【ネタバレ注意】ウラ話満載の『Song of Memories(ソング オブ メモリーズ)』プロデューサーインタビュー

次世代恋愛アドベンチャーゲーム『Song of Memories(ソング オブ メモリーズ)』のプロデューサー、表氏へのインタビューを掲載。本作のシナリオや設定についてのネタバレ満載なので、未プレイの人はご注意を!

公開日時:2017-05-25 13:00:00

 2017年4月27に発売を迎えた次世代恋愛アドベンチャーゲーム『Song of Memories(ソング オブ メモリーズ)』を手掛けた、表 泰男氏へのインタビューを掲載する。本作に懸ける想いや、開発中のエピソード、攻略情報、そして本作のシナリオの裏話とネタバレに至るまで、本作のすべてを綴った記事となっている。シナリオやキャラクターの設定のネタバレを多数含むので、未プレイの人、まだすべてのシナリオをクリアーしていない人は、自己責任で読んでいただきたい!

omote

表 泰男氏
Future Tech Lab代表取締役 CEO。本作ではプロデューサーを務める。(文中は、表)

ゲームが遊びやすくなるバージョンアップも実施!

――本作は4月27日に満を持して発売されました。いまのお気持ちはいかがでしょうか?

表 そうですね。じつはまだ全然落ち着いていなくて……。発売後も本作の開発を行っていて、ゴールデンウィークもフル稼働でした。

――と言いますと?

表 ゲームをプレイした方の意見を吸い上げて、不評なシステムを直す作業をしていました。

――具体的なところで言うと、どういった要素でしょうか。

表 まずはバトル部分です。「ボタンを押すタイミングがわかりにくい」、「判定がシビア」という意見があったので、そこをもっと遊びやすくしました。こちらとしては残念なのですが、「戦闘が面倒くさい」という意見もあったので、リズムゲーム部分をオートにしたり、そもそも戦闘をスキップできるような仕様をすでに導入しました。

※『Song of Memories(ソング オブ メモリーズ)』ゲームを快適に楽しめるアップデートパッチデータが配信

――それは大胆なアップデートですね。

表 こういったアドベンチャーゲームをプレイする方はアクションが苦手な場合もあるので、スムーズにシナリオを楽しめるようになってもいいんじゃないかと。お話の展開上、バトルは重要なのですが、周回プレイをする方から飛ばしたいという意見もありましたし、そういったところは楽にプレイできるように、という感じです。

――私もプレイさせていただいたのですが、配給取りに行くところでマップの移動があり、あそこが不評という意見も。

表 エンカウントで経験値稼ぎをする要素が必要だったので、マップ移動を導入したという経緯があります。

――マップ移動は目的地以外にも行けますが、じつは隠し要素があったりするのでしょうか?

表 フラグのようなものはないので、ご安心ください。

――エンカウントはランダムでしょうか?

表 あれはシチュエーションごとに敵が出現する場所が決まっています。じつは、レベルが足りないとクリアーできないみたいなゲーム内容を最初は考えていたのですが……。また、秘密の場所があって、その中にはダンジョンがある。そこでずっと戦い続けてレベルを上げるみたいな要素も考えていました。そういうことを考えてはいたのですが、移動シーンとかが邪魔だよねという話になったので、開発途中にカットしました。

――そのほか、プレイした方の反応や意見などはどのようなものが気になりましたか?

表 キャラクターがイベントCGですら動いていてすごい。また、ヒロインが全員かわいいといううれしい意見が多かったですね。ある程度シナリオをクリアーした方のお話だと、「どのヒロインもハズレなし」みたいなことを言われている方もいて……。作ってよかったなと思いました。

――ヒロインによっては、シナリオのラストシーンで“負けイベント”がありますよね。あれはレベルを上げれば倒せるのでしょうか?

表 あれは負けることが正しいルートなので、負けイベントのままです。

――個人的には倒すとトゥルーエンドで、負けるとノーマルエンドになるのかな? と思っていました。

表 いえ。バトルでルートが変化することはありません。単純にフローチャート上にあるフラグを回収したかどうかのみなので、負け勝ちは関係ありません。もうすでにインターネット上には書かれていましたが、主人公が攻撃を受けたときにライフが4つ減ったら、それは負けイベントになります。ライフが3つ減った場合は、勝たないと先に進めません。

