人気スマートフォン向けRPG『Fate/Grand Order』(以下、『FGO』)を企画・開発・運営するディライトワークス。“FGO PROJECT”の1社として、昨年はプレイステーション VR向けタイトル『Fate/Grand Order VR feat.マシュ・キリエライト』の配信や、初のアーケード作品『Fate/Grand Order Arcade』の発表など、ファンが驚くさまざまなタイトルに携わっている。

 そんなディライトワークスが、スクウェア・エニックスで『ファイナルファンタジー』(以下、『FF』)シリーズなどに携わった、直良有祐氏とタッグを組んだ。スクウェア・エニックスを退社後、故郷の出雲でIZM designworksを立ち上げた直良氏。一見すると接点の薄そうな両社は、どのような経緯で協力することになったのか。2018年2月15日号(2018年2月1日発売)の週刊ファミ通では、出雲の地で3人のキーマンにお話をうかがったインタビュー記事を掲載した。だが、スペースの都合上、泣く泣くカットした話題もあった。今回は、誌面に掲載しきれかった話題を盛り込んだ、完全版のインタビューをお届けする。(聞き手・本誌編集長 林克彦)

【独占取材】“ディライトワークス×IZM designworks”がゲーム業界に巻き起こす、新たな化学反応とは!?_01

写真右
ディライトワークス 代表取締役社長
庄司顕仁氏(文中は庄司)
 スクウェア・エニックスに約15年在籍し、グループ会社であるタイトーの取締役本部長などを経て、2014年にディライトワークスを設立。同社は、“ただ純粋に、面白いゲームを創ろう。”という開発理念のもと、ゲームの企画・開発・運営などを行っている。2017年12月末現在、251名の従業員を擁するゲーム会社として成長を遂げている。

写真中央
IZM designworks 代表取締役
直良有祐氏(文中は直良)
 アートディレクターとして、スクウェア(現スクウェア・エニックス)の看板タイトルである『FF』シリーズに参加。同社で24年にわたって数々の作品に携わるも、2016年9月30日に自身のTwitterで退社したことをファンに報告。故郷の出雲にIZM designworksを設立し、イラストやデザインの仕事を続けている。

写真左
ディライトワークス 執行役員・クリエイティブオフィサー
塩川洋介氏(文中は塩川)
 2000年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)に入社。海外勤務などを経て、2016年にディライトワークスに入社し、FGO PROJECTクリエイティブディレクターを務める。同プロジェクトの中心人物として手腕を振るい、近年は『FGO VR feat.マシュ・キリエライト』や『FGO Arcade』など、さまざまな作品のディレクションを手掛けている。

あこがれの先輩はかけがえのないパートナーへ

――このメンバーでインタビューを行うのは、かなり貴重な機会だと思います。皆さんは、過去にスクウェア・エニックスに在籍していたという共通点がありますが、当時から面識はあったのですか?
庄司 直良さんとは、スクウェア・エニックス時代から先輩・後輩の関係でしたので、以前から交流がありました。逆に塩川と僕は、ディライトワークスの設立後に面識ができた形です。
塩川 スクウェア・エニックス時代は、庄司とはまったく面識がなかったんです。直良さんとは、一度だけお会いしたと思います。
直良 塩川さんが海外の支社から帰ってきたときに、何かの企画で打ち合わせをしたよね?
塩川 はい。そのくらいだったので、ほぼ面識はなくて。直良さんが独立された後、当社とアドバイザー契約を結んでから本格的な交流が始まりました。

