アニメのような世界をそのまま冒険できる。そんな幻想的なグラフィックが特徴のゲームが、PC用オンラインアクションRPG『BLUE PROTOCOL』だ。
バンダイナムコオンラインとバンダイナムコスタジオが共同開発中の本作は、2019年7月26日~28日にかけて抽選1万名を対象とするクローズドαテストが行われたばかり。
先の記事では、本作がこのタイミングで開発されることとなった経緯や開発者が背負う使命感、本作が持つ独特の魅力についてお話を伺った。
後編となる本記事では、αテストでの手応えや参加したプレイヤーからのフィードバックのほか、今後実装予定の新要素や実装スケジュールなどなど、プレイヤー目線で気になることをすべて訊いた。
と、まじめに前ふりを書いたものの、インタビューというより本作に期待を寄せるゲーム好き同士の雑談になってしまいました。
鈴木貴宏(すずきたかひろ)
バンダイナムコオンライン『BLUE PROTOCOL』運営統括ディレクター兼プロデューサー。文中では鈴木。
福﨑恵介(ふくざきけいすけ)
バンダイナムコスタジオ『BLUE PROTOCOL』開発統括ディレクター。文中では福﨑。
膝の角度だけじゃなかった! 椅子に座るモーションにもすさまじいこだわりが
――想像以上に大ボリュームのインタビューになったので記事を2回に分けます。引き続きお付き合いいただきありがとうございます。
福﨑聞きたいこともたくさんあると思うのですが、僕たちもこれまで情報を制限されていたぶん、話したいことがたくさん溜まっていたんです(笑)。本当に細部までこだわり抜いている作品なので。
――細部へのこだわりと言えば、リポート記事でも書かせていただいた“膝”の表現が印象的でした。あの膝の角度から伝わってくる熱意たるや。
鈴木「それ書くかー!」と思いました。
福﨑あの膝を見て、とくに驚かなくなってしまっているというのが、長年内部にいることの怖いところです。感覚がもう麻痺しているんですよ。
鈴木ちょっとした仕草や動きもよくできてるなーと感じますね。建物内などにおいてある椅子も、キャラクターによって身長差があるから座らせられないと言っていたはずなのに、気付いたら違和感なく座れるようになっていたり。
福﨑お願いして座れるようにしてもらいました。でも、最初はやっぱりキャラの身長差によって身体の一部が突き抜けてしまっていて、再度修正をお願いしたんです。
おそらくそれが担当者のハートに火を付けちゃったんでしょうね。とくに指摘しなかった細かいところまでぜんぶ直してきてくれました(笑)。
椅子に座るときのモーションも、はじめはピョンと飛び乗るようなモーションでした。それを見て「うーん」とは思いながらも直してくれとまでは言わなかったのですが、しっかり椅子の前まで歩いて自然に着席するようになっていました。「まだ武器が突き抜けているよ」と言ったらさすがに「勘弁してください」と言われてしまいましたが。
――すでに十分すぎるほどこだわっていますよ!
福﨑そうですね(笑)。でも、ビジュアル面が真っ先に決まって、それを活かすためのゲーム性をどう作っていこうかと試行錯誤しながら1歩ずつ進み始めた経緯があるので、思いついたことはすぐに試してみる文化が根付いているんです。
αテストではダンジョン周回系のPvEがメインのゲームシステムでしたが、一時期はPvPを試していたこともありますし、フルシームレスのフィールドだったこともありました。そもそもアクションではなかった時期だってあります。最終的に目指す形が定まりだしたのは、じつはけっこう最近なんです。
――ひとつのタイトルを作っているとは思えない話。ビジュアルや世界の雰囲気ありきのタイトルならでは、といった感じですね。
鈴木ゲーム自体もそうですが、作りかたもかなり異例なタイトルだと思います。
――先日のαテストは、試作段階とはいえ『BLUE PROTOCOL』を実際にプレイしていただく初めての機会でした。プレイヤーからの反応はいかがでしたか?
