お披露目されたタイトルは60本で、そのうち34本がプレミア、そして14本がマイクロソフトスタジオタイトル……。これ、2019年6月9日(現地時間)にアメリカ・ロサンゼルス マイクロソフトシアターで行われたマイクロソフトによるカンファレンス“Xbox E3 2019 ブリーフィング”で紹介されたタイトル数である。

 タイトルの充実ぶりが印象に残った昨年のブリーフィングが50タイトルだったから、そこからさらに10本増やしているのは、「今年は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントもカンファレンスを実施しないし、さらに気合いが入ったのでは?」と下手に勘ぐりたくなったりもするが、ヒントとなるのは、Xboxヘッド、フィル・スペンサー氏のブリーフィング冒頭での言葉かもしれない。熱心なファンのスタンディングオベーションとともに登壇したフィル・スペンサー氏は(会場には例年通り、Xboxのロイヤルユーザーが招かれていた)「ブリーフィングは、皆さんに息を飲むような新しいストーリーや新しい世界、新しいヒーローを体験してただく瞬間です。皆さんに新しいゲームを発見していただく場所なんです。発見の決定的瞬間は、皆さんのゲームの歴史の中に刻み込まれます。私たちチームXboxは、皆さんが発見し、皆さんに喜んでいただけるつぎの新しいゲームを提供することに専念しています。私たちは、つぎの新しいゲームを求めて、世界中を探し回っているのです」とコメントした。

次世代機“Project Scarlett”に、『Halo Infinite』にキアヌ・リーブスの出演にと……大いに盛り上がった“Xbox E3 2019 ブリーフィング”詳細リポート【E3 2019】_03
スタンディングオベーションで迎えられたフィル・スペンサー氏。ファンのスペンサー氏に対する信頼感がうかがえる。

 さらに、Xbox Game Passの紹介の際に登壇した、Xbox パートナーヘッド サラ・ボンド氏も、フィル・スペンサー氏に呼応するかのように、「Xboxで私たちは、熱い気持ちをもって、皆さんが大好きなゲームを見つけられるように、キュレーション、発見のお手伝いをしています」と発言したのだ。

 改めて実感するが、ブリーフィングは、ユーザーに新しいタイトルを発見してもらうための絶好の機会だったというわけだ。であれば、気合いが入るのも当然というものだ。そんなわけで、マイクロソフトが出会いの機会を演出すべく、“Xbox E3 2019 ブリーフィング”でお披露目したおもなタイトルは以下の通り(映像のラッシュで紹介されたID@Xboxタイトルは割愛)。

次世代機“Project Scarlett”に、『Halo Infinite』にキアヌ・リーブスの出演にと……大いに盛り上がった“Xbox E3 2019 ブリーフィング”詳細リポート【E3 2019】_02

“Xbox E3 2019 ブリーフィング”で発表されたタイトル(発表順)

The Outer Worlds』(Obsidian Entertainment and Private Division)
Bleeding Edge』(マイクロソフト)
Ori and the will of the wisps』(マイクロソフト)
Minecraft DUNGEONS』(マイクロソフト)
スター・ウォーズ ジェダイ:フォールン・オーダー』(エレクトロニック・アーツ)
Blair Witch』(Bloober Team)
サイバーパンク2077』(CD PROJEKT RED/スパイク・チュンソフト)
Spiritfarer』(Thunder Lotus)
Battletoads』(マイクロソフト)
RPGタイム!~ライトの伝説~』(DESKWORKS)
Microsoft Flight Simulator』(マイクロソフト)
Age of Empires II: Definitive』(マイクロソフト)
Wasteland 3』(Deep Silver)
Psychonauts 2』(マイクロソフト)
LEGO Star Wars: The Skywalker Saga』(ワーナー ブラザース)
ドラゴンボールZ KAKAROT』(バンダイナムコエンターテインメント)
Twelve Minutes』(Annapurna Interactive)
Way to the Woods』(One Pixel Dog)
Gears 5』(マイクロソフト)
Dying Light 2』(TechLand)
Forza Horizon 4 LEGO Speed Champions Expansion』(マイクロソフト)
Gears POP!』 (マイクロソフト)
State of Decay 2: Heartland』(マイクロソフト)
ファンタシースターオンライン2』(セガゲームス)
CrossfireX』(マイクロソフト)
テイルズ オブ アライズ』(バンダイナムコエンターテインメント)
ボーダーランズ3』(2K)
ELDEN RING(エルデンリング)』(バンダイナムコエンターテインメント/フロム・ソフトウェア)
Halo Infinite』(マイクロソフト)