――なるほど。それを指針にプレイすればいいわけですね。

表 暁のシナリオのように、途中で新人類化した別のヒロインが出てきて、倒さないと先に進めないようなものがあります。それは勝たないとバッドエンドにいってしまいます。

――攻略の際の指針にさせていただきます。続いてはキャラクターのアニメーションについてもお伺いしたいと思います。これ自体はそんなに目新しいものではないと思いますが、全編に渡ってキャラクターがアニメーションしていたり、目がちゃんと動いていたりとか、口パクのタイミングもボイスにピッタリ合っていたりとか……。さりげないように見えてじつはすごいことしてるんじゃないかなと思っていて。

02 03 04

表 これは自動的にセットできるものではないので、シーンやボイスごとに開発者がすべて手つけでセットしています。

――すべて人力なわけですね。

表 以前ファミ通さんのニコ生でも言ったことなのですが、各メッセージ中に最初の1ワードだけ、テキストでいうと3行分くらいの時間だけアニメーションをつけていこうと考えていた時期もありました。でも、声優さんの演技では、「ここは3行と書いてあるけども、1行目は楽しそうで2行目は悲しそう。3行目は怒ってるようなイメージでお願いします」とリクエストする場合もあり、そういったシーンでは表情とボイスが合っていないという問題が発生してしまったんです。そうなると、アニメーションもそれに合わせて変化しないと変になってしまいます。それならいっそのこと、すべてにアニメーションをつけよう! となったんです。さらに、セリフをしゃべっているキャラクターだけでなく、周りのキャラクターもそれに反応させようという話も出たので、最終的には作業量が初期から5倍、6倍に増えてしまいました。

――それはすごい。決定するのにも、覚悟が必要になったのでは。

表 こだわりたいというか……。2年前に初めて弊社でPureWishというブランドを立ち上げたときにさせていただいたインタビューでもお答えしたのですが、「商売だから、ゲーム会社だから利益が出ないとダメ」という事実はありますが、それにこだわりすぎてビジネスが優先されるようになるとおもしろくなくなってしまうと思っているんです。こだわってゲームを作りたい。でも、売れなかったら会社はどうなるんだみたいな話もありますが、そこで妥協してしまったら似たり寄ったりなゲームになってしまうなと。それじゃあ、プレイヤーさんとしてもおもしろくないですし、似たり寄ったりなゲームではいいセールスにはなりませんから、最終的には売上にも響いてくる。いいものができればよかったで終わりますし、力及ばすみたいなところがあれば、つぎの作品の教訓としたいです。

――たしかに、その熱意はゲームをプレイしていてひしひしと伝わってきますね。続いてシステム面のお話に戻させていただきますが、チャートの画面の共通シナリオで選択肢が赤くなっているところは選択すると“好感度が上がる”と書いてありますが、これは誰の好感度が上がっているのでしょうか。

表 その選択肢のときに集まっているキャラクターの好感度が上がります。たとえば花音がいて、選択肢が出てきたときに好感度が上がるものを選んだら、花音のものが上がります。花音と風歌がそこ立っていたら、ふたりとも上がります。

05

――では、みんなが集まっているところはお得ですね。たしか、たくさんのヒロインが集まっている場所でも選択肢があって好感度がアップしますが、そこは全員の好感度が上がっているのでしょうか?

表 みんなで食事をしているシーンですね。そこは誠の好感度が上がっています。

――ああ、そういうことなんですね(笑)。つぎにDream 4 Youとの会話についてなのですが、これはとくにフラグのようなものはないのでしょうか?

表 フラグはありませんが、会話した回数に応じてアルバム画面でDream 4 Youと会話できるようになります。ショートストーリーのようなものが楽しめますが、会話した回数に応じて5人分のエピソードが徐々に解放されるんです。

――それでは、Dream 4 Youと会話できるシーンになったら、チャートで戻って一気に会話してしまったほうがいいですね。

表 そうですね。

――また、物語の前半で、プールイベントを見るといっしょに過ごしたヒロインのフラグが立ちます。その後、チャート画面でほかのヒロインのルートに移動すると、移動した先のヒロインにフラグが移動しますよね。これはチャートを変更すると、同時に攻略対象も変更される、ということになりますか?

表 そうですね。その子を選んだということは“その子を攻略したい”ということだと思うので、好感度やフラグも、そこまでに回収したものが蓄積されて移動されます。もっとも仲よくなった状態になって移動するということになりますね。

――なるほど。では、やり込めばやり込むほど、攻略しやすくなるんですね。

表 これを設定するのもけっこうたいへんだったんですよ。チャート画面からルートを移動するシステムを入れることは決まっていたのですが、じゃあフラグの管理はどうしようって。考えた末、フラグや好感度は蓄積して、ルートを移動したら好感度やフラグも変化するという形になりました。

――チャートを移動したときに、好感度とかフラグも変化しないと、けっきょくはそのヒロインの個別ルートに行けなくなるかもしれないですね。それなら最初からプレイしなきゃダメじゃんとなりますから。

表 デバッグもたいへんでした(笑)。

――お疲れ様でした(笑)。チャートのお話が出たところでもうひとつお伺いしたことがあります。“チャート画面では開放済みになってるけど、その会話シーンにふたたび行くと既存会話としてスキップできない”ということがあったんです。想像するに、好感度によって会話が異なる場合があるということはありますか?

