前回大会の王者“GGBOYZ”の全国決勝大会進出も決まり、ますます目が離せない“第4回スプラトゥーン甲子園”。2日間ともに盛況だった関東地区大会に続き、“Nintendo Live 2018”内で実施されたのが、2018年11月23日と24日に開催の近畿地区大会(場所:京都府京都市 京都国際会館)だ。

 どの地区も予想の斜め上の展開が待ち受ける甲子園だが、今回はかつてないほどのクライマックスで会場は大盛り上がりに! 本記事では、その模様を詳しくリポートしていこう。大会の概要は「第4回スプラトゥーン甲子園」公式サイト(http://site.nicovideo.jp/splatoon2019/index.html)でチェック! 過去の大会リポートも合わせて読んでほしい。なお、今大会の最後には、全国のイカたちが待ち望んでいたアノ情報も公開された。

第4回スプラトゥーン甲子園 近畿地区大会をリポート! ギラギラな執念とキラキラな乙女パワーが見せるナワバリバトルの真骨頂!_01
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これまでの地区大会リポート
・第4回スプラトゥーン甲子園開幕の東海地区大会をイカ研究員コメント付きでリポート! ツワモノ&クセモノ揃いの濃い戦術&ネタがさく裂!
・第4回スプラトゥーン甲子園 四国地区大会をリポート! 空前の名勝負に爆笑キャラ&ファミリー旋風、見どころ激盛りのまさに“神回”!
・第4回スプラトゥーン甲子園 北関東地区大会をリポート! レモン牛乳と女子力が会場を席巻 終盤は逆転勝利の連続に大興奮!
・第4回スプラトゥーン甲子園 東北地区大会イカ研究員コメント付きリポート! 兄弟や夫婦間での争いなど、ツブ揃いの個性派&涙の結末が心をわしづかみ!
・第4回スプラトゥーン甲子園 信越地区大会をリポート! 圧巻のバトルセンスとネーミングセンスがすべてのヒトを魅了!
・第4回スプラトゥーン甲子園 中国地区大会をリポート! 仲よしチームとエンジョイムードによって生まれるハッピーな塗り合い
・第4回スプラトゥーン甲子園 九州地区大会をリポート! こどもたちのパワーとチームリーダーのみなぎる決意が呼ぶ感動の嵐!
・第4回スプラトゥーン甲子園 沖縄地区大会、イカ研究員コメント付きリポート! 一度塗り合ったらみんな兄弟。地元感たっぷりの熱くて温かいバトル
・第4回スプラトゥーン甲子園 関東地区大会、イカ研究員コメント付きリポート! 前回王者GGBOYZも降臨、イカ&タコ特盛りの256チームが大暴れ!

 また、今年もスプラトゥーン甲子園の公式ファンブック制作が決定! 現地リポートや出場全チーム名鑑、優勝チームのインタビューなどを掲載予定だ。2019年春発売予定、乞うご期待!

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DAY1:バトル観戦もイカス縁日も大人気! お祭りムードマシマシで進行する甲子園

 前述のとおり、近畿地区大会は任天堂が主催するイベント“Nintendo Live 2018 京都大会”内での実施となった。会場は2ホールを使用し、かなり広々としていたのだが……いざ開場すると、ドドッと多くのヒトが来場。甲子園はもちろん、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』、『ARMS』、『マリオテニス エース』の大会や試遊イベントも人気で、常にほぼ満員という盛況ぶりを見せた。

 近畿地区大会は、2日間ともに128チームずつが参加する、見応え十分のトーナメントが展開。各ブロックの進行が変則的なものとなっていたので、まずは、以下でおさらいしておこう。ちなみに、今大会には1500チーム以上もの応募があったとのこと。イカたちのナワバリバトルへの熱量は、相変わらずすさまじい。

【近畿地区大会の進行】
・ふだんより1試合多い5回戦を突破することで準決勝へと進出
・メインステージのほか、レフトスタンドとライトスタンドという対戦台を用意。1回戦と2回戦は対戦台で試合を実施
・3回戦以降はメインステージ上のイカス屋台での勝負となる

