祝・発売! 『パズドラクロス 神の章/龍の章』の楽しみかたをグラス金田Dに直撃

公開日時:2016-07-28 12:00:00

●「『パズドラ』にはすでにRPGに必要な要素が全部入っている」!

 本日7月28日(木)、ついにニンテンドー3DS用ソフト『パズドラクロス 神の章/龍の章』が発売! 発売を記念して、本作でディレクターを務めた“グラス金田”こと金田元貴氏にインタビュー! 『パズドラクロス』を楽しむためのコツを訊いた。

 なお後日公開予定の後編では、「『パズル&ドラゴンズ』(以下、『パズドラ』)は知っているけど、やったことがない……」という初心者に向けた『パズドラクロス』の遊びかたを直撃。もちろん熟練の『パズドラ』ユーザーもタメになるアドバイスが満載なので、ぜひ楽しみにしていてほしい。

●RPGファン、コアユーザー、初心者にオススメの遊びかたは?

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▲グラス金田氏(文中は金田)
パズドラクロス』ディレクター。ちなみに“グラス”の由来はもちろんチャームポイントのメガネ。「こっち(メガネ)が本体です(笑)」とのこと!?

――まずは、金田さんが『パズドラクロス』でどんなお仕事を担当されているのか、教えていただけますか?
金田 最初はディレクションというよりはプログラム周りをやっていました。プログラム部分やシステムの設計、3DSの描画をメインでやっていたのですが、プロジェクトが本格稼働してからは、ディレクション担当という形になりましたね。『パズドラクロス』はニンテンドー3DS用ソフトとしては最大ボリュームくらいの仕様で、要素も開発の人数も多かったので、基本的にプロジェクト全体を見ることが多かったです。後半になると、細かいレベルデザインモンスターの配置・調整、UI(ユーザーインタフェース)全体の監修など、細々したところまでガッツリやりました。

――金田さんがガンホーに入社されたのはいつ頃ですか?
金田 私は『パズドラZ』(2013年12月発売)が発売されて、続編を作ろうというタイミングでガンホーに入社しました。そのときは続編を作ることは決まっていましたが、どんな作品を作るかは決まっていなかったので、入社するタイミングとしてはオイしかったですね(笑)。まだまだこれからだったので、間に合いそうなところに関しては手を挙げました。前作『パズドラZ』もRPGではありますが、どちらかというと“『パズドラ』を3DSで出しました”という側面が大きかったのですが、今回はまず“本格RPGを作りたいね”という前提がありました。『パズドラZ』のころに「『パズドラ』でRPGが出るよ」と聞いたときはまだガンホーの人間でなかったので、「どんなRPGになるのかな」と勝手に妄想していました(笑)。そういう妄想も『クロス』で実現したいと思っていましたね。

――『パズドラ』のどのような部分がRPGにピッタリだと感じていたのですか?
金田 『パズドラ』の場合、とくにバトルの部分の出来がすばらしいと感じていました。RPGの戦闘でできることがすべて、モンスターとパズルを動かすだけでできちゃうんですね。攻撃も回復も、魔法のようなスキルも使えますし、スキルによっては補助魔法のようなものもできてしまうので、『パズドラ』のパズルバトルには、すでにRPGのバトルに必要な要素が全部入っていると感じていました。

――なるほど! そう言われてみれば、確かに要素は揃っていますね。
金田 何も足さなくてもRPGとして成立しますよね。プラス、『パズドラ』の場合はモンスターの数が多く、それぞれが魅力的で認知もされています。ベースとして魅力的なモンスターがいると、敵にしても味方にしても作りやすいんです。魅力的なモンスターを一から作ることはすごく難しいですから。すでに魅力的なモンスターがいて、バトルもしっかり“RPGしている”ので、これを膨らませていけば、本格的なRPGになるなと思っていました。