※カッコ内は発売元もしくは開発元

 なんとも壮観ではないか! この出会いの機会を与えてくれたファンが多いだろうことは想像に難くない。その発表内容を全部網羅するのはさすがに荷が重いので、ここでは、記者が気になったトピックをいくつか、順不同でピックアップしていこう。

次世代機“Project Scarlett”が2020年リリース。ローンチタイトルは『Halo Infinite』

次世代機“Project Scarlett”に、『Halo Infinite』にキアヌ・リーブスの出演にと……大いに盛り上がった“Xbox E3 2019 ブリーフィング”詳細リポート【E3 2019】_15

 タイトルの紹介と言いながら、まずは、やはり外せない“Project Scarlett(プロジェクト スカーレット)”のことから始めよう。昨年のE3で“開発着手”が明言された、Xboxの次世代機コンソールだが、今年のE3で明確に“Project Scarlett”として、2020年にリリースされることが正式にアナウンスされた。昨年の雰囲気からすると、「思いのほか、着実なペースなのかな」との印象だが、しっかりとした準備期間を取って、堅実に進めていることがうかがえる。フィル・スペンサー氏や映像で登場したクリエイターたちの発言から明らかになった、“Project Scarlett”の性能は以下の通り。もちろん、“Project xCloud”にも対応しているようだ。

・世界でもっともパワフルなコンソールであるXbox One Xを作ったスタッフが関わっている。
・もっと没入でき、もっと探索でき、もっとディテールの詳細なものを求め、ゲームに入りやすくする。
・ゲーマーとデベロッパーが興奮するのはロード時間の短縮。
・次世代コンソールの中核はカスタムデザインのプロセッサー。AMDの最新テクノロジーを活用している。
・処理能力はXbox One Xの4倍のパワーがある。
・広帯域幅のGDDR6を使い、可能な限りのパフォーマンスを実現している。
・120フレーム8Kの解像度とフレームレート。
・SSDを搭載。新しいSSDでバーチャルRAMとしてもSSD使用している。
・ファーストパーティースタジオとサードパーティースタジオの多くのクリエイターが“次世代の体験作り”に取り組んでいる。
・皆さんのゲームや実績、周辺機器、コンソールゲーム体験が“Project Scarlett”で実現する。

 「コンソールはゲームを遊ぶ人たちのために最適化されるべき」とフィル・スペンサー氏は語ったが、“Project Scarlett”はまさに、ゲームユーザーとゲームクリエイターの要望を最大限受け入れるべく開発されているゲーム機と言えそうだ。

 そしてブリーフィングでは、“Project Scarlett”のローンチタイトルとして、『Halo Infinite』がリリースされることも明らかにされた。映像は、長い眠りから醒めたマスターチーフが、再び戦いに赴くという象徴的な内容になっている。

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 なお、“Project Scarlett”向けのタイトルということで言うと、ファーストパーティータイトルの優等生『Forza Motorsport』シリーズの最新作が予定されているだろうことは、ファンの皆さんも想定しているとおり、高い確度で予想できる。これまで、『Forza』シリーズは、『Forza Motorsport』シリーズと『Forza Horizon』シリーズが毎年交互に投入されてきたが、今年その流れが途切れたからだ。Turn 10 スタジオのヘッド、ダン・グリーンウォルトも“Project Scarlett”を語る映像に登場していたし……。

 ちなみに、『Forza Horizon 4』のDLCである“LEGO Speed Champions Expansion”は6月13日に配信される。この組み合わせはなかなかに絶妙!

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50万個(!)のレゴで作り上げたという、マクラーレン・セナ。

『RPGタイム!』や『ELDEN RING(エルデンリング)』など、日本のタイトルが存在感

 うれしいことに、今年も日本開発タイトルが存在感を放った“Xbox E3 2019 ブリーフィング”。発表順に紹介すると、期待のインディータイトル『RPGタイム! ~ライトの伝説~』、サイバーコネクトツーが開発を担当する『ドラゴンボールZ KAKAROT』、海外に向けてXbox One版が2020年春に配信されることが決定した『ファンタシースターオンライン2』、2020年発売の『テイルズ オブ』シリーズ最新作『テイルズ オブ アライズ』、フロム・ソフトウェア宮崎英高氏と『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作者であるジョージ・R・R・マーティン氏がタッグを組んだ『ELDEN RING(エルデンリング)』などなど。フィル・スペンサー氏は、日本のゲームが好きで、足繁く日本に通っているとのことだったが、その成果が出たのか。