――独立後、直良さんがディライトワークスのアドバイザーになった経緯を教えてください。
庄司 直良さんは、僕が会社を立ち上げた後もずっと応援してくれていましたし、「いつか、何かいっしょにお仕事をしたい」と、つねづね考えていました。その折に独立というお話をうかがって、それならばと、当時チームが抱えていた課題解決などについてご相談しました。
直良 僕は独立してから、実家のある出雲で暮らすことにしました。会社を立ち上げた後は、僕も世間に値踏みされようと思い、依頼のあった仕事はひと通り受けていたんですね。その中で庄司さんと再会したときに「うちのスタッフを見てくれませんか?」と頼まれまして。
庄司 直良さんにアドバイザーになっていただき、約1年間、デザインチームへの助言や指導をお願いしました。
直良 たまにうかがっては社内をウロウロしていたので、事情を知らない社員の方には「誰だアイツは?」と思われていたかもしれません(笑)。
庄司 そんなことはないですよ(笑)。直良さんに直接見ていただいて、社内のクリエイターはとてもいい刺激を受けたと思います。
直良 デザイナーのスタッフには積極的に声を掛けて、これまでどんなことをしてきたのか、何が得意なのか、いろいろ会話をしました。そのうちに塩川さんから「『FGO』のイラストも描いてみませんか?」とお願いされまして(笑)。
塩川 “ビター・ブラック”ですね。直良さんには、『FGO』の概念礼装のイラストを描いてもらいました。こうしたやり取りを行ううちに、直良さんと距離が縮まっていった感じです。

【独占取材】“ディライトワークス×IZM designworks”がゲーム業界に巻き起こす、新たな化学反応とは!?_02
2017年に『FGO』のゲーム内で開催されたヴァレンタインイベントで、直良氏が描き下した概念礼装“ビター・ブラック”。

――その関係があってのことだとは思いますが、直良さんが外部のアドバイザーから一転し、ディライトワークスに参画するとうかがいました。
庄司 直良さんと実務上の接点が増えていく中で、お互いに向かっていく未来が重なってきたと感じるようになりました。同じ未来に向かっていくのなら、今後は外部のアドバイザーではなく、もう一歩踏み込んだ形でいっしょにやっていったほうがいいのではないか、と考えたんです。直良さんとも話し合い、クリエイティブオフィサーという形で、ディライトワークスのアートデザイン全般の統括をお任せすることになりました。

――ディライトワークスに参画するのは、直良さんにとっても自然な流れだったと?
直良 そうですね。僕はスクウェア・エニックスで『FF』シリーズを作っているときから、“ドラマのあるアート”を作りたいと考えていました。単発のイラストだけを任される立場では、アートでドラマを描くのは難しいんですよね。コンテンツにアプローチできる立場で関わりたいという願望が生まれて、組んでくれるところを探していました。いろいろなメーカーがある中で、ディライトワークスは、距離を感じさせない付き合いかたがうまいなと思いました。出雲に拠点を移した自分とも上手にやり取りをしてくれるのが、単純にうれしかったんです。

――東京と出雲で物理的な距離は離れていますが、仕事の障害にならないと感じたのですね。
直良 言葉数が少なくても、すごくラフな絵だったりしても、ちゃんと伝わるんです。自分の中では、これが大きな決め手になり、ディライトワークスとならいっしょにやっていけるかもなって考えるようになりました。せっかく出雲に帰ってきましたし、このファンタジックな場所で創作活動を続けていきたかったので。あとは、「勉強になりました」と言ってくれるスタッフがいて、自分でも役に立てているんだなと実感できたことや、スタッフが自社のタイトルをものすごくプレイしていたり、開発理念に掲げているとおり社内政治などがなく“純粋に面白いゲームを創ろう”という姿勢が見えたことも、参画を後押ししてくれる要因でした。

――ディライトワークスは、スタッフの方々のモチベーションが非常に高いのですね。
庄司 僕は会社を興すときに、人が真っ直ぐ歩ける道と真っ直ぐ育てる場所を作りたいなと考えました。そして、とにかく純粋におもしろいゲームを“創る”ということが、何よりも優先される会社を作りたかった。おもしろいゲームを“創る”ためには、当然チームワークが大事になりますが、僕の理念に賛同してくれた方はモチベーションが高くて。こういう人たちと働きたいというメンバーが、自然と集まっていきましたね。

