Paradox Interactiveより、PC（Steam）版が2023年10月25日に発売される『Cities: Skylines II（シティーズ：スカイライン 2）』。本作は前作『シティーズ：スカイライン』の続編で、市長となったプレイヤーが自由に都市を創造し、開発・経営を楽しむ都市開発シミュレーションゲーム。壮大なスケールと緻密な描写を融合させた、かつてないほどのリアリティが大きな魅力の一作だ。
そんな本作の先行プレイを体験する機会を得たので、本稿では先行プレイで判明した本作の仕様や魅力をお伝えしていく。
『Cities: Skylines II（シティーズ：スカイライン 2）』Steamサイト※本記事はParadox Interactiveの提供でお届けしています。
新要素によってさらに緻密な都市開発が可能に！
大幅なパワーアップを遂げた本作。前作との大きな違いとして、注目したいのはグリッドモード、パスファインディンシステム、四季の変化の3点だ。
グリッドモードは3クリックで都市の基盤となる道路網を生成できるシステム。これまでは道路を一本一本引きながら道を作っていたが、それを一瞬でしかも左右対象の綺麗なものを作れるようになった。操作の手間と時間を短縮しつつ、見ていて惚れ惚れするような綺麗な街の基板を作ることができる。
つぎはパスファインディンシステム。これは街で生活する市民たちの行動AIのことで、前作ではAIたちは最短距離で移動することを優先していたため、渋滞が起きやすいという問題が絶えず発生していた。しかし本作の市民は、役割に応じて移動に必要なルートを考える“時間”、渋滞などを避けて移動する“快適さ”、安価な移動ルートを利用する“費用”、リスクを避ける“行動”という4つの要素を重視しながら移動ルートを選ぶようになったので、前作よりも渋滞が発生しづらくなっている。
3つ目は四季の変化。春、夏、秋、冬と気候が変化することで都市経営にもさまざまな影響を与える。たとえば暑さや寒さが続ければ、各家庭のエアコンの利用数が増えて電量消費量が増加し、深刻な電力不足に陥る。発電施設を増築したり、事前に蓄電施設を増やしたりするなどの対応が必要になる。またマップごとに四季の変化が豊富だったり、昼夜の寒暖差が激しかったり、冬の期間が長かったりといった要素も用意されており、これまで以上にプレイヤーの腕が試される。
新人市長も安心の懇切丁寧なチュートリアル
筆者は前作『シティーズ：スカイライン』のプレイ経験はあるが、慣れない都市開発に四苦八苦し、途中で挫折してしまった人間だ。そんな人間でも本作を楽しめるのか、一抹の不安はあったが、触ってすぐにその不安は消えた。なぜならチュートリアルの充実っぷりがすごいからだ。
道路一本引くにしても、引くことでどういう効果があるのか、低密度住宅を建てるとどういうことが起こるのか、何を建築すればいいのかなど、本作では街作りに慣れていないプレイヤーが最初に疑問に思うこと、つまづきそうなところをチュートリアルですべてカバーしている。まさに至れり尽くせりだ。チュートリアルに従いながら街を作れば新人市長でもそれっぽい街が作れるようになっているで初心者も安心だ。
さきほど説明した新要素のグリッドモードも超便利で、これのおかげで住宅街や商業区をあっという間に乱立させられて、プレイがかなり捗った。京都の街のような碁盤の目の通りなんかも作れるため、実際の街を再現したいという願望も叶えられそうだ。
徐々に成長していく都市を見るのが楽しすぎる
本作では建物を建てたり、市民が増えたりすると経験値を獲得できる。これが一定値溜まるとマイルストーン（街のレベル）が上昇。資金、開発ポイント、拡張許可（マップのタイル開放）が得られたり、課税などの運用システムが追加されたりする。最初は最低限の住宅と施設しかなかったシンプルな街に、オフィス街、鉄道、高速道路、学校などが増えていき、街のクオリティーがどんどん高まっていく。その過程を見るのがとにかく楽しくて、仕事そっちのけで遊んでしまった……。
あと驚いたのが、タイル（マップ領域）の数だ。前作では81タイルだったのが、本作ではまさかの441タイルに！ 「いや広すぎるだろ！」と思わずツッコミを入れるほどの規模感だった。タイルの拡張は序盤からガンガンでき、早い段階から広大な都市の開発も可能になる。
おもしろくて遊び応え満点の本作だが、頭を悩ませる要素も多い。たとえば渋滞、公害、公共サービスへの不満など、都市開発ではあらゆる問題に直面する。とくに筆者を悩ませたのが大気汚染の問題だ。街の発展を最優先するために電力施設や産業区画を大量に開発。それらの引き起こす大気汚染によって、市民から多くの苦情が寄せられた……。居住区から離れたところに建設したのだが、大気汚染は空気に乗ってマップ中に拡散するため、離して建設しても少なからず影響があるようだ。途中からエコな太陽発電に切り換えたが、曇りの日が続くと電力不足に陥るなど、あっちを立てればこっちが立たずといった状態で、都市経営の難しさを痛感した。
