春の陽気に誘われてマンガを読もう
ファミ通.com編集部にはマンガ好きが多い。つい先日、部署内チャットで好きなマンガについて盛り上がった。僕はこれが好き。これは絶対読んだほうがいい。せっかくなので、その熱意を読者の皆さんにお届け。全部読もう。
ミス・ユースケのオススメマンガ
『ハチワンダイバー』
- 著者:柴田ヨクサル
- 出版社:集英社
- 完結済み
そのほかのオススメマンガ
- 『三月のライオン』(羽海野チカ/白泉社)
- 『火ノ丸相撲』(川田/集英社)
- 『Dr.STONE』(稲垣理一郎・Boichi/集英社)
将棋は殴り合いではない。殺し合いだ。
10年くらい前だろうか。仕事の関係でeスポーツに接することが増えた。
eスポーツの評価はいまだに揺れている。ある人には輝いて見え、ある人はただゲームしているだけと感じる。
必死で戦う選手はたしかにいる。彼らは戦士だ。ゲームで1勝を上げるために苦悩し、試合に臨む。トップの選手はたいてい僕より年下。かわいい後輩のようなものなので、負けたときの辛そうな顔は見ていられなかった。とはいえ、その辛さは想像でしかない。理屈はわかるものの、選手経験のない僕には真の意味では理解できなかった。だが、『ハチワンダイバー』を読んで、彼らの深淵に触れられたような気がした。
本作のテーマは“将棋”。主人公の菅田はプロ棋士を目指し、夢破れた落伍者だ。愛ゆえに将棋から離れられず、賭け将棋で日銭を稼ぐ毎日。うだつの上がらない彼がヒロインの中静そよに敗れたことから、物語は動き出す。
作者の柴田ヨクサル氏は格闘マンガの名手でもある。対局時の迫力は戦いそのもの。どろどろした情念みたいな何かを駒に込め、相手の肺腑をえぐる。「バチダン バチダン(※)」という音が、まるで鈍器での打撃音のように脳内に響く。息が止まる。殴り合いなんて生易しいものではない。これは殺し合いだ。
※“バチ”は将棋盤に駒を指す音、“ダン”は持ち時間を計る対局時計を止める音。
多くのキャラに共通するのは“将棋への執着”。もがくように勝利に手を伸ばし、負ければ待っているのは死。肉体的な死よりも恐ろしい精神的な死だ。戦士にとって、こんなにも辛いことはない。
知的なイメージのある盤上競技・将棋。言ってしまえば、たかがゲーム。単なる遊びである。それなのに、精神世界の中では必死の形相で泥臭く勝利にすがりついている。もしかしたらeスポーツの選手たちも似たような心境なのかもしれない。
さて。バトルものに似た作品かと思いきや、終盤には極上のラブストーリーが待っている。緊迫した場面で将棋盤を挟み、静かに微笑む菅田とそよ。泥にまみれた菅田の闘争を知っているからこそ美しさが際立つ名シーンである。僕はこれ以上にロマンチックな物語を知らない。
とにかく“信念を描いたマンガ”が好きなのだ。人気の将棋マンガ『三月のライオン』もおもしろい。青春ものとして読んでいる人は多いと思うが、最高にかっこいい大人たちにも要注目。相撲の神に愛されなかった小兵力士が「神なんざワシがぶん投げてやるわ」と立ち向かう『火ノ丸相撲』もいい。『Dr.STONE』は科学で全人類の救出を目指す物語。科学者こそ真のロマンチストであると実感させられる。
甥っ子が小学校高学年くらいになったとき、部屋に全部置いておこうと思っている。どれを選ぶかな。
ハチワンダイバー 第1巻(Amazon.co.jp) 三月のライオン 第1巻(Amazon.co.jp) 火ノ丸相撲 第1巻(Amazon.co.jp) Dr.STONE 第1巻(Amazon.co.jp)メタボIKEDAが選ぶオススメマンガ
『キングダム』
- 著者:原泰久
- 出版社:集英社
- 連載中
そのほかのオススメマンガ
- 『さくらの唄』(安達哲/講談社)
- 『闇金ウシジマくん』(真鍋昌平/小学館)
- 『レッド』(山本直樹/講談社)
手に汗握るバトル描写の虜に