 メインステージには、暴徒さんらおなじみのメンバーに加え、ゲストとして『スプラトゥーン2』のCMに出演していた石田ニコルさんが登場。関東地区大会と同じく5回戦からステージに上がる通称「5回の石田」として、コメントや選手へのインタビューで大会を盛り上げてくれた。また、実況・解説にはイカ研究員さんのもとで研究をしている助手1号さん、助手2号さんが参加。鋭い視点と詳しい解説で、選手や戦術を掘り下げる際に一役買っていた。観客はと言うと、1~2回戦まではメインステージのモニターでゆったり観戦したり、レフトスタンドおよびライトスタンドの前でガッツリ応援したりと、自由なスタイルで試合を楽しんでいた。

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石田ニコルさんは、進行役の暴徒さん&青木瑠璃子さんとともに、選手インタビューのほかイカス縁日のリポートでも活躍した。助手のふたりは、レフトスタンドとライトスタンドでの解説後、準決勝からはメインステージでも解説を担当。
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会場では“NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2”の追加情報も公開に。プロ野球ブースおよびメインモニターで、大会に向けた12球団の意気込みや、メインビジュアルに描かれた球団別のブキの選定理由が紹介されていた。この大会に参加できるのは甲子園の出場チームから選ばれるだけに、今後の動向は気になるところだ。12球団のブキ選定理由などは、下記の記事に詳しく載っている。
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来場者は、甲子園の試合観戦のほか、マスコットと記念撮影をしたり、ほかのタイトルを見て回ったりと大忙し。思い思いにイベントを満喫していた。

 メインステージで行われた3~5回戦を制し、各ブロックから準決勝へと進んだのは、“午後の乳酸菌”と“シャボンバース”、“カントリーズ”と“やばたにえんのむりちゃづけ”だった。

 準決勝第1試合は、“午後の乳酸菌”対“シャボンバース”。リーダーの笑顔から、どことなくほんわかとした雰囲気の“午後の乳酸菌”に対し、“シャボンバース”には、なんとしても勝つというオーラが漂っていた。それもそのはず、このチームはリーダーのおたん選手をはじめ、甲子園常連とも言える面々が揃う。これまでに上位進出は果たしながらも、あと一歩およばず優勝を逃してきた。今度こそはと勝つ気満々だ。

 おたん選手の「相手チームに高校のときのクラスメイトがいる」というコメントに会場がどよめく中で迎えた1戦目のステージは、ザトウマーケット。中盤までは拮抗した展開となるも、エクスプロッシャーの攻撃で削り、仲間が倒すという連携が冴え、だんだんと“シャボンバース”が優勢に。何とか前に出ようとする“午後の乳酸菌”だったが、一歩踏み込む前に押さえ込まれてしまい、効果的な一手を打てないまま時間が経過。自分たちのペースを守った“シャボンバース”が1本先取した。

 2戦目のステージはコンブトラック。“午後の乳酸菌”が序盤から積極的に前に出て中央を取り、そのまま維持を試みる。対する“シャボンバース”は、キャンピングシェルターとエクスプロッシャーによるバブルランチャー連発や、キャンピングシェルターをパージしつつの前進という、制圧力の高い攻撃を展開する。バケットスロッシャーデコの上下の相手への攻撃も光り、しだいに相手を圧倒。“シャボンバース”が連勝し、決勝へと進むのだった。

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準決勝第1試合“午後の乳酸菌”対“シャボンバース”。

 準決勝第2試合は、“カントリーズ”対“やばたにえんのむりちゃづけ”。スプラチャージャーを軸に、徹底した戦術で立ち回る“カントリーズ”に“やばたにえんのむりちゃづけ”がどう立ち向かうかが注目された。1戦目のステージはバッテラストリート。序盤からハイパープレッサーにバブルランチャー、アメフラシと、数々のスペシャルが同時に乱れ飛ぶが、一方的な展開にはならず、どちらも様子見のような状況に。お互いに相手をけん制したり、自陣を塗ったりしながら、静かに時間が過ぎていく。しかし終盤、“カントリーズ”がハイパープレッサーの掃射をきっかけに数的有利をとると、一気に優勢に。スプラチャージャーもキレを見せて相手を倒し、1本先取する。

