2023年9月21日～24日にかけて幕張メッセ国際展示場で開催される東京ゲームショウ2023（TGS2023）のHoYoverseブースにて試遊できる、新作都市ファンタジーARPG『ゼンレスゾーンゼロ』の試遊版レビューをお届け。
『ゼンレスゾーンゼロ』とは
『ゼンレスゾーンゼロ』は、『原神』や『崩壊スターレイル』でおなじみのHoYoverseの最新作。iOSおよびPCで配信予定で、配信日は未定。
舞台は現代文明が“ホロウ”という名の超自然災害によって壊滅した近未来の世界で、“都市ファンタジー”をテーマにとなっている。
プレイヤーは、ホロウの離脱をガイドする“プロキシ”という名の特殊な仕事を請け負う専門家として、さまざまな勢力と渡り合って隠された陰謀を暴いていくことなる。
手軽に楽しめるスピード感あふれるアクションが楽しめる。
試遊では、チュートリアルを含むゲーム序盤が遊べる“ストーリー”、強力な敵との戦いが楽しめる“チャレンジ”、3Dマップを自由に探索できる“都市の探索”の3種類がプレイ可能。ちなみに試遊時間は10分間だ。
ストーリーは、3人の少年少女たちが何かに追われるところから始まる。何を理由に追われているのかはわからないが、とにかくムービーがきれい。思わず見入ってしまう。
ムービーが終われば、マンガのコマ割りのような感じで物語が展開されていく。ストーリーは、このふたつの演出が切り替わりながら進んでいくので、メリハリがあって飽き無さそうだ。
そうこうしているうちに、アクションパートへ移行。まず気になったのが3Dで表現されるフィールド。近くにある電車の車両から遠くのビルまでが細かく作りこまれている。
それと同時に、壊滅した近未来が舞台となっているが、見える範囲になじみのあるものも多いので、我々がいま住んでいる世界の数年後といったところだろうか。
そんなフィールドでは、目的地にたどり着くことで物語が進む。目的地までの距離や方角が、画面上に表示されるので迷うことはないだろう。
もちろん、その途中には行く手を阻むようにさまざまな敵が立ちはだかる。
ストーリーで操作できるキャラクターは、“アンビー”と“ビリー”のふたりで、それぞれ攻撃方法が違うが、基本の操作は同じ。
試遊版では以下のアクションが使用できた。
- 攻撃
- 回避
- スキル
- 終結スキル
筆者はゲームを基本パッドで行うので、マウスとキーボードでの操作に慣れていないかったが、プレイしてみると非常に簡単。
マウスを左クリックするだけで簡単に連続攻撃を発動できる。そればかりか、自動で近くにいる敵に向かって攻撃してくれるため、細かなマウス操作が必要なくて非常に快適だ。
右クリックをすると回避が発動でき、マウスだけで攻撃と回避を瞬時に切り替えられる。敵の攻撃をタイミングよく回避すれば、専用のエフェクト付きの回避反撃が発動するので、見た目も楽しい。
これらを直感的に操作できるので、ただ攻撃と回避をしているだけでも、非常に爽快で楽しいバトルになっている。
瞬時に切り替えられるのは操作キャラクターも同じ。シームレスにいつでも切り替えできるので、テンポが悪くならないのはありがたい。
さらに、切り替えると同時にキャラクターが攻撃するので、コンボ的な意味でも途切れることなく攻撃し続けられる。
また、攻撃を行って画面左上にあるゲージを溜めるとスキルが発動できるようになる。ゲージさえ溜まっていれば、任意のタイミングで発動可能。
攻撃から連続して発動すれば簡単なコンボになって大きなダメージを与えられる。
これだけでも簡単操作で爽快なバトルが楽しめるだろう。しかし、もうひとつ大きな要素である“終結スキル”も外せない。
攻撃やスキルを行っていると、画面上に“MAXIMUM（ミクシマム）”という文字が表示されるのだが、そのときのみ使用できるのが終結スキルだ。
発動に条件がある分、強力な効果を発揮するのは想像できるかもしれない。実際、強力なのだが、それ以上に演出面でも身ごたえのあるものになっている。
一気に形勢を逆転することも可能なので、ここぞという場面まで温存しておきたいところ。しかし、演出見たさにすぐに発動してしまうくらいの、引き込まれる魅力があった。
好きなキャラクターを選んで強敵との戦いへ
試遊で体験できるストーリーを最後までプレイしたので、つぎはチャレンジにも挑戦。ストーリーで操作できるのは、アンビーとビリーのふたりだったが、チャレンジでは、計12人のキャラクターから3人を選んで挑戦できる。
せっかくなので、いろいろなキャラクターを使用してみることに。退治するボスは、操作しているキャラクターの二回りほど大きい体に、いかつい武器と見た目はかなり強そう。
それでもストーリーで覚えた操作ができれば勝てるはず。
結果だけ先に言うと見た目通りかなり強かった。圧倒的な攻撃範囲にダメージ、それが連続で襲ってくるから気を抜けない。
いくら3キャラクターで戦っているとはいえ、大半の攻撃を回避することが前提になっているくらいの強敵。チャレンジの名は伊達ではなかったか。
だが、ここでふとあることに気付いた。回避するために敵の動きをよく見ていると攻撃をする前には赤い光が出ている。つまり、予備動作があるということだ。
それを見逃したら意味がないのだが、かなりわかりやすく光るので見逃しにくそう。このことに気付いてからはかなり戦闘が楽になった。
すべての敵に出るのか、敵によって変わるのかはわからないが、アクションがあまり得意ではない人からすると、こういう仕様があるだけでも非常に助かる。
強敵との戦いは得てして長時間になりがち。ストーリーの敵はチュートリアルも兼ねているので、短時間での戦いで苦戦することはほぼなかったが、長時間の戦いでは、さまざまなシステムを体験することができた。
ひとつが攻撃の予備動作で、もうひとつが“連携攻撃”。敵のHPの横には攻撃すると増えていく数値がある。これを100まで貯めると相手は一定時間行動できないようになる。
それだけでも有利なのだが、そのときに攻撃をすると画面にバーが表示されて左クリックor右クリックで連携攻撃が発動する。
簡単にいうとキャラクターを交代したときに行う攻撃を強力にしたもの。違いといえば、条件を満たしていれば、複数回発動するということだ。
効率よくダメージを与えることができるので、この状態は積極的に狙っていきたい。だからといって、攻撃偏重になりすぎるとその前にやられてしまう。そのあたりのバランスがうまく調整されているように感じた。
3Dで作られた街並みを探索
都市の探索は、ほかのふたつと違って戦闘は行われず、単純に街の中を探索するモード。街にいるさまざまなキャラクターとの会話を楽しむことができる。
ここには、ストーリーやチャレンジにはなかった時間の概念があり、経過とともに朝、昼、夜、深夜に変わっていく。
時間が変われば街にいる人たちも変わり、新たな会話を楽しむことができるようだ。
探索中には、会話のほかにミニゲームも楽しめるようだが、今回の試遊ではお預け。今後、遊べるようになる機会を楽しみにしておこう。
試遊では3つのモードが遊べ、どれもボリュームとしては多くないが、『ゼンレスゾーンゼロ』を十分に楽しむことができる。マウスとキーボードでの操作が得意ではない筆者でも、高難度をクリアーできるくらい操作がシンプルでバランスも悪くない。
今回、プレイできた範囲以上にもっとプレイしたい気持ちになってしまう作品だ。