鈴木『BLUE PROTOCOL』は社内でのテストプレイにかなり時間をかけています。その甲斐あって、プレイしていただいた皆さんからのフィードバックは、概ねそこで出ていた意見に近いものでした。
僕たちが目指そうとしているものと、皆さんが目指してほしいと思っているものがマッチしているということなので、とてもいい状態だと思っています。
福﨑意見が割れているところもあるのですが、これは現在プレイしているゲームのジャンルによる差だと理解しています。アクション性が強いゲームをプレイされている方は本作のアクションを“もの足りない”と感じる傾向があり、逆にアクションでないゲームを遊ばれている方は“ちょうどいい”と感じやすいようです。
ここは単純に片方の意見に寄せるのではなく、どちらの意見も存在していることを認識し、どちらにも対応できるような手段を模索していきたいですね。
鈴木ひとつ驚いたことは、オンラインゲーマーの年齢層がかなり若返っていることです。
あくまでもアンケートに答えたくださった方の中での割合ですが、古くからのオンラインゲーマー世代である30代~40代よりも、圧倒的に20代のプレイヤーが多かったんですよ。30代と40代のプレイヤーを合わせても20代のプレイヤー数に届きませんでした。ちなみに、もっとも多かったのは25~29歳のプレイヤーでした。
――そんなに差があるんですか?
鈴木僕たちの世代からすると少しショッキングな結果ですが、タイトルにとってはとてもいい傾向だと思います。若いプレイヤーが増えればそれだけタイトルの、ひいては業界全体の活性化に繋がりますから。
各クラスの使用感はどう変わる?
――今後の実装予定について教えてください。αテストではイージスファイター(タンク)、ツインストライカー(近接ディーラー)、ブラストアーチャー(遠距離物理ディーラー)、スペルキャスター(遠距離魔法ディーラー)の4クラスがありました。今後増える予定はありますか?
鈴木クラス自体を増やすのではなく、同じクラスでもスキルビルドによって異なる方向性に成長できるような仕組みを考えています。まずはこちらを優先的に調整していきますので、今後のテスト時にはスキルビルドを楽しんでいただければと思います。ですが、新規のクラスも作っていないわけではありません。実装時期は未定ですが。
――おおー! スキルビルドも新規クラスも楽しみです! スキルビルドは具体的にどのように分岐するのでしょうか?
鈴木たとえば、イージスファイターならスキルによる狙われやすさ上昇効果をさらに高める選択肢がある一方で、ダメージ性能を高めることで結果的にエネミーから狙われやすくすることもできます。
福﨑イージスファイターはやや万能にしすぎてしまった節があるので、リスクリターンのバランスを見直すつもりです。
いわゆる“タンク”は一般的に使用率が低くなりがちなので、相応に強くすることでほかのクラスと等しく使ってもらおうと思っていたのですが、少しやりすぎてしまいました。
――ツインストライカーのスキルビルドはどのように分岐しますか?
福﨑エネミーの背後から当てたりダウン状態のエネミーに当てたりと、特定の条件を満たすとダメージが高くなるスキルがいくつかあります。これらの条件を満たすには、パーティーメンバーとの連携も重要になってくるでしょう。
コンボ回数に比例してダメージ倍率が高まっていくスキルも実装予定です。攻撃を食らうとコンボ回数がリセットされてしまうので、攻撃を食らわないような立ち位置を意識しなければならなくなります。
――ブラストアーチャーはどうでしょうか?
福﨑味方のサポートができるスキルも増やしていこうと思っていて、範囲スリープスキルのテストを行っているところなのですが、これが強すぎて(笑)。バランス調整に苦労しています。アタッカーとして活躍するためには、ロックオンだけに頼らず弱点部位を狙って攻撃することが重要になります。
――αテストではブラストアーチャーメインでやっていたのですが、動き回りながらエイムもするのってかなり難しくないですか……?
福﨑基本的にはロックオン状態で攻撃して、特定の攻撃後の隙を突いて弱点部位を狙うイメージです。また、αテストでは小さい敵が多かったので狙いにくかったと思いますが、IDのボスのような大型モンスターであれば比較的狙いやすいのではないかと。
――スペルキャスターについても教えてください。
福﨑方向性自体はαテストと大きく変わりませんが、ヒールスキルがデフォルトからなくなるかもしれません。そのぶんサポート系のスキルを増やすつもりです。そしてスペルキャスターの大きな特徴として、属性ごとの状態異常を使い分けて戦えるようになります。
たとえば、氷属性のスキルで攻撃すると、エネミーにDOT(継続ダメージ)が入るようになります。そのまま氷属性のスキルを連続で使っていると状態異常のレベルが上昇。相手を凍結させて動きを封じられるようになります。
炎属性の状態異常はレベルがあがると爆発してダメージを与えられます。基本的にはどの属性のスペルキャスターになるかを選んで、各スキルの属性を統一させることになると思います。
――属性はスペルキャスター以外のクラスのスキルにもついているのでしょうか?