 2戦目のステージはザトウマーケット。1戦目とは打って変わって、開始早々両チームとも激しく攻め立て、倒し合いがくり広げられる。一歩リードしたのは、“やばたにえんのむりちゃづけ”で、前に出てくる相手を叩きながら塗り広げていく。残り30秒まではそのまま勝ち切りそうな勢いだったが、“カントリーズ”がここぞというタイミングでハイパープレッサーを放つと、ふたりを同時に撃破し“やばたにえんのむりちゃづけ”の体勢が崩れる。残り時間いっぱいまでグイグイ突き進み、鮮やかな逆転勝利で“カントリーズ”が決勝進出を決めた。リーダーいわく、どんな展開でも「勝ちかたを決めている」とのこと。たとえ押し込まれても、その時が来るまではスペシャルを使わないという作戦が結果につながった。

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準決勝第2試合“カントリーズ”対“やばたにえんのむりちゃづけ”。

 決勝戦は、“シャボンバース”対“カントリーズ”がぶつかることに。“シャボンバース”のリーダーが「絶対勝ちます!!」とますます意気上がる中、1戦目のステージはコンブトラックに決まる。ここまでスプラチャージャーが逆転の要となっていた“カントリーズ”だが、相手のバブルランチャーを警戒してか、バレルスピナーに変更して試合に臨んだ。しかし、この試合でもっとも輝いたのは、“シャボンバース”のバケットスロッシャーデコだった。段差の上へ下へと、とにかく相手を倒しまくり、塗らせるスキを与えない。それに合わせてキャンピングシェルターやエクスプロッシャーも攻め上がり、優位な状況をキープしていく。“カントリーズ”もバレルスピナーが前に出て活躍する場面はあったが、終盤に倒されたところで万事休す。“シャボンバース”が1本先取する。

 2戦目のステージはマンタマリア号。ここでも序盤から“シャボンバース”のバケットスロッシャーデコが大暴れし、イカスフィアも絡めた攻撃で奥まで入り込み、つぎつぎと相手を倒していく。対する“カントリーズ”は、簡単には終わるまいと、スプラチャージャーが的確に相手を射抜き、押し返す。しかし中盤からは、ハイドラントカスタムの援護も受けつつ前線を固める“シャボンバース”が優勢に。“カントリーズ”は逆転を狙ってハイパープレッサーなどを仕掛けるが、状況を打開するにはいたらず。最後まできっちり攻め続けた“シャボンバース”が連勝で優勝を飾った。

 何度負けても立ち上がり、執念とも言える挑戦を経て、ようやくつかんだ優勝。勝利の瞬間、ここまでテンション高くチームを鼓舞してきたリーダーも、このときばかりは涙。同じ思いを共有してきたメンバーたちからも涙があふれた。

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決勝戦“シャボンバース”対“カントリーズ”。

近畿地区大会DAY1 優勝チーム“シャボンバース”インタビュー

Q:このチームが結成された経緯を教えてください。
A:まず、彼(いくた選手)を除く3人で、第3回甲子園が終わったころからずっとナワバリバトルをやっていました。第4回甲子園が始まり、地区大会が進んでいく中で、助っ人としてひとり入ってもらい、そこからはこの4人で練習してきました。

Q:ナワバリバトルを相当研究しているように見えました。ガチエリアなどの対抗戦はせずに、ナワバリバトルに特化した練習をされたのでしょうか?
A:僕(リーダーのおたん選手)は、ナワバリバトルだけやっていて、ガチマッチはまったくやらないですね。メンバーごとに違うとは思いますが、僕は最後にガチマッチをやった記憶がないくらいです。

Q:このチームの強みは、どこだと考えていますか?
A:練習量ですね。いろいろなパターンを考えてやっているので、たとえば崩されたときにどう立て直すかとか、それぞれの勝ちかたを持っています。最近では本番を意識した練習をしていて、決勝戦についても、決勝で当たるならあのチーム(カントリーズ)だと思っていたので、ピンポイントで強いチャージャーのいるチームと練習して、備えました。

Q:全国決勝への意気込みをお願いします。
A:今日は無敗で優勝できたので、全国も無敗で優勝までいきたいと思います!! ……(小声で)あ、できれば、無敗で……。

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第4回スプラトゥーン甲子園 近畿地区大会DAY1 優勝チーム“シャボンバース”のメンバー。(右から)おたん選手、いくた選手、れんぞーん選手、ふーらむん選手。