――ディライトワークスの社名の由来をお聞きしたかったのですが、いまお話されたことが社名の由来になっているのですか?
庄司 はい。“ディライト”はパッと浮かんできた言葉で、“人を大いに楽しませる”とか、“喜ばせる”という意味があります。僕たちはそういう集団だということで、社名をディライトワークスにしました。ちなみに、ロゴの真ん中の“i”は小文字にしていますが、これにもちゃんとした理由があります。“i”は人間をイメージしていて、人がちゃんと中心にいる会社だということを意味しています。真ん中の“i”だけは小文字というのは、最初から決めていました。人を大いに楽しませる、喜ばせる集団でずっといたいという思いがあったので。

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――その思いを胸に、今後は直良さんの力を借りてますます邁進していくと。直良さんの役割は、アートデザイン全般の統括とのことですが、どのようなことをされるのか、具体的に教えてください。
庄司 新たにビジュアルやアートを作る“ディライトアートワークス”と、グラフィックを手掛ける“ディライトグラフィックワークス”を立ち上げて、ふたつの部門の統括をお願いした形です。アートワークスの方はGM(ゼネラルマネジャー)も兼務していただくことになります。それにともない、IZM designworksはディライトワークスのグループ会社にさせていただき、直良さんには当社の一員になっていただきました。

――あえてふたつの部門に分けた理由とは?
直良 ゲームの開発では、最初から最後の過程まで全員が活躍できるわけではありません。プロジェクトのフェーズごとに、各分野のプロフェッショナルたちが、より活躍できる場所をはっきりと分けようと考えました。まずは、アートワークスのスタッフがイメージボードやキービジュアルなどを描いて、作品の世界観を生み出していきます。それをもとに、今度はグラフィックワークスのスタッフが、ゲームのビジュアルなどを磨き込んでいくという流れです。
塩川 これはデザインだけの話ではありません。たとえば、ディレクションを行う人間には、コンセプション能力とプロダクション能力の両方を求められがちです。ですが、本来は別の仕事なので、分業すべきだと思うんです。ディライトワークスでは、今回発足させたアートワークスとグラフィックワークスのように、本来あるべき姿に戻して個人の能力が活かせる職場にしたいと考えています。

ディライトワークスとTYPE-MOONの出会い

――ディライトワークスさんと直良さんの今後の展開を詳しくお聞きする前に、皆さんのこれまでの歩みをうかがいたいと思います。まず、ディライトワークスさんですが、どのような経緯で“FGO PROJECT”に加わったのか教えてください。
庄司 僕がスクウェア・エニックスを辞めると決めて、いろいろな方にご挨拶をしているなかで、TYPE-MOONさんをご紹介していただきました。「TYPE-MOONさんがスマートフォン向けのゲームを作りたいから、誰か詳しい人に話を聞きたい」と。それでお会いして開発会社さんを紹介するなど、“あいだを取り持つ”ようなことをしていたのですが、いろいろ話をするうちに、「いっしょにやりませんか」と声を掛けていただきまして。これも何かの縁かなと思いまして、ごいっしょさせていただくことにしたんです。

――そこから、本格的に『FGO』に携わることになったのですね。
直良 庄司さんの最初の役割としては、プロデューサーが限りなく近いよね?
庄司 そうですね。いろいろなタイプのプロデューサーがいると思いますが、僕はクリエイターがやりたいことを形にするにはどうしたらいいのか、そのサポートをするタイプだと思います。ただ、TYPE-MOONさんの仕事に関しては、武内さん(武内崇氏。TYPE-MOONの代表にして、『Fate』シリーズのキャラクターデザインを担当している)と奈須さん(奈須きのこ氏。『Fate』シリーズのシナリオを手掛ける)がスゴすぎるというのもありますが(笑)。
塩川 武内さんと奈須さんは、クリエイターとして群を抜いていますね。おふたりといっしょに仕事をして、TYPE-MOONさんが長きにわたって活躍を続けている理由がよくわかりました。
庄司 僕にはおふたりのように、作品をゼロから生み出す才能はなかったのですが、人を懸命に応援する才能はあったようで。社長業の本質も、社員を応援することだと思うので、日々は応援団長として活動しています。ただ、独立するまでは、社長業の本質がわかりませんでした。

