ガンホー・オンライン・エンターテイメントが運営するPC用オンラインRPG『ラグナロクオンライン』(以下、RO)は、2022年12月1日でサービス開始から20年を迎える。2022年は20周年イヤー。さまざまな施策とアップデートが予定されている。

 『RO』運営チームは2022年をどうしていこうというのか。待望の4次職の実装やYggdrasillワールド(※)のアップデート、さらには20周年のその先の展望についてインタビューを実施した。

※Yggdrasillワールド:全ワールド(サーバー)のプレイヤーが集まって遊べるワールドのこと。

中村聡伸(なかむらあきのぶ)

『ラグナロクオンライン』運営チーム。文中では中村。

山本兼寛(やまもとかずひろ)

『ラグナロクオンライン』運営チーム。文中では山本。

『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
インタビューはオンラインで実施しました。

かつての友人と再会できる“オンライン同窓会”のような場を提供

 大きな節目となる2022年は大きな施策が予定されている。そのひとつとして、前回のインタビューで話題に挙がった“成人式”の準備も進められているそうだ。

 とはいえ、12月の段階でコロナ禍がどうなっているかわからない。そのため、オンラインで成人式にちなんだイベントの開催を模索したいという。

 こちらがイラストレーター・雄一郎氏描き下ろしの成人式用イラスト。ファミ通.comで先行公開していいらしい。ありがたい。

『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」

中村 20年ということで、『RO』からしばらく離れてしまっている人にも思い出してもらえるような企画にしたいと思っています。懐かしさも感じていただけるような。

 イメージはオンライン同窓会。With コロナだからこそ、オンラインミーティングの仕組みが発展してきたので、その仕組みを活かした企画できないかなと。懐かしいと友だちと再会できる場を作りたい。ほかにも、アニバーサリー当日まで、20周年ならではの企画をやっていきたいですね。

4次職実装に向けたシステムアップデート

 昨年の段階で、実装が発表されていた4次職。残念ながら2021年中の実装は叶わなかったが、2022年は実装に向けてのシステムアップデートが順次予定されている。

中村 キャラクターセレクト画面が変わります。現状では1画面に3キャラクターまでしか見られませんが、15キャラクターがずらっと並ぶようになります。

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――おお、これは見やすい。

中村 キャラクター作成画面も少し変更が入ります。職業アイコンが表示されるようになったり髪型やカラーリングが一覧で見られるようになったりと、従来のものよりもかなり使いやすくなっています。

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中村 ゲーム内のパーティウィンドウの更新も行う予定です。左側に職業のアイコンが表示され、キャラクターごとに独立したウィンドウで情報が確認できるように。右上の黒いやつですね。このウィンドウに支援や回復を使うと、キャラクターにも反映されます。

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――あー。これは便利ですね。

中村 あと、レアアイテムがドロップしたときにわかりやすいエフェクトも追加されます。

――めちゃくちゃ地味だけどめちゃくちゃ便利。

中村 紛らわしいアイコンもあったりしたので。エフェクトが出るようになったので、よりわかりやすくなるかなと。

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中村 ランダムオプションがついた装備のエフェクトも用意されています。3個だと紫、5個だと赤みたいに、付与されているオプションの数に応じて色が変わる仕組みになっています。

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中村 露店も便利になりますよ。すてきな衣装装備を見かけたらすぐに試着できるように。自分が持ってないアイテムをその場ですぐに試着できるのはストレスなくていいですよ。

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――細かい部分にも調整が加えられるんですね。ちなみに、このシステムアップデートはいつ頃を予定していますか?

中村 第一四半期内を予定しています。かなり遊びやすくなるので、ぜひ体験していただければ。

――システムアップデートは今後も続いていくんでしょうか? それとも、いま発表されたことがすべて?

中村 第1弾としてはここまで。それ以降はスキル周りの調整も行う予定です。

――なるほど。たとえばどんな調整が?