単行本にして60巻近い大長編となっている『キングダム』(3月19日に単行本57巻発売)。テレビアニメや実写映画の展開もあり、圧倒的な人気を誇る作品だけにすでに読んでいる人も多いと思いますが、未読という方はこの機会にぜひ。
ストーリーをざっくり説明すると、中国の春秋戦国時代を舞台に、のちに“秦の始皇帝”となる嬴政(えいせい)が武力によって中華を統一していく過程が、主人公の信(しん)の視点で描かれていく内容、ということなります。
「歴史マンガはちょっと苦手……」という方も少なくないと思いますが、『キングダム』のいいところは、中国の歴史を知らなくても問題なく楽しめるところ。というのも、前述の通り、大枠では秦という国が拡大していく流れが描かれはするものの、どちらかというと重きが置かれているのは主人公・信の成長物語のほうだから。
仲間たちとの絆を大切にし、戦場を駆けて 屈強な“ボスキャラ”たちにタイマン勝負を挑んでいく展開は、歴史マンガというよりも、王道ヤンキー(不良)マンガのそれに近いものを感じます。丹念に兵士たちが書き込まれた臨場感のある戦場や、ダイナミックな斬り合いの描写、そして登場人物たちが見せる意地や男気も相まって、読んでいると次第に熱いものが込み上げてくるのです。
“中国の歴史もの”という馴染みの薄い題材に食わず嫌いをしている方も多いと思いますが、個人的には『ろくでなしBLUES』や『クローズ』を読む心持ちで作品に触れてもぜんぜんOKなんじゃないかなと(歴史マンガとしても超おもしろいですが)。とにかく、これを読んでないなんてもったいない!
以下、筆者が定期的に読んでしまう3つの作品をざっくり紹介。どれも読み応えのあるです。
『さくらの唄』は、春が近づくと読みたくなる作品。多感な高校生が、恋愛と性、社会に出ること、大人になることへの漠然とした不安の中でグチャグチャになる物語は、卒業シーズンにピッタリ(決して爽やかな物語ではない)。物語後半の怒涛の展開にはちょっとした衝撃を受けるはず。
『闇金ウシジマくん』は、その名の通り、街の闇金融を営む主人公の視点で、現代の“普通の暮らし”の薄皮一枚をめくったすぐそこにある闇を丁寧に描いた作品。とにかくエグい描写が多いですが、学ぶことも多い内容です。
『レッド』は、学生運動に参加し、革命を志す青年たちが活動に身を投じ、やがて破局へと向かっていく様を描く青春群像劇。『レッド 1969〜1972』、『レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ』、『レッド最終章 あさま山荘の10日間』の3つの章に分かれている長編ですが、その人物描写の巧みさに圧倒されます。
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『神々の山嶺』
- 著者:夢枕獏・谷口ジロー
- 出版社:集英社
- 完結済み
そのほかのオススメマンガ
- 『1日外出録ハンチョウ』(福本伸行・萩原天晴・上原求・新井和也/講談社)
- 『ドリフターズ』(平野耕太/少年画報社)
パロディでしか知らない人は人生損してる
「なぜ、山に登るのか。そこに、山があるからだ」というセリフ、聞いたことがある方も多いと思います。しかし、じつは本来のやり取りとは内容が変化しているようで、もとは以下のようなものだったそうです。
「なぜ、あなたはエヴェレストに登りたいのか?」
「そこにエヴェレストがあるからだ」
こう答えたのは、イギリス人の登山家であるジョージ・マロリー。彼は、人類初のエヴェレスト登頂を夢見ていました。
1924年6月8日、マロリーとその若き相棒アーヴィンは、標高8170メートル地点の最終キャンプを出発。地質学者のノエル・オデルらが見守るなか、山頂へ向けて歩を進めますが、そのさなかに消息を絶ってしまいます。果たして、マロリーは“神々の山嶺”を踏んだのか? 彼はカメラを持っており、もしフィルムが見つかれば、この登山史上最大の謎が解き明かされる……。