――実際に経験してみないとわからないことはありますよね。
庄司 スクウェア・エニックスの子会社の取締役だったこともありましたが、自分で会社を立ち上げたのは初めてのことだったので、いろいろな経験ができました。それこそ、ご飯をまともに食べられない時期もありましたし、気持ちに余裕が持てない時期もありましたが、何よりも辛かったのは、お客様に満足のいくサービスを提供できなかった時期でした。

――『FGO』は、北米やアジア圏でもサービスが展開されていますよね。庄司さんたちからは、純粋におもしろいゲームを作るだけではなく、作品をいかに多くのファンに届けるか……という部分で精力的に活動している印象を受けます。
庄司 僕たちは、純粋にゲームを届けたいという気持ちも強いですね。国や文化が違っても、いいものにはいいと言ってくださる方はたくさんいると思います。そういった世界中にいるはずのファンの方々に向けて、作品を届けるのが僕らの考える世界展開になります。ですから、アメリカ向け、中国向けといった作品を作るのではなく、『FGO』で言えば『FGO』のよさを海外の方にもしっかりアピールしていきたいです。実際、僕らの気持ちは海外のファンの方々にも届いていて、最近はインドネシアからアクセスしてくれる方が多くて驚きました。もちろん、マーケティングの仕方は国ごとに違いますので、今後もどんな風に展開するとより多くの方々に届くのか、しっかりと考えながら活動していきたいです。

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神話の国“出雲”だからこそ実現したクリエイター活動

――続いては、直良さんが出雲でどのようなお仕事や活動をされているのか教えてください。
直良 生活のためにお金を稼ぐというよりも、自分がやりたいことを楽しくやっている感じです。たとえば、親しくなった地元の映画館の支配人さんに、「映画館が10周年だから記念のロゴを描いてほしい」とお願いされたり、地元の高校に美術コースができたので、講演させてもらったりしました。競合するタイトルでなければ、ディライトワークス以外のゲームメーカーの案件を受けることにも庄司さんは理解してくれていて、勉強のためにやりたい仕事などを中心に、今後も個人の活動を続けていきます。
庄司 IZM designworksの活動は、ディライトワークスへの参画後も続けていただきます。双方の仕事を両立させるのは簡単ではないと思いますが、僕らも直良さんのチャレンジをしっかりとバックアップしていきます。

――直良さんに惚れ込んでいるのですね。
庄司 そうですね。作品だけでなく、人柄も含めて惚れ込んでいます。

――ディライトワークスという心強い味方を得て、今後も出雲を拠点に活動されるそうですが、出雲ならではの魅力を教えてください。
直良 まだ勉強中の身ですが、やはり神話はおもしろいです。年間パスを購入して古代出雲歴史博物館に通ったり、親戚の神主さんにお話をうかがったり……。神話の歴史の跡があちこちにあって、それを紐解いて回るのがすごく楽しいんです。たとえば、近くの“斐伊川(ひいかわ)”は、一説では“火の川(ひのかわ)”と呼ばれていたそうです。名前の由来は、スサノオに殺された“たたら製鉄”の民たちの血が流れて真っ赤に染まったからとも、鉄の赤錆で赤くなったからとも言われています。あとは、埼玉県に氷川(ひかわ)神社がありますよね。ここは出雲族が建てた神社で、名前の由来は斐伊川だったりするかもとか、氷川神社と出雲大社は造りが似ていて、鳥居の正面から本殿が見えないようになっていることとか、神話のことを調べれば調べるほど、おもしろい話がどんどん出てくるんですよ(笑)。