中村 そうですねえ、3次職のシャドウチェイサーの“フェイタルメナス”はエフェクトが変わります。現状(アップデート前)のエフェクトは派手過ぎて、複数のモンスターに同時に当てるとクライアントが処理落ちすることがあるんですよ。

――どんだけ派手なんですか。

中村 同じようなエフェクトのウォーロックの“ソウルエクスパンション”もそうですね。攻城戦などの人が多いコンテンツで使うと、けっこう負荷がかかってしまっていました。

――人が多いところだと厳しそうですね。

中村 エフェクトを新たなものにして負荷を減らします。一部のスキルに関しては、オブジェクトの占有数を下げてサーバーの負荷も軽減。プレイ中にカクついたりラグが発生したりするとストレスですからね。快適なプレイができるように調整していきます。

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エフェクト修正後のフェイタルメナス。

――スキルの性能自体に変更はありますか?

中村 4次職実装に合わせて調整する予定です。4次職のスキルは3次職スキルとうまく組み合わせて使うことが前提になるので、スキルの威力自体を変更することもあります。

――そういったシステムのアップデートを重ねて、4次職を実装していくと。

中村 ほかにも、ダメージオーバーフローの問題を解決します。現状、2147万4836を超えるとダメージがなくなってしまうのですが、ダメージの桁数を増やして対応します。4次職が入ることによって火力が高いスキルも入るので、環境を整えさせていただきます。

――数値が大きすぎて混乱してきた。

4次職のイラスト&スキルをチラ見せ

中村 4次職実装の発表から約1年間の準備期間があったので、日本でも4次職のイラストを作りました。それがこちらです。

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ドラゴンナイト
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ウィンドホーク
カーディナル

――おお、かわいい。

中村 イラストを担当してくださったのはイラストレーターのシガタケさん(Twitter:@shigatak)です。いまお見せできるのはこの3職だけですが、全職業ぶんのイラストを描いていただいております。4次職の実装に合わせて、全イラストを公開できればなと。

――全職業のイラストができあがるのが楽しみですね。

中村 4次職の実装に合わせて、10個以上の新たな状態異常がやたくさんのバフ・デバフが追加されます。スキル使用時に自分にバフが付与されるものが多いです。

――たとえばどんなものが?

中村 アークメイジだと、“クライマックス”という前提のスキルがあります。これを使った状態で4次職のスキルを使うと、スキルの効果が変わるんです。効果範囲が変わったり追加の効果が入ったりと、(4次職の)スキルの効果が大きく変わる仕組みですね。

 4次職スキルの写真とスキル説明を用意しましたので、こちらをご覧ください。

4次職のスキル

ドラゴンナイト

サーヴァントウェポン:サイン

  • スキル内容:対象の敵を一定時間、「サインマーカー」状態にする。
  • 「サインマーカー」状態 : サーヴァントウェポン:ファントム、サーヴァントウェポン:デモリッションの発動対象になる。
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ドラゴニックオーラ

  • スキル内容:対象の敵に遠距離物理ダメージを与える。対象が人間(プレイヤーを除く)・天使形の場合、より大きなダメージを与える。また、自身を300秒間、「ドラゴニックオーラ」状態にする。
  • 「ドラゴニックオーラ」状態 : ファイアードラゴンブレス・ウォータードラゴンブレスで与えるダメージが増加する。ハンドレッドスピアを使用時、より大きなダメージを与える。
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インペリアルガード

ガーディアンシールド

  • 使用条件:「ガードスタンス」状態
  • スキル内容:自身の周辺21 x 21セルのパーティーメンバーを60秒間「ガーディアンシールド」状態にする。
  • 「ガーディアンシールド」状態 : 物理攻撃を受けた時、ダメージ分だけ耐久値を減少し、減少した耐久値分のダメージを受けない。この効果は耐久値がゼロになると解除される。
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クロスレイン