――すでにあるものを膨らませていく、と。
金田 『パズドラ』でRPGと考えていくと、変なところを足さなくてもいいので、その安心感はずっとありました。

――それでは逆に、金田さんがお考えになる『パズドラ』らしさは、『パズドラクロス』にどのような形で活かされているのでしょうか?
金田 あくまでパズルをしてモンスターを育て、パズルの結果でモンスターを倒すという、ベースの部分は『パズドラクロス』でも変えていません。それから、やはりパズルの爽快感や達成感はそのまま残したいと考えていました。あとはモンスターのチーム編成ですね。モンスターの数も多いので、「こういうチームを組もう」とか「コイツを育てたいな」という要素は、『パズドラ』のコアの要素として、『パズドラクロス』でも活かしています。

――RPG作品ならではの“あるある”も活かされているのでしょうか?
金田 “人の家に入ってアイテムを探す”といった要素は『パズドラクロス』にもあります(笑)。RPGだったらみんな、とりあえずツボやタンスを探すじゃないですか(笑)。いろいろなRPGタイトルがありますが、『パズドラクロス』はメディアミックスを意識していたこともあり、『パズドラ』としてのシステムと、ストーリーや世界観のあるRPGをしっかり組み合わせています。

――ストーリーにも注目ということですね。さて、本作にはニンテンドー3DSの『パズドラ』シリーズで初めて対戦モードが搭載されています。
金田 火力さえあれば簡単に勝ててしまう仕様ですと大味になってしまうので、あくまで基本のパズルや遊びかたはソロプレイの延長線上、自分がうまくなったりモンスターが強くなったりというところを対戦に持っていきたかったのです。いきなり対戦でまったく違うルールになるとぶつ切りになってしまいますから。もちろんパズルがうまいほうが勝ちやすいといえば勝ちやすいのですが、駆け引き部分が重要になりますので、駆け引きができる適切な時間を考えました。それから体力ゲージを分割することはすぐ決まりましたが、3分割がいいのか5分割がいいのか、何回もチューニングをしましたね。あ対戦に適した長さもあると思います。たとえば30分も戦っていると疲れてしまいますし、かといって2、3分だと遊び足りない。「10分でもちょっと長いかな」と調整をくり返しながら、駆け引きが楽しめるバランスになっています。

――『パズドラクロス』の対戦は、パズルがあまりうまくなくても、編成や使用するスキルによってじゅうぶん勝てる要素があるところがおもしろいなと感じました。
金田 パズルがうまい人でもどこかに隙は生じるので、きちんと狙えば意外といい勝負になったり、勝てたりします。そこは最初から狙っており、敷居は低めに作ってありますよ。

――ちなみに……対戦で勝つコツというのはあるのでしょうか?
金田 「パズルがうまくなる」だと答えにならないですので(笑)、駆け引きでいうと、ちゃんと相手の盤面を確認することがコツですかね。仮に相手がラーのような強いモンスターを使っていても、相手の盤面に5属性が揃っていなかったら攻めどきなので、スキルを使って確実に攻撃を通すスキルを使う。逆に相手がコンボを決めてきそうな盤面のときは、防御系のスキルや回復を消して、とにかくHPが残るようにしたりと、相手の盤面にあわせて作戦を決めるといいと思います。

――編成だけではなく、相手チームの盤面もポイントなのですね!
金田 相手の盤面と相手のチームを見て、つぎの手を予想することが大切ですよ。読み合いですね。攻めどき守りどきがあるので、そこを意識すると勝率が上がると思います。盤面を確認する時間は短いですが、たくさん対戦しながら慣れていただければ。

――ちなみに、『パズドラクロス』のゲームボリュームはどのくらいですか?
金田 クリアーまでですと、想定では60時間くらいを見込んでいます。クリアーした後でもクエストをやったり、いろいろなチームを試したりとやり込めば、プレイ時間は無限大です(笑)。発売後は毎週何かしらの配信イベントがありますので、ずーっと遊んでもらえる作りになっています。

●バトルに自信アリ!