――確かに興味は尽きませんね(笑)。
直良 いまお話した内容だけでは、ただのうんちくになってしまいますが、神話のネタをもとに僕らが共感できるドラマに落とし込むと、どうなるんだろうと考えています。そのまま神話を描くのか、それとももっとエンタメに振るのかはまだわかりませんが、いまは共感できるドラマを見つけたくて神話の勉強をしています。

――神話をモチーフにした直良さんの作品が、いつか世に出る可能性がありそうですね。
直良 はい。ほかにも、出雲は住んでいる人がおもしろくて。いま事務所を借りている大家さんもユニークで、某特撮ヒーローの爆発のエフェクトをつける仕事をしているんです(笑)。

――え!? 個人で請けているのですか?
直良 もともとは東京で仕事をしていたそうですが、僕と同じように地元に戻られて、大家業をやりながらいまも作品に関わっている。彼からは、最近の特撮ヒーローのエフェクト事情を聞いたりしています(笑)。
塩川 おもしろい関係ですね。

――お互いにいい刺激を受けていると。
直良 はい。それに、アニメ制作会社でメカデザインを担当した方も、こちらに戻って活躍されています。スクウェア・エニックスを辞めた後、出雲に戻っても活動できるかは正直わかりませんでしたが、これらのお話をうかがいながら、自分もがんばろうと決心しました。

――同じような状況で活躍されているクリエイターの方がいると、確かに励みになりますね。
直良 出雲は、ゲームクリエイターも多いんですよ。スクウェア・エニックス時代にも、出雲出身の同僚が3、4人いて、実家が1キロくらいしか離れていない人もいました。
庄司 そうだったんですね。
直良 ほかにも、某ゲーム会社のCEOや、ゲームや音楽を手掛けていて、いまとても勢いのある会社の社長も出雲出身で、高校の後輩です。前者の方とは直接の面識はないのですが、学校の先生をやっている同級生から「お前と同じような仕事をしている卒業生に、講演をしてもらった」と聞いて。調べてみてビックリしました。

――ゲームクリエイターが多いうえに、経営者として活躍されているのもすごいですね。
直良 そうなんですよ。ただ、彼らと町おこしのようなことをしようというわけではなくて、“縁の神様”のおかげなのか、同じ場所で育ったクリエイターがこれだけいるのだから、何らかのコンテンツなどを通じて、ぜひごいっしょしたいな……と考えています。今回は、出雲の神話や“縁”の力を肌で感じてもらいたいと思い、無理を言って庄司さんと塩川さんに来てもらいました。

――出雲がいかに魅力的な場所であるかということと、なぜ出雲でインタビューを行うことになったのか、よくわかりました。
塩川 残念ながら到着したのが夜だったので、今日は景色がほとんど見えませんでしたが(苦笑)。
直良 明日のお楽しみということで(笑)。

――そうですね。先ほどお聞きした神話や人のエピソードは、直良さんの今後の仕事に活かされてくると思います。ちなみに、すでに形になったお仕事で、出雲に戻ってきたのがプラスに働いたものがあればお聞きしたいです。
直良 ディライトワークスの仕事だと、新規プロジェクトのイメージイラストがそうですね。イラストのコンセプトは、僕と塩川さんがチャットでやり取りしながら考えました。そのとき僕の事務所から見える母校から、ふと学校をコンセプトにするのはどうだろう? とひらめいたんです。それで、塩川さんに学校の写真を送ったところ、ラフを作ることになりました。
塩川 そうでしたね。新規プロジェクトのイメージイラストを考えるのは、当初私たちの担当ではなかったのですが、直良さんと進めたのを覚えています。

新規プロジェクト始動に隠された狙いとは――

――昨年10月に発表された新規プロジェクトのイメージイラストのベースは、おふたりが考えたのですね。これは、作品の世界観を表したものになるのですか?
直良 このイラストは、あくまで求人ページの絵です。何らかの作品の絵であるとは、ひと言も書かれていませんよね?(笑)。