 ちなみに、記者にとってひときわ感慨が深いのが『RPGタイム! ~ライトの伝説~』。日本のインディータイトルが本国の人に見出されて、E3のカンファレンスでフィーチャーされるというのは、ID@Xboxタイトルのひとつの出世頭パターンである。それだけ日本のインディーゲームタイトルが評価されたというのは、何やら感慨深い。まあ、昨今のインディーゲームイベントで賞を総なめにしている状況を見ると、当たり前のことなのかもしれないが……。ちなみに、ちょっぴり気になるのが同作の発売日。ブリーフィングでのアナウンスは“2020年”となっているが、現在国内での発売予定は“2019年夏”。ローカライズ作業で時間がかかるということなのかしら。

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 さらにちょっと言わせてほしいのが、宮崎英高氏の人気。当然のこと、『ダークソウル』シリーズや『Bloodborne』、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』などで、海外でも宮崎氏の人気が高いことは知っておりましたが、『ELDEN RING(エルデンリング)』のPVで、画面に“Hidetaka Miyazaki”の名前が出るだけで会場から大きな歓声が湧き上がるのは感動的で、海外でもトップの人気を誇るんだなあ……と、改めての感慨でした。

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ファーストパーティータイトルが元気なのです

 ちょっと大雑把なくくりになってしまいますが、ファーストパーティータイトルの元気ぶりが目立った今回のブリーフィング。昨年のE3でマイクロソフトスタジオ傘下に入ることが発表されたNinja Theoryからは、新作の『Bleeding Edge』が発表された。本作は、4対4のオンライン対戦が楽しい三人称アクション。映像を見る限りでは、相当尖ったキャラクターが身上のようだ。

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 さらには、海外では2020年2月11日の配信が決まった『Ori and the will of the wisps』や『Minecraft』がダンジョンRPGとして楽しめる『Minecraft DUNGEONS』などが紹介。

 往年のPCゲームファンにとってうれしいのは、『Microsoft Flight Simulator』と『Age of Empires II: Definitive』の発表かもしれない。両作ともゲーム性には定評のあるタイトルだけに、楽しみ。『Microsoft Flight Simulator』はXbox Oneでもリリースされる模様(日本展開は不明)。

 ファーストパーティーと言えば、新たにDouble Fine Productionsがマイクロソフトスタジオ傘下に入ったのには驚いた。同社は『Brutal Legend』などで知られるサンフランシスコに拠点を構える開発スタジオ。社長を務めるティム・シェイファー氏は、軽快なトークで知られ、GDCアワードで度々司会を担当し、爆笑を集めている方。そんなティム・シェイファー氏がマイクロソフトスタジオに仲間になるということで、記者としては「あら!」という感じだが、ブリーフィングでは、「『Halo』や『Forza』、Excelだって開発しますよ!」とコメントし(おそらくアドリブ)、今回の提携を紹介すべく登壇したマイクロソフトスタジオ ヘッドのマット・ブーティー氏の頭を真っ白にしてしまうという千両役者ぶりを見せた。そんなシェイファー氏がお披露目した新作は、『Halo』シリーズ……ではもちろんなくて、『Psychonauts 2』。サイキックパワーによって心をコントロールできる“サイコノーツ”の学校を卒業した主人公ラズと仲間たちが冒険をくり広げるアドベンチャーゲームだ。クラウドファンディングなども実施していた同作だけに、完成を心待ちにしているファンも多いのでは?

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千両役者(?)のティム・シェイファー氏。マイクロソフトスタジオでどんなタイトルをリリースしてくれるのか。
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 とはいえ、ファーストパーティータイトルの圧巻は、2019年9月10日に発売される(海外)ことが発表された『Gears 5』。ブリーフィングでは、開発を担当するThe Coalitionのスタジオヘッド、ロッド・ファーガソン氏が登壇し、「新しいことに挑戦する」との方針のもと、3人による新たな協力モード“Escape”が採用されたことが明かされた。同作の魅力のひとつともなっている“Horde”は最大4人の協力プレイだけに、“Escape”ではどのようなゲーム性になっているのか、気になるところだ。

 ちなみに、『Gears 5』では、映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』とコラボしてのキャラクターパックもお目見え予定だ。こちら、予約かXbox Game Passユーザーが対象となるようだ。こちらも相性のよいコラボ!(日本展開が不明なのがもどかしいが)

