2018年8月3日~6日、中国・上海新国際博覧中心にて開催中の、中国最大規模のエンターテインメントのイベントChinaJoy 2018。同イベントにて、中国発のコンソールゲーム機が出展されるというので、担当者にお話をうかがった。創立30年を迎える老舗企業である小霸王(Zhongshan Subor)による、小霸王Z+だ。小霸王は現地では“シャオバーワン”と読むようなので、以下、本稿では新ハードの名称をシャオバーワンと記載させていただく。

中国発のコンソールゲーム機“小霸王(シャオバーワン)Z+”が出展、アークシステムワークスのタイトルもリリース予定【ChinaJoy 2018】_04

 AMDとのコラボにより開発されたシャオバーワンは、CPUにAMD Ryzen 4コア8スレッド3GHzのカスタムチップを搭載。GPUは Radeon Vega 24Cs,1.3GHz,4TFlops、8G GDDRS搭載で、128GBのSSDと1Tのハードディスクを採用している。Blu-rayなどのディスクドライブは搭載しておらず、ソフトはダウンロードでの購入になる。

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カラーバリエーションは黒と白。カバーも取り替え可能とのこと。

 シャオバーワンの大きな特徴は、デュアルシステムを採用していることだ。同ハードはWindows 10とシャオバーワン独自のOSに対応しており、自由に切り替えが可能。Windows 10を使用しているときは、Windows 10対応のゲームはもちろん、ふつうに仕事などにも活用できるようだ。「重量も重くないので、リビングでお子さんとゲームを遊んだあとで、書斎に持っていって仕事にも使えるのは、シャオバーワンの大きな特徴のひとつですね」とは、担当者の言葉。8月下旬の出荷の段階では、Windows 10のみの対応で、2019年初めのアップデートにて、シャオバーワンOSが使用可能になるという。

 シャオバーワンには専用コントローラも準備中で、シャオバーワンOSのアップデート直前の12月にリリース予定とのことだ。もちろん、PC用のコントローラやキーボード、マウスも使用可能だ。

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 前述の通り、Windows 10とシャオバーワンOSを切り替えて使用することになる本ハード。となると、気になるのは独自ソフトということになるが、現時点でコードマスターズと日本のアークシステムワークス、そして中国の大手パブリッシャーが、シャオバーワン独自のソフトを中国大陸でリリースすることが決定しているという。会場で、大々的に試遊が展開されていたのが、コードマスターズの『ONRUSH』で、中国ではシャオバーワンが独占配信になるという。アークシステムワークスのタイトルは『ギルティギア』シリーズ作になる模様で、こちらも中国では、シャオバーワンのみでの提供になるという。「いま多くのメーカーさんと交渉中です。新作をどんどん投入していきたいと思っています」(担当者)とのことだ。“中国独占配信”タイトルが増えれば、ユーザーのニーズも高まりそうだ。

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こちらも中国ではシャオバーワン独占タイトルとなるようだ。
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 気になるシャオバーワンの価格は4998元(約81467円)。果たして中国ゲームファンの心を掴むのか、気になるところだ。