大気汚染だけではなく、産業区画や高速道路による騒音被害もあるし、警察署が少ないと犯罪率が跳ね上がる。学校を増やさないと教育レベルが低下し、税率をうまく調整しないと企業や住民の不満が爆発するなど、ゲームとは思えないリアルな問題が山積みだ。加えて、収益の黒字化も目指さなければならない。赤字が続けば財政破綻の可能性だってある。さらに森林火災や竜巻といった自然災害も……。ゲームなのに何とも世知辛い。こういった諸問題をどう解決していくかも醍醐味であり、プレイヤーの腕の見せどころなのだ。
補足しておくと、ゲーム開始時に自然災害、マイルストーンの全アンロック、資金無制限のオンオフの設定が可能となっており、これらを活用すればプレイヤー側の負担をグッと減らせる。とくに何も考えず、好き放題街を作ると黒字化が非常に難しい印象を受けたので、慣れないうちはとりあえず資金無制限だけでもオンにしておくといいかも。
都市開発で行き詰まったら市民の声に開発のヒントが？
CHIRPERというX（旧ツイッター）のようなシステムがあり、市民のコメントがリアルタイムで表示される。「今日は天気がいい」といった他愛もないコメントもあれば、「この街は行政がしっかりしていて安心！」というお褒めのコメントも。もちろんそんなポジティブなコメントだけではない。「大気汚染がひどい」「渋滞ばかり」など、街の改善ポイントを指摘するコメントも多い。プレイ中はこういったコメントもかなり参考になり、街作りのモチベーションにもつながる。気になった市民をフォローして、その人のコメントを逐一確認することも可能だ。
また市民にはそれぞれ仕事や家族が設定されており、ゲーム内でひとつの人生を歩んでいる。そういった人たちの一生を眺めるというのも本作の醍醐味だ。市民に視点を固定すれば、その人の生活を覗き見ることも。
都市開発は一日にしてならず！ 最高の都市開発シミュレーションゲーム
『シティーズ：スカイライン 2』はプレイすればするほど、おもしろさとできることが増していく、スルメゲーであると同時に時間泥棒ゲーだ。また街作りには正解がないため、すべての市民が幸福になる街を目指したり、地形ツールで過酷な土地を作って独自の都市を開発したり、警察などを建てずにあえて犯罪都市を作ったりなど、プレイヤーが思い描いた都市を作れる自由度の高さが大きな魅力だ。
楽しさとおもしろさが凝縮されている一方で、公害、自然災害、公共サービスといった現代社会でも問題視されている要素も如実に反映されており、それらの問題にどう対処していくのかというゲーム性の強い戦略要素も大きな見どころだった。都市経営はたしかに難しいところもあるが、マイルストーンの全アンロックや資金無制限の設定を活用すれば、最初から公害影響の少ないエコな施設を作れたり、収益を気にせずに街を作れたりするので、街作りゲーム初心者も身構える必要はない。
前作を凌駕する圧倒的なクオリティーとリアルさが味わえる『シティーズ：スカイライン 2』で、ぜひとも自分だけの都市を作って楽しんでみてはいかがだろうか。
Cities: Skylines II（シティーズ：スカイライン 2）
- プラットフォーム：PC
- 発売日：2023年10月25日発売
- 発売元：Paradox Interactive
- 開発元：Colossal Order
- 価格：6160円［税込］
- ジャンル：シミュレーション
- 対象年齢：―
- 備考：プレイステーション5版とXbox Series X|S版は2024年春発売予定
『Cities: Skylines II』プレゼントキャンペーン ※プレセントキャンペーンは終了しています。
賞品
『Cities: Skylines II』Steam用コード 3名様
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『シティーズ：スカイライン 2』発売記念プレゼント企画
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2023-10-27 18:16:43
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2023年11月中旬予定
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