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――書かれていませんが、“新規プロジェクト”とあるので、てっきりこの絵が作品の世界観を表しているのかなと思いました。
直良 “新規プロジェクトのかけら”は入っていますが、このイメージイラストが作品の世界観を表しているのではない……と思います。
塩川 ヒントは埋め込まれていますが、クリエイターの立ち場で言うと、本当に伝えたいことは語らずに伝えることを目指しています。我々があの中に込めた思いから、何かしらを感じた方にぜひ興味を持ってほしいです。
直良 呼び掛けの絵なんです。この絵にシンパシーを感じた人に応募してほしいなって。
塩川 何か楽しいことをやっていそうだと共感してもらったり、想像を膨らませて自分だったら何ができるのかを考えてもらったりして。
直良 ですから想像の余地があるように、この絵はわざと“隙”をいっぱい作っています。

――なるほど! チャットでの打ち合わせのときに、そこまで考えていたのですか?
塩川 もちろんです。ただ、最終的に深夜におよぶ作業になったので、どういう流れで“それは、本当にRPGと呼べるのだろうか?”というキャッチコピーが思い浮かんだのか、やや記憶が曖昧ですが……。
直良 え、覚えてないの?(笑)。
塩川 やり取りをしている中で、ゲームに関するものだとわかるようにしないといけないと思い、“RPG”という単語を入れました。

――このキャッチコピーを素直に受け取ると、新作のRPGを作るのかなと思いますが……。
塩川 しかしそこに“RPGの開発スタッフ募集”とは書いていませんよね。このキャッチコピーが響いた方に応募していただきたかったので、絵と同じく、あえて隙があるというか、余白があるようなキャッチコピーにしています。

――募集している職種はどうですか?
塩川 職種は、プログラマーや企画、デザイナー、マーケティングなど、幅広く募集しています。これは、今回のメッセージが響いた方なら、どんな職種でも応募してくださいという気持ちの表れです。どのような職種の方でも、中心メンバーとして活躍できるチャンスがあるプロジェクトだと思います。

――面接は塩川さんが担当されるのですか?
塩川 いえ。新規プロジェクトのイメージイラスト自体は私と直良さんが中心となって考えましたが、新規プロジェクト自体は別のチームが進めているものになります。
直良 そういう意味では、僕たちがやったのは求人イラストプロジェクトですね。
塩川 そういうことになりますね。それで先ほどお話したように、どういう風にするとチームやディライトワークスに共感する人に届くのかを、ふたりで考えて形にしたというわけです。
直良 ディライトワークスだったらいまできることに加えて、新しいことにチャレンジできるんじゃないか。そういった人たちが興味を持って、応募してきてくれるとうれしいですね。僕自身、絵を描くだけではなくて、コンテンツを作ることがすごく好きです。やっぱり、何人かで集まってモノを作るのは楽しいですから。それに、フリーになって初めて、「イラストってこう描くんだ」というのがわかってきたんですよ。

――え!? そうなのですか?
直良 これは本当に(笑)。自分にもこうした発見があるので、環境を変えてみるのもいいと思います。

――クリエイターとして夢が広がりますね。新しく立ち上がるディライトアートワークスとディライトグラフィックワークスでも採用を行っていくと思いますが、こちらの募集はどうなりますか?
直良 これは実現できるかどうかはわかりませんが、アートワークスとグラフィックワークスに応募していただく方には、作品を見せていただき、全員個別にフィードバックを付けて返事をしたいと考えています。仮に今回は縁がなかったとしても、数年後に「あのときなかったスキルを身に着けたから、もう一度応募してみよう」と考えてくれる方もいっしゃるかもしれませんよね。ディライトワークスに興味を持ってくれた方と、今後も継続的な関係を築いていければと考えています。