  • スキル内容:4.5秒間、指定したセルにクロスレインを設置する。設置した周辺の敵に0.3秒毎に聖属性魔法ダメージを与える。自身が「ホーリーシールド」状態の場合、より大きなダメージを与える。
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アークメイジ

クライマックス

  • スキル内容:自身を 300秒間、「クライマックス」状態にする。
  • 「クライマックス」状態 : 特定の魔法に特殊な効果を付与する。クライマックスの使用レベルによって効果が異なる。

オールブルーム

  • スキル内容:花壇を作成し、指定したセルに6秒間オールブルームを設置する。設置した周辺で一定時間毎にランダムなセルの周辺 7 x 7セルの敵に火属性魔法ダメージを与える。自身が「クライマックス」状態の時、効果が追加される。
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アストラルストライク

  • スキル内容:強力な隕石を落とし、指定したセルの周辺の敵に無属性魔法ダメージを与える。対象が不死・竜形の場合、より大きなダメージを与える。15秒間、指定したセルにアストラルストライクを設置する。設置した周辺の敵に0.3秒ごとに無属性魔法ダメージを与える。
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エレメンタルマスター

ライトニングランド

  • スキル内容:落雷の嵐を起こし、指定したセルに4秒間ライトニングランドを設置する。設置した周辺9 x 9セルの敵に0.5秒ごとに風属性魔法ダメージを与え、一定確率で一定時間、「激流」状態にする。プロセラ召喚中、より大きなダメージを与える。
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エレメンタルバスター

  • スキル内容:自身の周辺13 x 13セルの敵に召喚した精霊の属性の魔法ダメージを与える。対象が無・竜形の場合、より大きなダメージを与える。
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ウィンドホーク

ゲイルストーム

  • スキル内容:対象と周辺の敵に遠距離物理ダメージを与える。
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フレイムトラップ

  • スキル内容:指定したセルにフレイムトラップを一定時間、設置する。設置した周辺3 x 3セルの敵に一定時間ごとに火属性近接物理ダメージを与え、一定確率で一定時間「火災」状態にする。同時に設置できる最大数は3個まで。
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トルバドゥール・トルヴェール共通

サウンドブレンド

  • スキル内容:対象の敵を一定時間、「サウンドブレンド」状態にする。「サウンドブレンド」状態の持続時間終了0.2秒前の敵に矢の属性の魔法ダメージを与える。
  • 「サウンドブレンド」状態:振動残響、メタリックサウンド、リズムシューティング、メタリックフューリー、ロゼブロッサムを受けたとき、より大きなダメージを受ける。
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ミュージカルインタールード

  • スキル内容:自身の周辺のパーティーメンバーを180秒間「ミュージカルインタールード」状態にする。自身の周辺31 x 31セルにトルバドゥールかトルヴェールのパーティーメンバーがいる場合、Res増加量が1.5倍になる。
  • 「ミュージカルインタールード」状態 : Res増加。
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カーディナル

レパラティオ

  • スキル内容:対象のプレイヤーのHPを100%回復する。スキルレベルが上がるごとに再使用待機時間が減少する。
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ニューマティックプロセラ

  • スキル内容:聖霊の嵐を起こし、指定したセルに12秒間ニューマティックプロセラを設置する。設置した周辺の敵に3秒ごとに聖属性魔法ダメージを与える。対象が不死・悪魔形の場合、より大きなダメージを与える。
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インクイジター

炎火滅魔神弾

  • スキル内容:体に蓄積された強力な気を一瞬で爆発させて、自身の周辺9 x 9セルの敵に遠距離物理ダメージを与える。対象が動物・悪魔形の場合、より大きなダメージを与える。さらに、自身を300秒間、「炎火滅魔神弾」状態にする。
  • 「炎火滅魔神弾」状態 : 雷光弾、爆気散弾を気弾消費なしで使用できる。
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第三撃:断罪

