●河野氏渾身のシナリオ「5話で先を読み切れたらすごい!」

 2011年9月15日より開催中の東京ゲームショウ2011。3日目となる2011年9月17日、KONAMIブースにて『戦律のストラタス』ステージイベントが開催された。
 ステージには、まず本作のシナリオ、ディレクションと担当するヌードメーカーの河野一二三氏、プロデューサーを務めるKONAMIの向峠慎吾氏が登場し、本作の概要を説明していった。ここでとくに強調されたのが、シナリオの質の高さだ。向峠氏によると、「本当にすごい、いいシナリオを書いていただきました」とのこと。さらに河野氏は、「しょっぱなから盛り上がりますが、じつはそこに、すごく緻密な伏線が隠されています。5話くらいがターニングポイントになるのですが、そこで物語の全容が読めた人はすごいですよ」と語った。この挑戦的な言葉にグッときた人は、本作をプレイして、その真意を確かめてみるといいだろう。

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■向峠慎吾氏

■河野一二三氏

 続いて、キャラクターデザインがエナミカツミ氏、メカニカルデザインが寺岡賢司氏と、豪華なスタッフが結集していることが説明され、その流れから、テーマは豪華なキャストの話題に移った。向峠氏曰く、「豪華キャストにしようと思っていたわけではなく、このキャラクターにはこの人がいい、と決めていったら、こうなりました」と、あくまでもキャラクター性、適正を重視して決めたキャスティングなのだそうだ。
 とはいえ豪華な声優陣。ここで主人公の九断征四郎を演じる宮野真守さんからのボイスメッセージが披露されたが、なんと収録の合間に、移動の車の中で10分間だけ時間を確保して、なんとかメッセージをもらうことができたのだとか。メッセージの中で宮野さんは、会場に行けないことを詫びつつ、「とてもストーリーが深く深く練り込まれている作品で、すばらしいキャラクターがたくさん登場する作品です」と本作の魅力をアピールしていた。
 主人公が紹介されたら、当然ヒロインも……? という会場の期待に応えて、つぎに登場したのは鷹乃巣禊を演じた遠藤綾さんだ。遠藤さんは、自身が演じた禊について、「征四郎も難しい性格をしていますが、禊もけっこう難しい性格。でも、じょじょに打ち解けていくところが、演じていて楽しかったし、うれしかったです」と話した。また、本作がアニメのように、オープニング、エンディング、次回予告などもある1話完結方式であることにも触れ、「アニメを毎週収録している感覚でした」と、本作ならではの独特な感覚で収録が進められたことを説明していた。また、SF的な独自の世界観が構築されている本作では、独特な用語が多様されているため、「漢字や数字、カタカナの羅列がすごくてたいへんでした(笑)」という苦労話も披露してくれた。これについては河野氏も、「収録のブースから出てくると、げっそりされていたようで……申し訳なかったです」と苦笑いしていた。

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▲河野氏による実機デモプレイも披露された。アニメで言えばAパートにあたる前半部分は生身での戦闘となる。“特異点”の子体を倒したり、人との会話したりして情報を収集し、正しい情報を選別して上申書を作成。それが承認されたら後半に進む、という仕組みだ。

 続いては、本作のエンディングテーマ、および森本ひより役の声も担当する山口理恵さんが登場。山口さんは、「歌を歌わせていただく活動を始めてから数ヶ月の時期に、このエンディングテーマのお話をいただいてビックリしましたが、新しい挑戦の機会をいただけて本当にうれしかったです」とコメント。またこのエンディングテーマはみずから作詞を手がけているが、制作過程について、「KONAMIさんからテーマをいくつかいただいて、母性的な、戦いのあとの静寂や安らぎを表現して書きました」と説明。音楽プロデューサーからは何度もNGをもらったそうで、「かなり書き直しもしましたが、採用されたときには本当にうれしかったです」と語っていた。

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以上、イベント中、スタッフ、キャストが口を揃えて、強く自信を持って繰り返し語っていた本作の“深いドラマ”。それがどんなものなのか……発売が楽しみなタイトルだ。