後先考えずに作りました。ぜひ手に取ってください！
※原田氏のtwitterは→こちら
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