  • 使用条件:「第一章:信念の力・第二章:審判者・最終章:滅魔の炎」のいずれかの状態、対象が「第二撃:烙印」状態
  • スキル内容:対象と周辺の「第二撃:烙印」状態の敵に近接物理ダメージを与え、「第二撃:烙印」状態を解除する。さらに、練気功の効果が発動する。
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シャドウクロス

ダンシングナイフ

  • スキル内容:小さな刃を回転させて、自身を一定時間、「ダンシングナイフ」状態にする。短剣を外すと「ダンシングナイフ」状態は解除される。
  • 「ダンシングナイフ」状態 : 自身の周辺5 x 5セルの敵に0.3秒ごとに近接物理ダメージを与える。
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インパクトクレーター

  • スキル内容:ローリングカッターの回転カウンター数分、自身の周辺の敵に近接物理ダメージを与える。さらに、自身を10秒間「カウンタースラッシュ」状態にする。使用者の1/2のクリティカル率でクリティカル攻撃となる。なお、クリティカルで与えるダメージの増加効果は1/2となる。
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マイスター

ラッシュクエイク

  • スキル内容:瞬時に対象へ接近して、対象と周辺の敵に近接物理ダメージを与える。対象が無・昆虫形の場合、より大きなダメージを与える。
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ABR インフィニティ

  • スキル内容:インフィニティを召喚する。同時に召喚できる最大数は1体まで。
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バイオロ

アシディファイドゾーン(風)

  • スキル内容:対象と周辺の敵に風属性物理ダメージを与える。プレイヤーがこのダメージを受けた場合、そのプレイヤーのセルに10秒間アシディファイドゾーン(風)を設置する。設置した周辺3 x 3セルの敵に1秒ごとに物理ダメージを与える。
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クリエイトクリーパー

  • スキル内容:クリーパーを召喚する。同時に召喚できる最大数は1体まで。
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アビスチェイサー

アビスダガー

  • スキル内容 : 自身の周辺5 x 5セルの敵に近接物理ダメージを与え、自身を一定時間「アビスダガー」状態にする。
  • 「アビスダガー」状態 : フェイタルメナスで与えるダメージが増加する。
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オメガアビスストライク

  • スキル内容 : 地面に強力な隕石を落として、指定したセルの周辺9 x 9セルの敵に無属性魔法ダメージを与える。対象が悪魔・天使形の場合、より大きなダメージを与える。
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中村 4次職実装時期に関しては、アニバーサリーより前ぐらいのタイミングを予定しています。

――というと、秋くらい?

中村 そうですね。現状では、10~11月を予定しています。アニバーサリーの季節に重ねるとたいへんなので、それより前に4次職を実装したいなと。

――4次職はまとめて実装ですか?

中村 はい。まとめての実装になります。現在、転職クエストなどの作業を進めています。前提条件としてBaseLv200が必要なので、それ以前にBaseLv200までの上限解放のアップデートが入ります。これは(2022年の)前半ですね。早めに実装しないと、4次職実装後にすぐに転職できないということになってしまうので。

――レベル上げの時間も必要ですもんね。

中村 3次職が実装されたのが2010年で、そこからもう12年になります。12年ぶりとなる新職業が、今年ついに実装されるので、ぜひご期待ください。

ラヘルの地で紡がれる新エピソード

中村 職業以外のアップデートも進めています。具体的には新エピソードですね。題して、“祈りの方向(仮称)”です。イメージ画像がこちら。

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中村 右下にいる女の子がキャストになるキャラクターです。左のふたりは異世界の頃から登場するテューリアン一行という冒険者のパーティ。彼らもこの新エピソードに登場します。上段にいるキャラクターは詳細はまだ秘密です。

――新キャラクターですね。どのような活躍を見せるか楽しみです。

中村 こちらのイラストも左右は新キャラクターですが、中央のキャラクターはテューリアン一行のタマリンです。何かと不幸な目にあっていることが多いのですが、今回はなぜこのような恰好をしているのか、ぜひ楽しみにしていただければ。

