●リアルサバゲーでゲームの世界観を体験†

　2017年3月11日、快晴――。記者は千葉駅からさらにふた駅行ったところにある浜野駅に降り立った。目的はただひとつ。そう、“オペレーション ゴーストリコン ワイルドランズ ～LE祭 ボリビア編～”の取材をするためだ。と、いきなり切り出しても「はて、なんだろう……」と感じられる方もいるかもしれないので、ご説明すると、本イベントは、3月9日に発売に『ゴーストリコン ワイルドランズ』が発売されたことを記念して、発売元であるユービーアイソフト主催により行われる関係者向けのサバイバルゲーム大会。「『ゴーストリコン ワイルドランズ』の世界観をリアルに味わおう！」との趣旨のもとに企画されたもので、ユービーアイソフトさんよりファミ通にも「参加しませんか？」とのお誘いがあったのだ。となればもちろんのこと、「参加せずにはいられん！」ということで、有志によるサバゲーチームが結成。記者も取材のために会場となる千葉県のインドアサバイバル施設“バトルスポット”に赴いた次第（記者は代々農耕民族のため大会には不参加）。

　ちなみに、誰も気にしないかもしれないが、気にする方もいるかもしれないので念のために解説すると、タイトル名に冠されている“LE祭”は、サバゲーフリークが定期的に開催しているイベントのこと。今回の『ゴーストリコン ワイルドランズ』のイベントは、“LE祭”の協力のもと行われたこともあり、“LE祭 ボリビア編”と名付けられたらしい。ちなみに、LEというのはLaw Enforcement（警察などの法の執行機関のこと）の略だ。

　と、そんな背景を持つ大会なので、参加者にはサバゲーフリークがずらり。一歩会場に足を踏み入れるや、そこには迷彩服に身を包んだ40人あまりの人々がおり、一種独特な雰囲気が……。まるで、「10年以上傭兵やっています」みたいな物腰の方がずらり。ちょっと物怖じしつつ会場を見回すと、端っこのほうになじみの顔をみつけてほっとした。今回のサバゲー大会に参加した“ファミ通チーム”の面々だ。

　今回、“ファミ通チーム”として参加したのは、週刊ファミ通編集部の『ゴーストリコン ワイルドランズ』担当コンタカオと、三度の飯よりFPS・TPSが好きというファミ通ドットコムの工藤エイム、そして映像班から木村英紀、久武敬人、新藤剛、中村翔の4名。最初に正直に告白すると、サバゲー歴5年を誇る木村以外はサバゲー歴はあまり長くはなく、とくにコンタカオや工藤エイムは、ほぼ初心者。というわけで、ちょっとした危機感を抱いたのか、今回サバゲーのエキスパートが“助っ人”として招かれた。おなじみブンブン丸と、2代目ファミ通ゲーマーズエンジェルの鈴木咲さんだ。ふたりともサバゲー歴は4～5年ということで、頼もしい限り。運営上の兼ね合いもあり“ファミ通Aチーム”と“ファミ通Bチーム”の2チームに分かれて大会に臨むこととなった。

▲“ファミ通チーム”の精鋭の面々。左下から中村翔、木村英紀、ブンブン丸、鈴木咲さん、新藤剛。左上から久武敬人、工藤エイム、コンタカオ。

　というわけで、取り急ぎ、大会のレギュレーションをご紹介すると、今回は通常のサバイバルゲームではなくて、“シチュエーションゲーム”のルールを採用。参加者は“ゴースト”チームと“サンタ・ブランカ”チームに分かれて対戦。しかも、フラットに対戦というわけではなくて、“ゴースト”チームが“サンタ・ブランカ”チームを殲滅したり、“ゴースト”チームのメンバーが人質を救出するといった、いわばゲームの世界観にもとづいたものとなっている。“ゴースト”チームのメンバーは、何度倒されてもリスポーンできるという、ゲーム仕様。撃たれて瀕死状態になった“サンタ・ブランカ”チームのメンバーを捕縛してフィールド外に出るとポイント獲得というのも、いかにもゲーム的だ。まあ、実際のところは、“サンタ・ブランカ”側は人気がなく（当たり前ですが）、ほとんど有志が担当してくれていた模様。そのため、“サンタ・ブランカ”チームの回転率が早く、連戦続きでけっこうたいへんだった模様。とはいえ、皆さん“サンタ・ブランカ”風の衣装でお越しになっており、大会を大いに盛り上げてくれていました。