本作『神々の山嶺(かみがみのいただき)』は、この“マロリーのカメラ”という歴史上の逸話をもとに構築された物語です。
主役を務めるのは、孤高のクライマーと呼ばれた羽生丈二と、ストーリーテラーを担うカメラマン・深町誠というふたりの男。『陰陽師』や『餓狼伝』で知られる夢枕獏先生の原作小説を、『孤独のグルメ』で作画を務めた谷口ジロー先生が、緻密かつ力強いタッチでコミック化した作品です。
全5巻という読みやすいボリュームでありながら、その内容はあまりにも濃厚。日本という国も、家族すらも捨てて山を登るために生きる羽生の人生が、深町の目を通して描かれます。羽生を突き動かすのは、人類初の偉業である“エヴェレスト南西壁冬季無酸素単独登攀”の成功にかける執念のみ。そんな彼を最後まで見届けるべく、深町はカメラを構えます。そう、まるでマロリーに対するオデルのように。
「食糧切り詰める」、「水は飲みすぎるということはない」というセリフでしかこのマンガを知らない方は、ぜひ最後まで読んでみてください。そして、命を賭してエヴェレストに挑んだ羽生の、心の咆哮を聞いてください。
あしが動かなければ手であるけ
てがうごかなければ ゆびでゆけ(中略)
ほんとうにほんとうにどうしようもなくなったら
(中略)
思え
ありったけのこころでおもえ出典:神々の山嶺 第5巻
畜生、思い出しただけで涙が出てくるな。
さて、それ以外のオススメ作品も。『1日外出録ハンチョウ』は、平和な気持ちになりたいときに読む作品。おじさん3人組がお届けするグルメ&日常系マンガです。『カイジ』シリーズのスピンオフではあるものの、『カイジ』は知らなくても大丈夫。
歴史が好きな人には、平野耕太先生の『ドリフターズ』がマジおすすめ。偉人たちが時空を超えて集う“スーパー歴史大戦”風味の本作では、ハンニバルとスキピオのおじいちゃんコンビがお気に入り。
こいつはハンニバル
ハンニバル バルカ!!俺の国(ローマ)は100万の敵は恐れないが、
こいつ唯一人を恐れた!!
出典:ドリフターズ 第1巻
ここ、最高にかっこいいです。
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『ブルーロック』
- 著者:原作/金城宗幸、漫画/ノ村優介
- 出版社:講談社
- 連載中
そのほかのオススメマンガ
- 『DAYS』(安田剛士/講談社)
- 『アオアシ』(小林有吾/小学館)
- 『さよなら私のクラマー』(新川直司/講談社)
サッカー漫画よ、青春をください
サッカー漫画はおもしろい。これまでたくさんの漫画を読んできたが、思い返せば、サッカー漫画には成功や挫折、感動、興奮、人との絆といったエンターテイメントのあらゆる要素が、濃密に凝縮されていた。……ような気がする(笑)。ということで、学生時代のほぼすべてをゲームに捧げ、リアルの生活がちょっと残念な感じだった自分は、いまなぜか失った青春を取り戻すかのようにサッカー漫画を読み漁っている(笑)。ここでは、現在進行形で自分がハマっている“神サッカー漫画”をおすすめしよう。読めばきっと学校に通えないモヤモヤを吹き飛ばす“体験”を味わえるはず。
いまのイチオシは『ブルーロック』(週刊少年マガジン連載中)。300人の高校生が”青い監獄(ブルーロック)”という名の育成寮に集められ、最強のストライカーを目指して過酷なセレクションに挑戦するという、設定からしてぶっ飛んだ内容の異色作。この作品は”サッカー異能力バトル”とも言えるべき内容で、ドリブルやシュート、トラップや空間認識など、それぞれの個の力=一芸を研ぎ澄ませたエリート選手たちが、己のエゴを貫き通すべく壮絶な試合をくり広げる。バトル漫画を彷彿させる迫力ある描写が特徴で、大ゴマ使いのインパクトと躍動感溢れる絵の力がハンパない。凡人かと思われた主人公・潔 世一(いさぎ よいち)が覚醒するシーンもただひたすらにアツい。さらに登場キャラがイケメン揃いなので、女性人気に火がつく可能性もあり。いままさにチェックしておきたい作品だ。