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ロッド・ファーガソン氏。
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キアヌ・リーブスがすべてをさらった『サイバーパンク2077』

 そして、大好物は最後までとっておく主義の記者が最後にご紹介するのが『サイバーパンク2077』。2020年4月16日にリリースされることが決まった同作だが、何と言っても驚きはキアヌ・リーブスの出演。最新映像が流されて、最後にゲーム内でキアヌ・リーブスの姿が映されただけでも大歓声が湧いたのに、それに続いて本物のキアヌ・リーブスが登場した日には、会場は阿鼻叫喚の渦に! 思わず記者も「おおおお、すげえ!!」と騒ぎながら立ち上がっていました。

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キャー!! キアヌー!

 「皆さんにお会いできてうれしいです!」と挨拶をしたキアヌは「しばらく前にCD PROJEKT REDの人から、“新しいプロジェクトに参加してくれないか?”と誘われたんです。ストーリーラインが奥深い巨大なオープンワールドのタイトルについて、熱心に語ってくれました。ゲームを通して自分のキャラクターがカスタマイズできるとのことでした。ぜひやってみたいと思いました。いつも魅力的なストーリーに惹かれるんです」と、『サイバーパンク2077』の仕事を受けた経緯を説明。「本作は未来の都市を舞台に展開されます。登場人物は体の改造に取り憑かれているんですよ。そして、みんなは底辺で働く下品な街の無法者としてプレイするんです」と、ユーモアを交え語りつつ、「そこにいるような感覚、未来の街を歩くような感覚は息を飲むようで驚異的なんです」と、その臨場感を絶賛した。そのあとで、キアヌみずから『サイバーパンク2077』の発売日が告知されたのでした。

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ちなみにこちらがゲーム中のキアヌ。そっくり!

 そのほか、『Fallout: New Vegas』を開発したObsidian Entertainmentが手がけるRPG『The Outer Worlds』や、『オブザーバー』などでおなじみのポーランドのBloober Teamによる、映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のゲーム化タイトル『Blair Witch』、レアとDlala Studiosによる『Battletoads』、さらには最新映像が公開された2Kの『ボーダーランズ3』と、新たな出会いを楽しめそうなタイトルがいっぱい。

 そんななか、記者が個人的に妙に気になったタイトルが、Annapurna Interactiveによる『Twelve Minutes』。上空からの画面のみで展開されるとおぼしい本作は、妻を殺害してしまうというバットエンドにいたるまでの12分を回避すべく行動するというアドベンチャー。こういう一見地味な(失礼)タイトルをピックアップするあたり、まさにブリーフィングの出会いの効果というべきか……。そんなことを考えさせられるタイトルでもある。

Xbox Game Passも新たな施策が……。

 最後に、Xbox Game Passのことについて触れておかないわけにはいかないだろう。Xbox Game Passは、ご存じのとおり、月額9.99ドルで用意されたXbox用ソフトを自由に遊べるサブスクリプションサービス。海外では2017年からサービスを開始し、好評を博しているが、先日PCユーザーを対象としたXbox Game Pass for PCを発表。ブリーフィングでは、月額14.99ドルを支払うことで、コンソールとPCとでXbox Game Passを使用可能になる、Xbox Game Pass Ultimateを行うことを明らかにした。冒頭で触れた「ユーザーにゲームの発見をお手伝いする」ために、マイクロソフトではXbox Game Passに注力しており、今後、ローンチ即Xbox Game Pass入りするマイクロソフトスタジオのタイトルも相当増えるようだ。つまり、今後のソフト展開にあって、Xbox Game Passは戦略の大きな要と言える。そして極めて残念なのが、ご存じのとおり、現状日本がこのXbox Game Passをサポートしていないということだ。そんなわけで、Xbox Game Passのいち早い日本でもサービスインを期待したいところだ。

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充実ぶりが著しい、Xbox Game Pass。『バットマン:アーカム・ナイト』や『メトロエクソダス』などが追加された。
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Xbox Game Pass for PCに『Halo: The Master Chief Collection』がラインアップされることも明らかに。ベータはブリーフィング当日から開始されたようだ。

 というわけで、怒涛のタイトルラインアップに次世代機“Project Scarlett”の話題、そして豪華ゲスト出演(キアヌ・リーブス)と、「イベントは華があって盛り上がるよね」と、大満足な気分になりながら、記者は会場を後にしたのでした。