表 この質問を事前にお伺いしたときに、開発と「これ、バグじゃないよね?」みたいな話をしました(笑)。でも、これはバグではなくて、アラウンド会話は好感度によって若干テキストが変化しているので、それのことじゃないかなと。

――なるほど。そういうことだったんですね。ちなみに、好感度というパラメーターはこういった会話の変化以外に、個別ルートに行くための条件になっているのでしょうか。

表 そうです。ただし、好感度は前半パートだけのもので、個別ルートに進めばもう関係がないものになります。ちなみに、前半パートの序盤に目的のヒロインとのイベントを見逃したとしても、その後にしっかりとアラウンド会話をこなしていけば個別ルートにいける場合もあります。個別ルートに進む条件もそんなに難しくなくて、基本的に好きな女の子に一途になれば簡単に進めるので、参考にしてみてください。

――浮気しなければオーケー、ということですね。

表 まさにそうです。プールイベントなんかとくにそうです。うまく個別ルートに進めないのは、「このヒロインを攻略したいのに、なんでほかの女の子とイチャイチャしてるの?」という、制作者側からの問いかけでもあります。

――(笑)。

表 プールのイベントはなかでも重要で、このイベントで他の女の子を選択しても好感度が高くなっていれば個別ルートに分岐する可能性はありますが、ここで攻略したい女の子を選択しないとゲームラストでトゥルーエンドに行けません。前半のプールイベントと、後半パートのチャート画面に表示されているフラグを全部回収すれば、必ずトゥルーエンドに進めます。

――意外とシンプルなんですね。

表 そうなんです。個別ルートに進むにはひたすら気に入ったヒロインだけと会話すればいいし、個別ルートに入ったらチャート画面でピンクになっている会話をすべて見ればいい。バッドエンドについては間違った選択肢を選んでしまえばそのまま進みます。基本的には、ヒロインのことを想う選択肢を選べばオーケーですね。ただ、罠があるとしたら風歌ルートの“風歌を抱きしめるか、キスをするか”という選択肢でしょうか。ふつうはキスしたいところですが、じつは“抱きしめる”のほうにトゥルーエンドへのフラグがあったりとか。

06

大ボリュームのシナリオを語る

――私は最初は前半パートの会話を回収するのにハマっていて、個別ルートになったら一本道ですぐに終わるのかなと思っていました。でもパンデミックが発生して個別ルートに突入したら、そこからもお話が長くてビックリした覚えがあります。

表 前半と後半で、それぞれ通常のゲームのシナリオ1本分はあると思いますよ。

――声優のインタビューでは、皆さん「すごいボイス量を録った」とおっしゃっていましたが、それも納得なボリュームだなと思いました。シナリオで言うと、個人的にひとつショックだったのが、誠がいいやつで終わるのかなと思ったら、そうでもなくて……。

表 誠は、後半パートでは状況に素直に応じてしまう子なんですよ。本当は悪い子ではないのですが、こんな状況になったらそうなっちゃうよねと……。

――たしかに。みんな生きるために必死なわけですからね。

07

表 共通の誠エンドに行けば、誠がすごいいいヤツなのがわかっていただけると思います。後半パートの彼はあくまで可能性の一部、ということで。なつめルートでは最初は食糧欲しさに主人公をだましたりしますが、あとでちゃんと食糧分けてくれたりとか、そういったシーンもあるので。また、暁ルートでは途中で死んでしまいますが、主人公を助けに危険に身を晒した結果なので、根はすごいいいヤツなんです。

――そう言われると、考えかたが変わりますね。本作はけっこう、愛情ゆえに事件が起こってしまったというのが物語のベースにあるのですが、このお話をお考えになったのは開発の方でしょうか?