『DAYS(デイズ)』(週刊少年マガジン連載中)は、いじめられっ子だった主人公・柄本(つかもと)つくしがサッカーの名門高校に入部し、努力を積み重ねて成長していく王道の物語が展開する。本作の魅力は、丁寧なキャラ描写。サッカーは11人の競技なので、敵も味方もとにかく大勢の登場人物が現れるのだが、みんな異様にキャラが立っていて活き活きしているのがポイントだ。個人的には試合の勝敗が決したあと、勝者だけではなく敗者の姿も丁寧に描かれる点がめちゃくちゃ好きだ。敗戦を糧に前に進む者たちの尊みがすごい。本作は青春感&部活感をもっとも強く感じられるサッカー漫画で、読むたびに「なぜオレは学生時代サッカー部に入らなかったんだろう……」と後悔する(笑)。
……勢いで書きなぐっていたらもうスペースがない。そのほかにも主人公のポジションが、フォワードやミッドフィルダーといった前目=攻撃的ポジションではなくディフェンダー(それもサイドバック!)という、少し趣向が異なる理論派Jユース漫画『アオアシ』(ビックコミックスピリッツ連載中)や、高校女子サッカー部の悲喜こもごもと女子サッカーの未来を描く『さよなら私のクラマー』(月刊少年マガジン連載中)も超オススメ。長い休みはサッカー漫画で熱くなろう!
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『Change!』
- 著者:曽田正人
- 出版社:講談社
- 完結済み
そのほかのオススメマンガ
- 『時間停止勇者』(光永康則/講談社)
- 『便利屋斎藤さん、異世界に行く』(一智和智/KADOKAWA)
真剣な姿って尊くて美しい
私は1年に平均600冊くらいマンガを読むのですが、ここ3年以内に第1巻が出版された作品の中から、まだアニメ化・ドラマ化されていないマンガを選出してみました。
特にオススメしたいのが、『シャカリキ!』、『め組の大吾』、『昴』、『capeta』などで知られる曽田正人さんの新作『Change!』(全6巻)です。
電子版は途中から『和歌のお嬢様、ラップはじめました。』というサブタイトルが付くようになり、題名だけでストーリーの概要を掴めるようになりました。ひとことで内容を説明すると、和歌のお嬢様がラップをはじめるお話です(そのまま)。
超お嬢様学校で型にはまった学生生活を送っていた優等生の主人公が、とあるきっかけで渋谷のライブハウスを訪れることになり、そこで目にしたフリースタイルラップの魅力にとりつかれていきます。
お嬢様から現代の歌人(ラッパー)へのChange(変化)。ラップとの初の出会いでステージに立たされ、徹底的に打ちのめされてからの主人公のChange(成長・進化)。普段のふわっとした表情から、戦う時の表情へのChange(ギャップ)と、いろいろなChange(魅力)が詰まった青春マンガです。
一見すると心が弱そうな主人公ですが、強面な男を相手に顔を赤らめ震えながらも言葉で反撃していく様は非常に高潔。絵とリリック(歌詞)に説得力があるため、観客の興奮と読者の興奮がシンクロし、主人公がラップに夢中になっていくと同時に、読み手も主人公の虜になっていきます。
登場人物全員が真剣で、とにかくガチ。彼ら彼女らを見ているとその熱に当てられ、いくつものシーンで心が震え、気づいたら自然と涙がこぼれている。そんな美しさを持った作品です。ついさっき全巻読み直したところ、4回泣きました(笑)。たったの6巻で終わってしまったのが残念でなりません。
上記の高潔な主人公から一転、『時間停止勇者』は異世界転移した勇者が主人公。葛野(くずの)セカイという名前の通り、時間を止められる能力に気付いた瞬間、時間が止まった世界で町娘や女騎士、姫のスカートをめくり、パンツをおろし、新しい女性キャラクターが登場するたびに服を脱がして楽しむクズっぷりが潔くて好き。