福﨑はい。スキルのほかに武器に付いていることもあります。クラスごとに扱える属性に偏りを持たせようと思っていて、スペルキャスターだけが複数の属性を使い分けられます。ですので、パーティーメンバーが炎属性で攻撃しているのを確認したら、自分も炎で合わせるといった連携が取れますね。
一方で、違う属性でも何か効果を生むような仕掛けも考えています。全員が同じ属性を使わないといけなくなってしまってはおもしろくないですからね。
――炎と氷がぶつかったらすごいことになりそうですね。
鈴木消滅しちゃう!(※) 『BLUE PROTOCOL』ではどうなるかまだわからないですけど。
ちなみに、魔法はエネミーも使います。範囲スリープが強力だという話がありましたが、逆にプレイヤー側が眠らされてしまうこともあり得ます。
※某コミックでは炎と氷の魔法を同じバランスで合わせると消滅させる力が発生。鈴木氏はこういう振りによく反応してくれる。
福﨑本作にはヒーラーが存在しないので、いわゆる状態異常回復スキルがありません。ですので、眠ってしまった味方に近づいてインタラクトすることで起こせるような仕組みを考えています。
――起こすのがめちゃくちゃ速い人とか出てきたりするとおもしろそうです(笑)。ちなみに、各クラスのタクティカルスキルは全部でどれくらいになる予定ですか?
福﨑前提として、操作量をこれ以上増やすつもりはありません。使用できるタクティカルスキルは4つで固定です。そのうえで、各キーに対応するスキルが3種類ずつ用意される想定でいます。
――どのクラスにも12種類のスキルが用意されて、その中から自分好みに組み合わせて使えると。
福﨑そこにプラスしてアビリティによるスキルの強化もあるので、組み合わせのバリエーションはけっこう幅広くなると思います。
鈴木キー数量についても、アクションの熟練度が高い人からはもの足りないという意見もいただいているのですが、多くのユーザーさんからは普通だと判断されているので、やはりタクティカルスキルは4つが適正であると思っています。
そのうえで、攻撃の途中で方向キーを入力することによって攻撃を分岐させたり、攻撃のバリエーションを増やすことは考えています。
多彩なコンテンツを準備中。「正直なところ、麻雀にはやられた」
――αテストでは採集や生産はかなりシンプルでした。これらは拡充されていきますか?
福﨑採集にかかる時間を短縮したり、採集量をアップしたり、さらにはレアリティの高いアイテムが採集できるようになったりという要素を検討しています。
それとは別に、αテストでは場所によって取れるものが違うことがわかりにくかったと思っています。すべて同じモーションで同じアイコンで同じ効果音だったので……。しっかり区別がつくように改善します。
生産についても作成時のランダム性を追加したり、作成したものを素材にして新たなアイテムを作成できるようなシステムを考えています。
――採集に夢中になるといつの間にか遠くまで来てしまっていたなんてことがよくありますが、採集以外にフィールドや街の中を隅々まで探索したくなる要素はありますか?
福﨑街中のいろいろなところにサブクエストを散りばめます。
サブクエストの始まりかたが少し特殊で、いわゆるクエストNPCから受注するような形だけではありません。街中のいたるところにインタラクトできるポイントがあって、フレーバーテキストを読める感じですね。そこから何かが始まるような仕掛けを考えています。
いろいろ歩き回ってみると、ひょんなことから新たな発見をするかも……?
――おもしろそう! まさにその世界に入り込んでいる気分が味わえそうです。
鈴木フィールドの探索も少し変わります。αテストでは最初から自由に歩き回れましたが、探索することでマップが徐々に広がっていくようなシステムにしようと思っています。
フィールドを徐々に踏破していくような感覚で、まさに冒険をしているような気分が味わえると思います。
――アクションゲームという性質上、仕方ない部分もありますが、αテストではチャットによるコミュニケーションがあまり見られませんでした。コミュニケーションについては何か考えておられますか?
