『ゴーストリコン ワイルドランズ』ボリビア観光ガイド 第1回 ~ウユニ塩湖とオープンベータ~

文:戸部マミヤ

公開日時:2017-03-09 21:00:00

南米ボリビアを旅する

 ファミ通編集部の戸部マミヤです。趣味はバックパックを背負っての冒険旅行。最近訪れた土地で印象に残っているのは、南米大陸の中央付近に位置する国、ボリビアです。

 そう、『ゴーストリコン ワイルドランズ』の舞台でもあるボリビアですよ!!

 日本人にはあまりなじみのないボリビアですが、景色は美しいし、人は明るいし、食文化はおもしろいし、高山病は全力で殺しにかかってくるしで、ほんっとうにいい国なんです。高山病はマイナス500点だけど、そのほかでプラス1000億点されてる。最高です。

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▲日本人が大好きなウユニ塩湖。“呪われた装備”みたいなマスクはその辺の露店で売ってたやつです。

 そんな、心だけはラテン系の私ですので、本作には並々ならぬ期待を寄せておりました。だって、オープンワールドで再現されたボリビアを自由に歩きまわれるなんて……!!(もちろん、極上の自由度を誇るTPSとしての魅力もすばらしいのですが!!)。

 そしてオープンベータが実施され、期待は確信に変わりました。

 「このゲームのボリビアは、本物だ」と。

 美麗なフィールドの作りこみはもちろんのこと、“人々の営みや文化”の再現度までもが半端じゃない。

 一例をあげましょう。ボリビアあるあるに、“ファッションや小物に派手な色を取り入れがち”というものがあります。大阪のおばちゃんとタメ張れるレベル。違いと言えば、トラ柄が好きか・アルパカ柄が好きかとかその程度です(だいぶ違いましたね)。このことを頭に置いたうえで、オープンワールドトレーラーに含まれるこちらのカットをご覧ください。

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 完全再現じゃねえか。

 (ピントがずれていてわかりにくいけど)背景の男たちの服装に注目。モブキャラのくせして、揃いもそろって自己主張が激しすぎる。ですが、「モブならモブらしく、もっと落ち着いた服を着せるべきなのでは?」という指摘は的外れです。なぜなら、これがボリビアだから。これこそが、ボリビアだから。

 はためく旗(○で囲んである部分)の色使いも最高ですね。ペイントソフトのカラーパレット(※)かよ。

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※こういうやつ

 ほかにも、標高3000メートルの高所でサッカーを楽しむ子どもたち(日本人がやったらぶっ倒れます)や、カーステレオから流れるやたらハイテンションな歌謡曲(聞いてるだけで病気が治りそう)など、細部まで徹底した“らしさ”へのこだわりは感動もの。ゲーム画面から、地球の裏側の空気が漏れだしてくるような錯覚さえ覚えます。

 このように、非常にリアルな描写が特徴の本作ですから、舞台となるボリビアを好きになればなるほど「麻薬カルテルめ……!!(※) 絶対に許さねえ……!!」と感情移入できること間違いなし。ぐっとストーリーを楽しめるはず。
※本作の物語は、「ボリビアを陰で操る麻薬カルテル“サンタ・ブランカ”と対峙する」というもの。

 というわけで、この連載では、『ゴーストリコン ワイルドランズ』の影の主役でもあるボリビアの魅力をお伝えしていきます!!


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 すでに公開されているマップによれば、本作内には、大きく11種類のロケーションが存在する模様。北東部にはアマゾンのJungle(ジャングル)が広がり、北西部には日本人の大好きなSalar(塩湖)も完備しています。

 ほかにも、沼地・高原・雪山・渓谷と、ボリビアの地形は非常にバラエティー豊か。何も知らずにマップを眺めたら「ファンタジーRPGの世界かな?」と勘違いしてしまいそうなほど。

 というわけで、まずは大自然の魅力を伝えるべく、筆者オススメのスポットを紹介します。

■「死ぬまでに一度は行ってみたい」という枕詞と寝た女 “天空の鏡”ウユニ塩湖

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 なにをおいても外せないのは、“天空の鏡”で有名なウユニ塩湖でしょう。透き通るような青空や、満天の星空が水面に反射し、幻想的な空間を作り出します。

 そんなウユニ塩湖ですが、雨水の溜まった“鏡”の状態を好むのは日本・韓国・中国ばかりで、世界的に有名なのは、乾季の“塩の大地”であるということはご存じでしたか。

 そんなわけで、雨季に行くとマジでアジア人しかいなくて笑えます。ぼくが泊まったホテルの従業員は、すれ違うたびに「ニーハオ コニチハ アニョハセヨ~」って挨拶してました。横着すんな。