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――さらなる不幸が彼に……。どのように登場するかも注目したいですね。

中村 さらにもう1枚。ピンと来た方もいらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、場所はアルナベルツ教国のラヘルです。女神フレイアを祭っているところで、教国の教皇様が女神の化身と言われていますね。このビジュアルの中央にいる女性が教皇様によく似ていて、女神フレイアに何か関わることが……という展開が予想されます。

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中村 あと、新マップのコンセプトアートです。礼拝堂というマップが追加されまして、そのイメージ画像です。

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――かっこいいですね。雰囲気もいい。

中村 これをもとにマップを作っています。新マップの一部の画像もお見せしましょう。崖の写真ですが、さらにその下にいくと溶岩があります。トール火山に近いところの火山マップになります。

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中村 ほかにも、新マップとして狼の村。狼の像も飾られていたり。

――気になる像ですね。これがどのようにストーリーに関わってくるのか。

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中村 ストーリーの流れとしては、前回のエピソードでバルムント邸を調査していたところ、ハートハンターと呼ばれる悪いやつらの企みがラヘルで行われるということを知り、ラヘルに赴いて彼らの陰謀を阻止することになります。向かう先に狼の村の住民が移住してきて、ラヘルの住民と揉めごとを起こしていると。そこで、ラヘルの神官たちに助けを求められて……といった流れになっています。

――ハートハンターはユミルの心臓を狙っている組織でしたっけ?

中村 そうですね。ラヘルが実装された当時、聖域クエストというものがありました。この聖域クエストで神殿の聖域の奥に行くと、ユミルの心臓みたいなものが置かれているのを目撃できるんですよ。「これはユミルの心臓か?」というシーンで、殴られて気を失ってしまって、それが一体何だったのかは確認できていない状態なのですが、彼らが狙っているのはあれなのかも、と意識してもらえると、クエストがより楽しめるかなと。

――聖域クエストもやっておいたほうがいいと。

中村 聖域クエストのクリアーは参加条件にはなっていませんが、気になる方は聖域クエストを見ておくと楽しめるかと思います。

――異世界行く前の話ですよね。

中村 そうですね。だいぶ昔の伏線を、ようやく回収という形です……(笑)。

――このエピソードはいつ頃実装される予定ですか?

中村 4次職の実装後を予定しています。もちろん、このアップデート以外にも、イリュージョンダンジョンの追加などは随時行っていきます。人気イベントの深淵の回廊なども拡張していく予定です。

Yggdrasillワールドに実装される新PvP&PvEコンテンツ

山本まずは2021年にテスト実装したバトルコロッセオについてお話しさせていただきます。バトルコロッセオは、RJC(Ragnarok Online Japan Championship。対人戦の全国大会)をオンラインに落とし込んだものになります。

中村 画面を見るとまんまRJCですね。右上に残り人数が表示されたり、ゲーム内で情報を確認できるようになっています。

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山本ルールは基本的にはRJCと同じで、同一職業は同じチーム内に入れません。一部スキルはコロッセオ用の効果になっていて、ふだんとは違う遊びが楽しめるものになっています。いまは本テストに向けていろいろと調整を行っているところです。

 5対5でテストを行っているのですが、人数が少なくなるほどアビューズ行為(八百長などの不正行為)がしやすくなってしまいます。そういった行為に対しての対処を踏まえてテストをしているので、おおよその実装時期は夏頃になるかなと。

――対人戦好きにはたまらないコンテンツ。

山本Yggdrasillという特殊な環境でもあるので、神父からコードを入力するとキャラクターをそのままコピーできるという機能も実装予定です。

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中村 Yggdrasillで高レベルのキャラクターはすぐ完成させられるのですが、ステータスとスキルを割り振って装備や消耗品を用意してとなると、けっこうな時間が必要になります。その対策として用意されたのがこの神父。

 神父に話しかけたときのキャラクター情報がコードとして残ります。そのコードのキャラクター情報と同じ職業にコードを適用すると、同じキャラクターがすぐ完成させられるという仕組みです。