表 お話のベースやテキストは、ディレクターのNATSUKIさんにお願いしました。歌を題材というベースがまずあります。そして、世界征服みたいな目的がある悪人は誰ひとり出てこない。そして、主人公とヒロイン、その家族たちの愛情が感じられるお話にしたいなと。

――どのヒロインルートでも、人が死んでしまいますよね。

表 花音は、自分のルート以外は必ず死んでしまいます。それは意図したものになっています。

――プレイヤーはプロモーションムービーなどで“後半は怒涛の展開になる”という予備知識があるので多少は大丈夫だと思うのですが、予備知識がなかったら、物語後半ではショッキングな体験をさせられるゲームだろうなと思っています。

表 そうですね。開発の初期段階から、物語が前半と後半でガラっと変わる展開にしようと考えていました。

――楽曲についてもお伺いしたいのですが、テーマソングの1番と2番の歌詞が、そのヒロインのルートのダイジェストになっているというのも胸を打つものがありました。

表 作詞家・作曲家の方にはシナリオをある程度読んでいただいてから作っていただきたいと思っていたので、本作のシナリオのテキストをすべてお渡ししました。

――では、読む側もけっこうたいへんだったのでは。

表 そうですね。たいへんだとはおっしゃっていましたが、「そういうの(シナリオのテキスト)をもらえる機会はあまりないので、新鮮でした」と言ってくれた方もいたので、よかったと思います。「ゲーム発売するまえに全部読んでしまっていいんですか?」というメールをいただいたこともありましたね。

――表さんから、「こういうふうな曲にしてほしい」というオーダーはあったのでしょうか。

表 「ラストのシーンはこうだから、こういった流れの曲にしてほしい」っていうオーダーはさせていただきましたが、基本的にはお任せさせていただきました。

――プレイが終了したのちに曲を聴いてそのあとでもう1回プレイすると、どれも「なるほど」と思えるような楽曲に内容になっていますよね。2度オイシイというか。ちなみに、現在は、楽曲のフルバージョンは限定版を購入した方でないと聴けないですよね?

表 いまはそうですね。1番は前半パート、2番は後半パートのシナリオを意識した曲になっています。将来的にはCD販売など、どの方でも曲が聴けるようにと考えていますが、これは限定版を購入していただいた方への特典であるべきなので、少し時間を空けての公開を考えています。

シナリオについてズバっと聞いてみました

――それではつぎに、各ヒロインのシナリオについてじっくりお伺いしたいなと。

表 風歌に関しては、プレイした方の評価を見ているとると「なんで風歌ルートなのに彼女が出てこないんだ」というものがありましたが、それはちゃんと理由があります。風歌ルートは「もっと風歌の心情を描くべきでは?」という方もいますが、制作としては「風歌の気持ちになって考えてみると、切なさ倍増するから」という想いがあります。あくまでもプレイヤーは主人公視点ですから、主人公から見て風歌がどのような想いで部屋に閉じこもっていたかを想像して風歌の告白を受け止めてほしい、そういったキャラクタやプレイヤーの心情を演出したかったからですので。また、風歌ルートプレイしたあとに、1回共通ルートを最初からやってみていただきたいです。

――それはなぜですか?

表 主人公があまり考えなく発言したことに対しての、風歌の受け答えを見てください。単純に不満に思っているだけなのか、胸の奥に秘めたものがあるのか。そういう点に注意してボイスやシナリオを作っているので、ぜひ見ていただきたいです。

――ゲームの冒頭で、花音が主人公の家に住むっていうところも風歌はけっこう嫌そうな反応をしていますよね。これも、胸に秘めている想いがあるがゆえなわけですね。つぎになつめについて、彼女はじつは死んでいたというのが衝撃の展開なのですが、それを知ったうえで共通ルートをプレイすると気がつくのですが、じつは、主人公以外と誰とも話していないという。

表 そうですね。なつめのことが幽霊だと理解してあとに最初からなつめのメッセージを追っていくと、なるほど! となると思います。

08

――そうなんです。彼女が登場する部分の会話の作りかた、あれはすごいなと思いました。

表 とある有名なゲーム実況者の方がゲームの発売日に実況されていたのですが、その方がプレイしながら「なつめヤバいヤバい」って言っていたんです。視聴者が「何がヤバいの?」って聞いたら「なつめが主人公としか会話してないかもしれない」みたいなことを言っていました。

――そうなんです! まったく同じ気持ちになりました。なんかなつめの方からヒロインに話しかけるようなところがあるのですが、そのヒロインからなつめの名前は返ってこないんですよね。でも、会話としてはすごい自然になっていて。

表 なつめの登場するシナリオについては、1回作って全部書き直したほどです。

――それほど、念入りに制作したのですね。ちなみに、Dream 4 Youがなつめを認識できるのは、何故なのでしょうか。

表 Dream 4 Youもじつは死んでしまった人間で、Dream Uniteに吸収された……というわけではなく、お互いに実体がないので、意思疎通できるという設定です。

――ちなみに、ほかの生きているヒロインたちもDream 4 Youと会話はできるんですよね?

