ベセスダ・ソフトワークスのオンライン対応オープンワールドアクションRPG『Fallout 76』で、2020年4月8日に実装予定となっている次期大型アップデート“Wastelanders”を遊んできたのでご紹介しよう。

 本作が出展されていたのは、先日ボストンで行われたゲームイベント“PAX East”の会場近くで開催されたベセスダの独自イベント“Bethesda Game Days 2020”にて。会場には連日多くのベセスダファンが駆けつけていた。

『Fallout 76』あれ、コレこそ俺たちが欲しかったFalloutオンラインじゃね? 人間NPCが登場する次期大型アプデ“Wastelanders”プレイリポート【PAX EAST】_04
ベセスダは今年もPAX会場内ではなく、近くのホテルのバーを貸し切って独自イベントを開催していた。

世界に人間NPCが登場するようになる無料大型アップデート

 さてE3等でも発表されているように、Wastelandersでは人間NPCたちが世界にやってくるようになる。同イベントのプレゼン映像が公開されているのでそちらを見てもらえればわかりやすいかと思うが、ゲームのスタート地点である“Vault 76”を出た直後からもう人間NPCたちがいてクエストに関わってくる、ほとんど本作の大テコ入れのような大型アップデートになっているのだ。

 そしてVault下の斜面を駆け下り、左に進んでいって懐かしい橋を渡ると、ほぼすべてのプレイヤーが通っただろう“監督官のキャンプ”の反対側に、“ウェイワード”なる看板と建物が出現しているのを発見。ココが最初の人間系のクエストをくれる場所となる。

クエスト上で重要な建物内などはインスタンス化

 早速中に入ってみると、“チームオンリーインテリア”という要素の説明画面が表示される。要はMMORPGなどで“インスタンス”と呼ばれる作りのことなのだが、クエスト上で重要な演出や決断の反映が行われる場所ではプレイヤーのチームごとに世界を分けてしまって、それ以外の他プレイヤーと混在しないようになっているのだ。

『Fallout 76』あれ、コレこそ俺たちが欲しかったFalloutオンラインじゃね? 人間NPCが登場する次期大型アプデ“Wastelanders”プレイリポート【PAX EAST】_02
Vault76を出て最初にたどり着く“監督官のキャンプ”の近くに見慣れぬ建物が出現。内部はチームごとにインスタンス化されている。

 例えばウェイワードの来訪初回は、どこぞのチンピラがバーテンらしき女性に銃を突きつけられているという演出に遭遇。これはまさにインスタンス化されているからできる演出だ(さもなきゃ新規プレイヤーが来るたびにチンピラが復活しなきゃいけないややこしいことになる)。

ステータスベースで増える選択肢が懐かしいぜー

 そのまま「オメーは誰だ!」ってことでチンピラとの会話シーンへと突入するわけだが、プレイヤーのステータスであるS.P.E.C.I.A.L.の値によって選択可能な選択肢が増えるという、『フォールアウト』シリーズ伝統の作り。

 カリスマ値が高ければ「オメーはひとり、こっちは3人なんだからまぁ話そうや」と言いくるめられるし、ラック値が高ければ「銃は詳しくねぇんだけどよ、バレルになんか詰まってねぇか?」とでまかせをふっかけられる。

『Fallout 76』あれ、コレこそ俺たちが欲しかったFalloutオンラインじゃね? 人間NPCが登場する次期大型アプデ“Wastelanders”プレイリポート【PAX EAST】_01
シリーズおなじみの会話システム。ステータス値によって選べる選択肢が増える。

 「おぉヤベぇ、まじで『フォールアウト』な感じじゃん」とウェイストランド脳が刺激された記者は、とっととチンピラを射殺。脅されていた女性“ダッチェス”と相棒の渋いグール“モート”と話してみると、どうやらアパラチアに帰ってきた彼ら人間の間で、すでに勢力争いが起きているようだ。“人は過ちを繰り返す”とはよく言ったもんだねぇ……。

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ウェイワードのダッチェスが最初のクエストをくれる。

 その後、敵対組織とどう相対するかクエストが進んでいくのだが、一直線に始末しに行く以外のオプションがいろいろ用意されていていたのがいい感じ。もちろん、裏情報を手に入れるには脅す手掛かり(またはステータス)が必要だったり、それぞれのオプションも『フォールアウト』的なプレイが求められるという寸法だ。

 道中ではクエスト関係以外のNPCと出会うこともあって、「ちょっと物資には余裕があんだ」って言うので単なる商人NPCかと思いきや、カリスマ12でレア物について尋ねる選択肢が選べるようになっているのが判明し、一体これを選んだらどうなるのか興味津々。

 記者個人はノートや会話テープを通じて描かれる従来の『Fallout 76』のストーリーテリングも嫌いではなかったのだが、コレを体験してしまうと「こっちの方がいいわ」と言わざるを得ない。大変ありがたいことにWastelandersは無料アップデートとなっているので、既存プレイヤーはもちろん、プレイを休止していた人なども、4月の実装時にはトライしてみるのをオススメしたい。