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――『パズドラクロス』はさまざまなユーザーが遊べる間口の広いタイトルになっていますが、それぞれのユーザーへのオススメの遊びかたを教えてください。まずはRPGファンに対するオススメの遊びかたというのは?
金田 家の中やフィールドなどの探索ですかね(笑)。フィールドで“ほしのかけら”を集めて回るだけでも楽しいですよ。『パズドラクロス』はマップも広く、複数マップを用意しているので、いろいろなフィールドを歩いてみたり、世界観全体を楽しんでいただければ。

――フィールドを歩いていくうちにマップができあがるのも楽しいですね。
金田 下画面に出る地図もかなりきれいに開いていきます。地図を開けていくと、達成率に応じていろいろなアイテムがもらえるので、ぜひメタルさんに会いにいってください。エリアごとに報酬を用意してあるので、歩き回るだけでもいいものがもらえます。

――では、『パズドラ』コアユーザーは『パズドラクロス』をどのように楽しめばいいでしょうか。
金田 本編のストーリーを楽しんでいただきつつ、前作よりスマホ版のモンスターも増えていますし、発売後に予定している配信などでも「おっ」と思っていただけるような新しめのモンスターが登場しています。『クロス』ですとモンスターがアニメーションで動きますから、「こうやって動くんだ!」、「こんな攻撃エフェクトなんだ!」と感じながら、モンスターを愛でてみてください。それから今回は覚醒スキルがカスタマイズできます。これはいまのところスマホ版にはない要素ですので、オリジナルのモンスターに育てることができますよ。『パズドラクロス』には『パズドラ』のハック&スラッシュ要素も凝縮していますので、そこをどんどんやり込んでもらえれば。

――モンスターが活き活きと動くところが見られるのは、うれしいですし新鮮ですね。
金田 ……作るのは大変でした(苦笑)。動かすためには全部作り直さなければいけなくて。細かいモンスターはパーツが100個、200個分かれていますから、あれに全部アニメーションをつけるのは、相当な手間がかかりました。

――『パズドラクロス』には500体以上のモンスターが登場しますからね……! それでは、『パズドラ』初心者へのオススメの遊びかたというのは?
金田 本編のストーリーモード自体はそんなに難しい設定にはしていません。「いまから『パズドラ』を始めてできるのかな?」と思う方もいると思いますが、最初のフィールドではドロップも3色で簡単にコンボが組めますし、『パズドラ』に触れたことがない方でも「お、できるかも!」と思えるはずです。序盤の難易度は、山本(大介氏、『パズドラ』シリーズプロデューサー)と何回も調整しました。じつはいまよりも難しい設定にしていた時期もあったのですが、「最初はもうちょっと簡単にしようよ」ということで。“『パズドラ』とは何ぞや”というところから始めていただいて大丈夫なので、そこから好きなキャラクターやモンスター、装備を見つけていただき、『パズドラ』の世界に入ってもらえるとうれしいですね。

――さて、そんな『パズドラクロス』に金田さんが点数をつけるとしたら、何点になりますか?
金田 点数……難しいですね(苦笑)。やれることはやりましたし、やり残しはないのですが、100点と言ってしまうと自分の開発人生が終わってしまうような気がするので(笑)、95点かな。『パズドラ』もまだまだ続いていくので、100点満点は後に残しておきます(笑)。

――限りなく100点に近い95点ということですね(笑)。それでは最後に、金田さんが『パズドラクロス』でいちばん自信のあるポイントを教えてください!
金田 ひとことで言うとバトルです。対戦も協力プレイも「人と遊ぶのは楽しいね」と再確認できますし、ひとりで遊んでいてもバトルの演出には相当こだわったので、バトルに関してはソロでもマルチでも対戦でも、どれでも楽しいと思います。作り込んだので、ぜひ遊んでいただきたいです。

――ありがとうございました!

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『パズドラクロス 神の章/龍の章』

メーカー:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
対応機種:ニンテンドー3DS
ジャンル:冒険パズルRPG
発売日:2016年7月28日予定
価格:パッケージ版 各4800円[税抜]ダウンロード版 各4074円[税抜]

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