福﨑オートスタンプを目的ごとに細分化して拡張していきたいと思っています。オートメッセージも実装を検討しています。
操作中はチャットを打つことはもちろん、スタンプを押すことすら億劫だと思います。そこで発想を変えて、ダンジョンがスタートするときに流れるデモ中にスタンプを送れるようにするなど、戦闘や移動をしていないポイントを狙ってコミュニケーションが取れる場所を用意したいですね。
鈴木ちなみに、ボイスチャットをゲーム内に実装する予定はいまのところないです。システムとして用意すると使うことを強制されているように感じてしまう方もいるでしょうし、そもそもアニメの世界に入り込むというコンセプトとマッチしません。
もちろん、各々で使用するぶんにはいいと思います。公式としても、ボイスチャット系のサービスを展開するメーカーさんと提携して何かやれないかなとかは考えています。
福﨑チャット自体の仕組みも改善したいとは思っているのですが、現状の不便さがどこから来ているかについての議論に結論を出せていないので、まずはそこを明確にしてから考えます。
――試していた時期もあったというお話がありましたが、PvPコンテンツが今後実装される可能性はありますか?
福﨑やらないと断言するつもりはないです。ただ、少なくとも正式サービス時にはないですし、そこから近いアップデートでも実装されません。
グラフィックを気に入って遊びにきてくれる人の中には、PvPが苦手な人も必ずいると思っています。そういう人たちの住み分けができるシステムを作るか、そういう人が我慢できる範疇に収まらない限りは実装できないと思っています。
ですが、決して否定的なわけではなく、現に「こんな形なら実装できるのでは?」という議論はすでに行われています。
――生活系のコンテンツについてはどうですか?
福﨑何かしらの要素は実装したいと考えています。開発チームの中にもオンラインRPGのコアユーザーがいて、「ハウジングがほしい!」という声は挙がっているんですよ(笑)。
鈴木気持ちはすごくわかるんだけど! ハウジングだけ作っても仕方がなくて、ほかの要素とつながりを持たせないと意味がないんですよね。
――自分の家を持てて家具が作れるだけでは流行らないということですか。
鈴木とはいえ需要があることもよくよく理解しています。要するに優先順位の問題なんです。まずはメインとなる遊びをしっかり整えた後で考えるべき要素だと思っています。
福﨑生活系コンテンツ全般に言えると思うんですけど、意味を持たせないと効率を求めるユーザーさんは触ってくれないんですよ。でも、意味を持たせると今度は強制的にやらされるコンテンツになってしまう。みんながみんなそれをやりたいのかというと、それは違うだろうな、と。
鈴木「俺は戦いに行きたいのに!」という人ももちろんいるはずです。
福﨑ちょっとしたお得感と自己満足の範疇内で抑えられるかどうか、そのバランス感はすごく難しいと思います。仮にその範疇に収まったとして、真にそれを求めていた人が満足できるようなボリュームになるのか。
――うーん、あちらを立てればこちらが立たずという感じですね。
福﨑そもそもの欲求は、レベリングをしたり素材集めをしたりという、何かノルマのようなものに追われることなく、この世界を自由に満喫したいということなんだと思うんです。じつはそれって生活系コンテンツでなくても満たせるのではないでしょうか?
たとえば、仲間とビーチに集まって花火をしながらワイワイチャットが楽しめるとか。そのためのきっかけとしてフレーバーテキストを用意する、というのもアリなのかなと思っています。
――アリですね! プレイヤーとしては世界に浸りながらその世界の住人どうしで語り合うことが楽しいんだと思います。
福﨑そういう意味では……正直、麻雀(※)はやられたなと思いましたよね。
※麻雀:某社の人気MMORPGではゲーム内に麻雀が実装されている。あまりにも細かく作り込まれていると話題に。
鈴木やられましたねー(笑) くそー、これから入れられねーじゃんってね。
福﨑ドンジャラにしようか(笑)。
――将棋はどうですか? 軒先に将棋盤が置いてあって、向かい合って座ると対局できるとか。
福﨑まぁそれは冗談として、なんにせよ、「生活系コンテンツを作るぞ!」となると開発チームも身構えてしまいますが、ユーザーさんからのフィードバックを見ていると、必ずしも生活系コンテンツでなければいけないわけではないかなと感じています。
鈴木前に福﨑さんがアステルリーズ(拠点となる街)で缶蹴りやろうって言ってましたよね。それふつうに楽しそう(笑)。
――高低差もあっておもしろそう。……では、ここらでつぎの質問へ移らせてください。料金体系や課金アイテムはどんなものを予定していますか?
