Nintendo Switchでリメイクされたことでふたたび話題に

 1988年(昭和63年)4月27日は、ファミリーコンピュータ ディスクシステム用ソフト『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』が任天堂から発売された日。前後編に分かれており、後編は2ヵ月後の6月14日に発売されました。

 ディスクシステムで発売されたことや文章を読むアドベンチャーゲームということで、当時のちびっ子たちにはあまり馴染みがなかったのかもしれない『ファミコン探偵倶楽部』。自分もディスクシステムを持っていた従兄弟の家で遊んでみましたが、あまりピンとこなくてすぐに『スーパーマリオブラザーズ』を遊び始めた記憶があります。しっかりプレイしたのは前後編合本で発売され、グラフィックもパワーアップしたゲームボーイアドバンス版。その後にオリジナル版も気になって、3DSのバーチャルコンソールで遊びました。

『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』35周年。任天堂の本格派推理アドベンチャーで、後半の3Dマップの迷路ダンジョンが難しくて泣いた【今日は何の日?】

 改めて年齢を重ねてから遊んだときの感想は、「こんな本格派の推理アドベンチャーをファミコンで作っていたのか」という驚きでした。本作の物語は死者が蘇るという伝説が語り継がれる明神村を舞台に、主人公が旧家の遺産相続に絡む事件の謎に挑むというものですが、子どもたちに愛されるゲームを作っている任天堂が発売しているというギャップがすごかったです。

 しかも原作を手掛けていのは『バルーンファイト』や『メトロイド』、『メイド イン ワリオ』シリーズなどで知られる坂本賀勇さん。坂本さんは坂口博信さんと電話を使った斬新なアドベンチャーゲーム『アイドルホットライン 中山美穂のトキメキハイスクール』を作っていたことなどもあるそうで、とても多才な方です。最近は『メトロイド ドレッド』のプロデューサーとしてメディアに顔を出すことが多い坂本さんですが、またアドベンチャーゲームを作ってほしい!

※詳細は社長が訊くで語られている

『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』35周年。任天堂の本格派推理アドベンチャーで、後半の3Dマップの迷路ダンジョンが難しくて泣いた【今日は何の日?】

 リメイク版も発売されているので物語のネタバレは避けますが、つぎつぎに殺される関係者や、明かされる村の因習など推理モノ好きなら楽しめる要素がたっぷり。また、主人公が記憶喪失というのもポイントとなっており、謎が謎を呼ぶ展開に引き込まれていきます。

 基本的にはシリアスな展開であるものの、医師の熊田先生のようなコメディ寄りの人物もいるため、ちゃんと内容にメリハリがあってよかったです。

 操作はコマンド選択式で、物語の後半には3Dマップの迷路ダンジョンも。当時の推理アドベンチャーは後半の難所として迷路が用意されていることが多かったのですが、あまりこのジャンルをプレイしたことがなかった自分は突然の迷路に驚き、その難しさに泣いちゃいそうになりました。というか泣きました。

『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』35周年。任天堂の本格派推理アドベンチャーで、後半の3Dマップの迷路ダンジョンが難しくて泣いた【今日は何の日?】

 リメイク版では、そんな迷路部分もしっかり再現されており、「迷路はカットしてもいいだろ!」と思いつつ、「迷路がないファミ探はファミ探じゃないか」と思い直し、むしろうれしくなりました(笑)。

 リメイク版は当時の雰囲気を大事にしつつ、背景でキャラクターが動いたり、文章の既読スキップができたりと、さまざまな部分がパワーアップしています。『ファミコン探偵倶楽部』を知らなかったという人はもちろん、オリジナル版のファンもどのように本作が生まれ変わっているのか注目してみてほしいです!

『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』35周年。任天堂の本格派推理アドベンチャーで、後半の3Dマップの迷路ダンジョンが難しくて泣いた【今日は何の日?】
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