強敵に出会うと時を止めたまま数百日修行したりと、敵の倒し方がいちいちおもしろい点も魅力。そんな超強力な時間停止能力がある代わりに、余命が3日しかないという設定がスパイスになっており、今後の展開に期待させられます。
同じく異世界モノの『便利屋斎藤さん、異世界に行く』は、正直魅力を説明するのが難しく、何を書いていいかわかりません(笑)。異世界あるあるを含めたショートショートの群像劇かと思えば、1巻がまるまる2巻への前振りとなっていて、1本のドラマに繋がっていく構成が秀逸。言葉にすると陳腐ではありますが、登場人物たちの性格もユニークで、不思議な魅力というか空気感があるマンガで……って、うーん、うまく伝えられない(苦笑)。
自分で設定した冒頭の縛りがなければ、個人的に大好きな『湯神くんには友達がいない』(佐倉準/小学館)を紹介したかったのですが、それはまた別の機会にとっておくことにします。
Change! 第1巻(Amazon.co.jp) 時間停止勇者 第1巻(Amazon.co.jp) 便利屋斎藤さん、異世界に行く 第1巻(Amazon.co.jp)世界三大三代川が選ぶオススメマンガ
『僕のヒーローアカデミア』
- 著者:堀越耕平
- 出版社:集英社
- 連載中
そのほかのオススメマンガ
- 『ヴィンランド・サガ』(幸村誠/講談社)
- 『波よ聞いてくれ』(沙村広明/講談社)
- 『左利きのエレン』(かっぴー、nifuni/集英社)
脳が痺れる経験をくれるマンガたち
大人になってから、おもしろいマンガの震えるような展開を目にしたとき、脳が痺れるような感覚を味わうようになりました。子どものときにはなかった感覚。……あれ、もうすぐ死ぬのかな?
死はさておき。もはや説明不要とも言える、有名作品ばかり挙げてしまったのですが、おもしろいのだからしょうがない。
“ヒロアカ”こと『僕のヒーローアカデミア』は、多種多様な超常能力“個性”を持った主人公たちによる友情、努力、成長の物語。少年マンガの王道と言える内容で、とにかくアツい!
1話のデクが飛び出す瞬間の見開きだけで痺れますが、全エピソード名場面だらけ。アクションのカッコよさに加え、ひとつひとつのセリフの重みも最高です。現在(2020年3月8日)放映中のアニメは、ジェントル&ラブラバのエピソード。これもまたアツい! 文化祭めっちゃ楽しみです。
『ヒロアカ』のスピンオフ『ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミアILLEGALS-』(古橋秀之・別天荒人・堀越耕平/集英社)も合わせて読むとさらにおもしろいです。
『ヴィンランド・サガ』は、『プラネテス』の幸村誠氏によるヴァイキングの時代を描いたマンガ。アシェラッド、トルケルとおっさんがとにかくカッコいいのですが、神父のヴィリバルドが語る“愛”が衝撃。
『波よ聞いてくれ』は地方のラジオ局を題材にしたマンガ(でいいのか?)。沙村広明氏と言えば『無限の住人』ですが、『おひっこし』などに近い新作。主人公・鼓田ミナレの止まらないトークと、ときおり出てくるたとえツッコミがすげえ。アニメはあれを再現するんだろうか。
『左利きのエレン』は、有名画家を目指し夢破れた青年の広告代理店を舞台にした物語や、天才的な才能を持った少女など、さまざまな人物の想いが交錯する群像劇。広告代理店のエピソードは、クリエイティブなものを作ろうとする大人には、いろいろな意味で刺さりまくると思います。原作版もありますが、今回は最初に読んだリメイク版をご紹介。
ちなみに、『左利きのエレン』が好きな人は、ファミ通.comで連載中の、ゲーム業界お仕事マンガ『チェイサーゲーム』も刺さるはず。実在するゲーム会社を題材にしたお仕事マンガですが、名言続出です。単行本も発売中ですが、ファミ通.comでも読めるので、まずは1話を読んでみてください!(宣伝)
※記事内の画像はすべてAmazon.co.jpより引用