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――職業さえ揃えれば、キャラクター育成の手間を省けるといった感じですね。

中村 そうですね。共有サイトでコードをアップして、そのコードを使ってそのキャラクターをお試しでプレイする、といった遊びかたもできると思います。

山本装備を用意するのが面倒だという人でも、仲間が用意したコードを使えばすぐにキャラクターが完成させられます。参加のハードルを下げる意味でも実装しました。

――チーム戦のコンテンツって、自分と同じ熱量の仲間を集めるのがたいへんなんですよね。でも、これなら友だちを誘いやすい。「キャラはおれが用意するから手伝ってよ」みたいな。

山本あとはコロッセオのもうひとつの遊びとして、段位があります。対人戦ゲームで勝ったり負けたりすると段位が変動するじゃないですか。コロッセオにも同じような仕組みを取り入れようと思いまして。やり込み要素として、いちばん上の段位を目指していただければなと。

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――目標があると遊びがいもありそうです。

山本いちばん上の段位はかなりハードルを高くしました。なったときに名誉として別の報酬も用意できればなと考えております。大会も開きやすくなっているので、RJCみたいなものをオンラインで開きたいですね。

――いちばん上の段位の条件はどのようなものなんですか?

山本段階で言うと、50あるんですよ。いちばん下から始まって、何勝したら上の段位に昇格みたいな。現状ではそれが50段階ある感じですね。

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――公式のイベントとして、この仕組みを使った催しも予定されていると。

山本そうですね。しっかりと完成した後に大会などがあったほうが楽しいと思うので。オンラインで何かしらの大会を開ければなと思っています。

――公式大会があれば、それを目標にプレイできるからいいですよね。

山本対人戦コンテンツと言うとRJSもあります。去年は3回開催させていただきました。2022年も去年と同様に、3回の開催を予定しています。1月、5月、9月のスタートを想定していて、去年と同じようなペースで開ければなと。

中村 2021年の大会はWebMoneyさんとBitcashさんに協賛いただいて、1位のギルドに30万ポイントを用意しました。今年もスポンサーを募集しつつ開催したいですね。

山本いまはランキング戦のような形で大会を開いているのですが、趣向を変えてリーグ戦形式でも開催したいんですよ。サッカーで言うJ1、J2みたいに、総当たり戦でやるような大会も考えています。

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――リーグ戦ですか。だいたい何戦くらいを想定されていますか?

山本現状、参加されているギルドが14ほど。仮に6ギルドのリーグ戦だと、総当たりで5試合、攻守交替で10試合くらいがちょうどいいかなと思っています。

――なるほど。

山本続いてPvEになりますが、2021年には蜃気楼の塔YEを実装しました。頂上まで実装は完了していて、4種類の難易度中2種類が未実装という状態です。残りのインフェルノとエクストラは春頃に実装予定です。

 もともとはBaseLv200に合わせて調整しようと思っていたのですが、思いのほかBaseLvの上限解放が遅れてしまって……。ですので、ひとまずは春目途での実装を目指しています。

――BaseLvの上限解放に合わせて実装という形ですか。

山本あとはモンスターハウス。モンスターハウスは2014年に実装されたコンテンツということもあって、かなりサーバーに負荷をかけていた状態だったので、2021年には規模を縮小させていただきました。

中村 具体的には、難易度別のマップを半分にして、NPCの数も半分にして大幅な負荷の軽減に努めています。それでも開催時間中に重くなることもある。そこの対策も含めて、抜本的にモンスターハウスを作り直したほうがいいよねという話になっています。2014年に実装したものなので、どうしてもムダが多いんですよ。当時のスクリプトとか。だったら、作り直したほうが効率的だろうと。