鈴木基本無料のアイテム課金制で考えています。となると気になるのは、“Pay to Win”になってしまわないか、ではないでしょうか。実際、「武器は売らないでほしい」といった要望が届いています。
課金アイテムとして考えているのは衣装やアクセサリーで、これらには一切能力を付けません。ご安心ください。
これらは純粋に外見を着飾っていただくためのアイテムです。もちろん、無料で手に入る衣装やアクセサリーもあります。そのほかには、半月額性のようなかたちで、いわゆるシーズンパスを導入しようと思っています。
――鈴木さんが関わられているということは、衣装としてスクール水着が登場すると考えていいですか?
鈴木もちろんです! スクール水着は僕の関わるゲームすべてに実装されますので!(※)
※鈴木氏は以前に他社で担当していたタイトルにおいて、開発側にスクール水着アバターの開発を要請。大ヒットを記録している。
――公式サイトで公開されているクローズドαテストのフィードバックリポートによると、プレイヤーからの熱い要望によってインナーの実装が決まったそうですね。そこまで熱かったのですか?
鈴木それはもう。即日のうちに入れようという判断をしました。
――ほかの項目は淡々と書かれてるのに、インナーだけ「実装が決定いたしました!」って“!”マークがついてますもんね。
福﨑開発チーム的には即日の判断でしたが、倫理規定の確認には時間を取られました(笑)。
鈴木国によっては問題になることがあるかもしれないという懸念もありましたが、そこは問題になりそうなタイミングで考えようと思います。それよりもインナーが大事だと判断しました!
――熱量がすごい。いまちらっと出ましたけど、海外展開は決まっているのですか? ほかに、コンソール版での展開予定なども。
鈴木海外展開についてはもともとのコンセプトでもあるので、もちろん見据えてはいます。ですが、それがいつになるかというところまでは、いまはお話しできる段階ではありません。海外で成功するためにも、まずは日本のPCオンラインゲームとしてのクオリティを高めることに力を注ぐつもりです。
福﨑日本で受け入れられなければ、どうあがいても海外での成功はないと思っていますので、まずは日本での展開に集中します。
――安心しました。海外展開を見据えているとはいえ、海外プレイヤーの嗜好に合わせるわけではないのですね。今後のサービススケジュールはどうなっていますか?
鈴木つぎに皆さんにお届けできるタイミングはクローズドβテストだと思います。いまはαテストで頂いた意見にすべて目を通し、議論を続けているところ。これまでかなりの時間をかけて作ってきたタイトルですので、いまさら焦って下手なものをお客さまに提供したくないという思いが強いです。
じっくりと時間をかけて開発に臨みたいと思っておりますので、つぎのテスト日程はいまのところ未定です。
福﨑αテストでのご意見をもとにβテストでは改善したという部分と、ご意見はいただいたものの変更しなかったという部分が出てくると思います。
とくに、変更しなかった部分については、その理由を明確にすることが重要だと考えていますので、テストが始まる前に必ず表明する場を設けるつもりでいます。
鈴木そうしたコミュニケーションを真摯に行うことで、ユーザーの皆さんとの信頼関係を築いていきたいですね。公式生放送も行う予定でいます。
――下岡さん(※)も含めた3人で出演するのでしょうか?
※本作のエグゼクティブプロデューサーを務める下岡聡吉氏のこと。もうひとつのインタビューでプロジェクト全体の総合的な話について語っていただいている。
鈴木そうなるかなと思います。ただ、3人ともいろいろしゃべっちゃうし、止める人がいないんですよ。
福﨑下岡さんがいちばん(言っちゃいけないことまで)しゃべりそう。
鈴木そういった施策を通じて、『BLUE PROTOCOL』や“PROJECT SKY BLUE”(『BLUE PROTOCOL』を始めとする新規IP創出プロジェクトの総称)のファンになってくれる方がすこしでも多くいてくれると嬉しく思います。ぜひ、引き続き楽しみにしていただけますと幸いです。