表 はい。Dream 4 YouはDream Unitから投影されているという設定なので。

――主人公がなつめを認識できるというのは、偶然だったのでしょうか。

表 偶然というか、Dream Unitを持っているからですね。

――持っていたから、感受性が芽生えたような?

表 そういうことになります。

――Dream 4 Youは、現実にも存在するユニットで、その人たちが声を演じているというキャラクターですが、ゲームでDream 4 Youという存在を作ったのは誰なのでしょうか。

表 このゲームの設定では、花音のお父さんが作ったものです。

――ウイルスの原因を作ってしまったのが花音のお母さんで、それを治す何かしらの物を作ったのが花音のお父さん、ということでしょうか。

表 そうです。もともと歌とウイルスの存在は適当な設定をしている訳ではなくて。実際もそうだと思うのですが、落ち込んでいるときとか、高熱が出たときなどに自分の好きな歌を聴くと、気分が落ち着いたりといったことがあると思うんです。花音のお父さんはその点に目をつけて、病気と歌には関係性があるのではないかと考えました。その後、研究を重ねるうちに、お母さんが作ってしまったウイルスにも効果があるらしいと気がついて、最後の切り札としてDream Unitを作っておいたという流れになっています。

――X型ウイルスは花音に潜伏していて、彼女が無意識にバラまいてしまっていたんですよね。

表 そうです。

――物語の序盤に海外でX型ウイルスが発生した、というニュースが流れていましたが、その場所とは花音が入院していた場所だったり?

表 じつはそうです。彼女自体は自分が原因になっていることもまったく知らないので何が何だかみたいな……。とにかく、かわいそうなヒロインなんです。個別ルートでも、自分が原因なんだとわかったあとにはそれを責め続けるといった描写もありますし。

09

――人と会わないで死のうと思っていたわけですよね。

表 花音ルートのエピローグでも書かれていますが、その事実を知った彼女は立ち直るまでにすごく時間がかかりました。そこから復帰したあとも、自分は医療関係の道に進みたいと考えて勉強などで無茶をした結果、また体調崩したりといったエピソードがあったり。

――プレイされた方の意見など見ると、やっぱりいちばん人気なのはダントツで花音ですね。

表 メインヒロインだし揺るぎないというか。本当にいい子なので。

――花音だけでなく、ほかのヒロインもどれもステキなキャラクターなので、プレイヤーの方にはぜひ全員分のシナリオを見ていただきたいですね。それでは最後のご質問となりますが、本作をプレイされた方、プレイされていない方も読んでくださっていると思いますが、それぞれの方に向けたメッセージをお願いできますでしょうか。

表 会話シーンをフルアニメーションにしたりとか、歌がたくさん入っているとか、そういったところを大きくアピールしていますが、シナリオ部分にも絶対の自信があります。プレイステーション4の性能を活かしてゲームを開発し、我々としても“次世代恋愛シミュレーションゲーム”と自負しています。今後は、これを基準にこのジャンルのゲームは作られていくはずだ! という気概でいるので、今回はネタバレをすごいしてしまいましたが、まだプレイしてない方はぜひプレイしていただきたいですし、少しだけプレイした方も、ぜひ全部のエンディングを見て聴いていただきたいと思っています。

――全部のヒロインのエンディングを見たあとも、もう1回最初からプレイしてほしいというのも……。

表 そういったところもぜひ楽しんでいただきたいと思っています。また、6月くらいから本作の体験版も配信予定なので、まだプレイされていない方は、それをプレイされてから購入のご判断をしていただくのもありかと。

――体験版はどこまでプレイできる予定ですか?

表 プールイベントまで入れてしまおうかということになりました。プールイベントまででも共通ルートの約1/3ですが、ゲームのプレイボリュームとしては相当ありますので。社内ではいっそのこと、共通ルートは全部プレイさせちゃえ! との意見もありましたが、それはやりすぎかなと考えたを改めました(笑)。

――ゲームの約半分ですからね(笑)。

表 また、現在は店舗特典となっているショートストーリーは、今後個別にダウンロード購入できるようになるので、そちらもお楽しみいただければうれしいです。今後とも末永くよろしくお願いいたします。

10

この記事の個別URL

『Song of Memories(ソング オブ メモリーズ)』特設サイト

公式サイト

『Song of Memories(ソング オブ メモリーズ)』特設サイト

(C)PureWish/Future Tech Lab Co., Ltd. Confidential
※画面は開発中のものです。
※本ソフトウェアでは有限会社M2の「E-mote」を使用しています。
M2の社名及び「E-mote」は、有限会社M2の商標または登録商標です。