山本 ルールは残しつつ、中身は全部作り直しといった感じですね。

中村 当時の仕組みからサーバーはバージョンアップしています。同じ内容を作るにしても別の命令が使えますし、処理を軽くできるんです。

 たとえば、前は同じワープポイントに1度に10人以上が入ろうとすると詰まって入れなかったけど、新しいコマンドだと何人入っても詰まりにくくなってるですとか。そういった部分も含めて、改良されたプログラムに書き換えたいんですよね。

山本こちらは夏頃を目途に作業を進めています。モンスターハウスが移植されることによって、ようやくYggdrasillワールドを実装するときに入れたいと言っていたコンテンツは、ひと通り実装されます。ようやく新しいコンテンツに着手できるようになりました。

――それは気になる。どのようなコンテンツが導入されるのでしょうか?

山本ギルド単位で参加できる新しいPvEコンテンツを入れようと考えています。いままでは、身内のギルドで参加できるようなコンテンツが少なかったんですね。4次職実装の時期になっているので、難易度的には、エンドコンテンツに近い最上位のものを想定しています。

 当然、ギルドで集まるコンテンツということで、攻城戦で勝利したギルドが参加したりとか、ひとつのアイテムを作るためにギルドメンバー単位で何かを集めたりとか、参加するための入口をいくつか用意します。条件を達成したギルドが挑戦権を得るコンテンツというイメージですね。

――20年近く経ってもまだ参加の伸びしろがあるのはすごいですよね。ギルド単位で活動しているユーザーも多いわけですし。

山本「自分たちのワールドの人数は少ないけど、ほかのワールドのギルドと協力すれば人数を集められる」みたいなことが、Yggdrasillワールドなら簡単にできますから。そういったところも考えて作りたいと思っています。

――その新コンテンツはいつ頃の実装を予定しているのでしょうか?

山本 2022年の年末が目標です。モンスターハウスなどを優先しつつの作業なので、まだまだ未定な部分が多いですが……。

中村 遊べるものを増やすということは2021年もやってきました。少しずつ積み上げて、より多くの人に楽しんでいただくように作業を進めています。イベントも新しいものを増やしています。好評だったのが、バレンタインの時期に開催した“ロイヤル・スウィート・ティーパーティー”と、夏の“ゲフェン・メロンフェスタ”でした。

――どんなイベントだったんですか?

中村 ロイヤル・スウィート・ティーパーティーは、七王家のサイン入りカードが手に入る七王家チョコパックを開けるというイベントで、ごくまれにサイン入りチケットがもらえるんです。そのチケットを渡すと、王家の方の直筆サインでカードがもらえるようになっていて、全ワールドで10枚ずつしか手に入らないんですね。サイン会をして、サインを受け取った方を公式のイベントページで発表したりと、ユニークなイベントになったかなと。

――『RO』の世界に現実のアイドルイベントが侵食している。

中村 ゲフェン・メロンフェスタは、アイテムを作ることを重点的に考えたイベント。作成できるアイテムが何十個もあって、そのなかにはレアな素材を要求されることもあったりして、期間中は多くのプレイヤーさんにモンスター討伐に励んでいただきました。会場に置いていたメロンから得られる経験値が多かったので、レベリングを楽しむ方もいらっしゃいました。

――スイカ割りではなくメロン割りでレベル上げ。

中村 そういった感じで、いままでの人気イベントもやりつつ、新たな試みのイベントを取り入れつつ、2022年も運営していければなと。アップデートとイベントで、途切れることなくどんどんと新しい遊びを提供していきます。

20年目にして“地雷を踏むことを躊躇わない”運営姿勢

――4次職実装にバトルコロッセオ。今年もいろいろなアップデートを予定されていて、楽しめそうですね。

中村 ついに実装される4次職をじっくりと楽しんでいただきながら、バトルコロッセオで対人戦熱を高めていただければ。ただ、日本で対戦を流行らせるのは難しいのは理解しています。戦うと半分は負けてしまいますからね。負け続けて悲しくなって辞めてしまうこともありえると思います。