▲開会前に準備する皆さん。忙しない雰囲気。	▲戦いの前の独特な雰囲気が……。これからバトルが始まるわけです。

▲大会のルールを説明する“LE祭”主催者のレオン高田（中央）。じつは弊社社員だったりする。	▲開会の挨拶をするユービーアイソフト マーケティングディレクター 辻良尚氏。

▲作戦会議をしつつ、勝利を目指す。真剣そのもの……。	▲と思えば、和気あいあいとしたひとコマも。

▲“サンタ・ブランカ”の皆さん。なりきってます。

　大会は、全部で5つの“ゴースト”チームにわかれて、数回戦が実施。で、気になる結果はというと、なんと“ファミ通Aチーム”がダントツの1位に！　ブンブン丸と鈴木咲さんが牽引したものと思われます。優勝した“ファミ通Aチーム”には、『ゴーストリコン ワイルドランズ』のプレイステーション4版のパッケージソフトがプレゼント！　「これは読者プレゼントに！」という、参加者のご厚意により、会場でゲットしたオリジナルグッズも含めて、後日ファミ通ドットコムにて読者プレゼントとして提供させていただきます！　まさに“成果”ですな。

▲“ファミ通Aチーム”のメンツ。助っ人としてサバゲーのベテランニベヤさんが加入。みんなかっこいいなあー。

　以下、カメラマン・平原克彦撮影による、迫力のゲームシーンの模様をどうぞ。

▲見事鈴木咲さんが敵を捕獲。

▲戦果はなかなかのもの。

▲最後はセーフアーチェリー大会も。これはこれでものすごく楽しかったようです。

▲見事“ファミ通Aチーム”が優勝。ソフトをゲットしました！　賞品を読者プレゼントとして提供するために、私たちはがんばったのです！　きっと！

　と、1日取材してみて思ったことは……「何事も体験しないとダメ！」ということ。FPSやTPSで鬼のような強さを見せていることから、「適正があるに違いない」と見込まれて今回の大会に召喚された工藤エイムは、大会が始まる前まではいささか不安そうな面持ちであったものが、いざゲームが始まるといかにも楽しそうな様子で、合間に行われたフリーのゲームにもニコニコしながら何回も参加。大会が終わったあとは、「楽しかった～！」と満面の笑み。マフィア映画のボスのような風格を漂わせるコンタカオも、「おもしろい」と、しきりと口にしておりました。くだんの“サンタ・ブランカ”の皆さんも、悪役ぶりを満喫しており、記者も「こんなことだったら参加すればよかったかも……」と、少し後悔する始末。ふとした折にブンブン丸にサバゲーの魅力を聞いてみると、「幅広い層に楽しめるところかな」とひと言。「インドアでもアウトドアでもできるので、どちらのタイプも誘いやすい。運動神経のいい人はもちろんだけど、運動が得意ではない人でもぜんぜん楽しめる。真剣に勝利を追い求めてもいいし、コスプレをして“なりきって”世界に浸ることもできる。スポーツでもあり、ゲーム的な要素もあり……と、幅広い人が楽しめるんじゃないかな」とのこと。なるほど……いろいろな属性がクロスオーバーしているから、いろいろな人にフックしやすいのだな。

▲メンバー全員は揃っていないのですが、なかなかにいい写真なので……。皆さんなりきってますなあ。間違いなく今大会のMVPは“サンタ・ブランカ”の皆さんであります。

　「何事も体験しないとダメ！」ということで言うと、ゲームそのものにだって当てはまるわけで、たとえば『ゴーストリコン ワイルドランズ』をプレイするかどうかで迷っている人がいたら、とりあえず一度触ってみて。その魅力を確認するのがいちばんなにかも。と、美しくまとめたところで、本記事の締めとさせていただきます。イベントの最後にユービーアイソフト マーケティングディレクター 辻良尚氏が、「（リアルサバイバルゲームは）ぜひ、定例化して年に1度は開催したい」と発言していたので、つぎは参加させていただきます！

　最後に、ブンブン丸による、GoProで撮影したゲーム中の動画をお届けする。1本目は“シチュエーションゲーム大会”、2本目は、フリーのゲームとなっている。サバイバルゲームの臨場感の一端を味わっていただけるのでは。