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 そんなわけで、こちらのキービジュアルの背景こそが、世界で広くイメージされるSalar(塩湖)の姿なのです。

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 「塩なんか眺めて楽しいか……? そんなもん、うちの台所でも見られるぞ」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。しかし注目してほしいのは、その“広さ”です。ウユニ塩湖の面積は約10582平方キロメートル。これは“帖”に直すと約66億帖。つまり、ご家庭用の台所(4帖)およそ16億台を収納できるということなんですね。めちゃめちゃ広い。ウユニの勝ちです。圧勝。

 自分でも何を言っているのかよくわかりませんが、とにかく、どこまでも続く純白の大地は圧巻のひとこと。雪原とも、砂漠ともひと味違う、独特の美しさを湛えています。

 そして、本作をプレイするうえで非常に楽しみなのが「塩湖の純白に“血”の赤色、めちゃめちゃ映えるんだろうな……!!」ということ。草木が育たない塩の大地に、悪人の血で深紅の薔薇が咲くわけです。映画みたいでめちゃめちゃかっこよくないですか!? 

 ……という話をフレンドにしたところ、「映画みたいっつうか、お前の発想がサイコパスみたいでキモい」という賛辞をいただきました。自分の内なるサイコな欲望に気づける本作。最高です。買いましょう。

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 あと、ウユニ近く、町外れに佇む“列車の墓場”も風情が限界突破しています。“ロマン”って言葉はこの場所のために存在するのでは?

■フラミンゴと、アルパカと、温泉と オープンβでも好評の赤い塩湖“ラグナ・コロラダ”

 オープンベータでも行くことのできた“モンテュヨック地方”では、野生のアルパカの姿を存分に堪能することができました。「アルパカちゃん、かわいい~」、「すご~い」と、オープンベータプレイヤーからも好評だった模様。きみはエイムが得意なフレンズなんだね。

 そんな“モンテュヨック地方”ですが、モデルとなったのはチリとの国境にある国立公園だと思われます。アタカマ砂漠(チリ)からウユニ塩湖(ボリビア)へと抜けるツアーが人気のこちらのエリアにも、美しい湖が点在しているので。

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 なかでもひときわ目を惹くのが、燃えるような赤色をした湖“ラグナ・コロラダ”。周辺一帯はフラミンゴの聖地と呼ばれており、深紅の湖に降り立つ薄紅色のフラミンゴは、鮮やかなグラデーションとなって見る人を楽しませてくれる……はずなのですが、写真を撮影した日には一羽もいませんでした。なんでだよ。俺も楽しませてくれよ。

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▲赤くない湖にはいっぱいいました。

 そんなわけで、筆者イチオシの生き物・フラミンゴなのですが、アルパカと比べると若干マイナー。我々日本人が知っていることと言えば「色はピンクで、水場に生息してるっぽい?」とかそれくらいじゃないですか。情報が少なすぎて、なかなか想像がつかない。“イメージカラーがピンク”、“水場に生息”って、要素だけなら源静香と同じ箱に入ってしまう(水場っつうか風呂場だけど)。あの女、バレエ習ってたから片足立ちも得意ですし。

 だからこそ、そんな空っぽの知識でフラミンゴを目の当たりにした我々は、実際とのイメージの違いに圧倒されるわけです。何百羽の群れが一斉に湖へと降り立つさまにはジャイアン並みの野生のパワーを感じますし、かと思えば、つぎの瞬間にはスネ夫みたいな長細い口でせせこましく小エビとか食ってますから。

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▲スネ夫みたいな口で小エビを食うフラミンゴ。

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▲湖近くの温泉。血行がよくなりすぎるので高山病に気をつけよう。

 赤い湖とフラミンゴも、ゲーム中でしっかり再現されています。近くには温泉も湧いていますので(めちゃめちゃ荒れ果ててますけど)、ゆっくり湯につかりながら、ドローンを飛ばして観察してみてはいかがでしょうか。きっと癒されますよ。

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 以上です。「めちゃめちゃバズったら旅費が経費で落ちるかもしれない」という希望を胸に次回も更新がんばります。よろしくお願いします。

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『ゴーストリコン ワイルドランズ』特設サイト “ボリビアの麻薬カルテル“サンタ・ブランカ”を解体せよ”

『ゴーストリコン ワイルドランズ』公式サイト

●GAME SPEC

タイトル:ゴーストリコン ワイルドランズ
プラットフォーム:プレイステーション4、Xbox One、PC
メーカー:ユービーアイソフト
発売日:2017年3月9日発売
価格:各8400円[税抜](各9072円[税込])
ジャンル:TPS
CERO:18歳以上対象

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