――対戦系のコンテンツを運営する以上、そういう感覚も必要なのかもしれません。参加のハードルを下げる神父のシステムはいいですね。対戦熱の高いプレイヤーが何人かいれば、ほかの人を誘っていっしょに遊びやすい。

中村 同じ職業でもスキルや装備で遊びかたが変わるので、育成の手間が省けるのはいいと思います。

 もちろん、遊ぶ以前に(試合を)見る部分も考えたいと思っています。プロ野球ファンは全員が野球をするわけではない。試合観戦が好きな人に向けて、見て楽しめるものを用意するのも大切。

 最近はその部分を強化していて、RJSの試合をYouTube上でアップロードしているんですよ。攻城戦は参加者以外は見る機会がないので、どうやって戦っているんだろうというのがわかるように公開しています。

――将棋の対局を観るのが好きなファンを“観る将(みるしょう)”と言うわけですから、“観る『RO』(みるろ)”も増やしていきましょう。

中村 いいですね。見て楽しむ人は大事だと思うので。

――『RO』はいまみたいに日本でeスポーツが話題になる前から対人戦が盛んじゃないですか(※)。ここに来てまた対人戦にスポットが当たるのはいい。

※『RO』の対人戦:2004年に世界大会RWC(Ragnarok World Championship)が初開催。2009年には日本代表ギルドが悲願の優勝を果たしている。

中村 さっきスキルエフェクトの変更について話しましたよね。「見てわかりやすいものにしたい」という気持ちもあるんですよ。同じエフェクトを使わないとか、なるべくシンプルで直感的にわかりやすくするとか、そういう調整になっているので、いままで以上に見やすくなるかなと。

『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
RWC2009はパシフィコ横浜で開催。JAM Projectによるイメージソングのライブやコスプレコンテストなど、試合外のアクティビティも充実していた。

中村 そうそう。韓国ではリベリオンや影狼、朧など上位特殊職の先の話も出ていて、そのイラストもあったります。職業名はまだ仮称なんですけど、ぜひ期待を高めていただければ。

『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
ナイトウォッチ
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
天帝
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
『RO』4次職は秋実装、Yggdrasillのアップデートで遊びの幅が拡充。20周年目前の運営チームインタビュー「地雷を踏み抜いてきました。今後も踏むくらいの勢いで」
不知火
蜃気楼

――話を聞いているだけでは4次職がひとつのゴールと捉えてしまっていましたが、まだまだ先に続いていくわけですもんね。

中村 そうですね。4次職の先もまだまだ新しい要素が控えています。

――それにしてももう20年か。本当にいろいろなことがありましたよね。

中村 eスポーツと名称が出てくる前から対人戦イベントやってきたり、趣向を凝らした生放送やってきたり。初めての生放送はUstreamですよ。たしかYouTube Liveがない頃で、ニコニコ生放送もあまり浸透してなかったんじゃないかな。いきなり29時間も生放送やったりしてね。

――そうそう。いきなり「生放送に出演してよ」って電話がかかってきたからすぐにガンホーさんに行ったの覚えてます(当時は徒歩圏内のご近所同士だった)。

中村 生放送にしても何にしても、流行る前からとりあえずやってみる。我々は地雷を踏み抜いてきましたからね。地雷は先に踏んでおくんで、みなさんは安心して歩いてください、みたいな。

――地雷を踏み抜いてきたって、すごくいい表現。

中村 踏むかもしれないと躊躇っちゃいかんのですよ。まだまだ踏みます!

――踏まないでよ(聞き手のミス・ユースケは中村氏と長い付き合いなので、ちょいちょいため口になります)。

中村 地雷を踏むだと怒られそうだから、「踏むくらいの勢いで」に訂正しましょうか。

――見えている地雷は回避したほうがいいからね。でもまあ、「踏んでみないとわからないだろ?」という姿勢はすごく前向き。

中村 20年続いたからこそ、地雷を踏むくらいの勢いで、前のめりな運営をしていきます。