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――熱意があれば、夢は叶うかもしれないと。
直良 そうですね。アートワークスとグラフィックワークスのイメージイラストを見たときに、いまある能力でできることを考えるのではなく、何をプラスするとアイデアが広がるのか。そういったさらに上を目指す方に、どんどん応募してほしいです。

――アートワークスとグラフィックワークスは、どれくらいの人数を採用する予定なのですか?
直良 最初は15人前後でスタートしたいなと考えています。
塩川 密にやり取りできるくらいの人数からが、まずはいいですよね。
庄司 とにかく人を集めようとは思っていません。

――人事の決定権は、社長の庄司さんが持っているのですか?
庄司 僕も面接には参加するようにしています。そこで僕は、応募してくれた方に何をやりたいのか聞くようにしています。というのも、以前塩川が、会社はやりたいことを与えてくれる場ではないと言っていて、確かにそうだと納得したんです。もちろん、やりたいことをやらせないという意味ではなく、自分がやりたいことは自分で見つけるべきだという意味です。

――自分はどんなことがしたいのか、積極的に動ける人間が仲間に欲しいと。
庄司 仕事には、やりたいこととできることがあると思います。たとえやりたい仕事ではなくても、チームや会社のためにできる仕事を担当してもらうことはありますが、やはりいちばん大事なのは、やりたい仕事に挑んでもらうことです。いまは実現する力がなくても、やりたいという気持ちが大きければ、実績を重ねていくうちにいつか実現できるはずです。できる仕事を続けていれば、やりたい仕事に協力してくれる仲間も増えますから。もちろん、会社としてもバックアップをしていくので、社員にはとにかくやりたい気持ちを大事にしてくださいと伝えています。

――ディライトワークスさんは、社員だけではなく、業界全体の後進の育成にも力を入れていますよね。塩川さんもよく講演を行われていますが、手応えは感じていますか?
塩川 そうですね。学生さんは、基本的に技能を中心に勉強をしていますが、純粋におもしろいゲームを作るには、技能以外にも大事なことはたくさんあります。そういう話をすると、ふだん彼らも教えてもらわないことなので、「初めて聞きました」とか「今後の学生生活にやる気がでました」など、うれしい感想をいただくことがあります。

――それはいいお話ですね。
塩川 後進の育成は、ゲーム業界への恩返しだと思っています。もちろん、講演を聞いた学生さんといっしょに将来仕事ができるとうれしいですが、おもしろいゲームを作ろうという強い意志を持ってゲーム業界に入ってくれれば、業界全体がさらによくなっていくと思います。学生向けの講演は、ライフワークのひとつとして今後も続けていきたいですし、これまでのような講演以外のやりかたにもチャレンジしていく計画が進んでいます。新たにどんなことを行うかは、近日中に発表できると思います。

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――塩川さんが弟子を取ろうと考えた理由を教えてください。
塩川 ディレクターになりたい方を、一人前のディレクターとして育成するのが大きな目標です。そもそもディレクターという仕事は、ほかの開発メンバーとまったく異なる仕事だと思っていて。ディレクターは、プロジェクトを俯瞰して見なければいけませんし、クリエイティブの結果に責任を持たないといけないので、相当な覚悟がなければできないと思います。そのぶん、やりがいがある仕事なので、学生さんには「茨の道かもしれないけど、ぜひ目指してほしい」とよく伝えています。
直良 海外の大学には、ふつうにディレクターコースがありますよね。向こうでは、アカデミックに認められていて、大学院もあります。

――なるほど。直良さんもアートディレクターとして活躍されていますが、ディレクターはどのような仕事だと考えていますか?
直良 アートディレクターにしても、ディレクターにしても、最終的なビジョンがちゃんと見えていて、皆をゴール地点に導く力が必要になると思います。そのためには、開発スタッフとつねに情報をシェアする必要がありますし、さきほど塩川さんが言ったように、できあがるものに責任を持たなければいけません。アートディレクターに限った話をすると、日本の場合は絵を描ける方が担当することが多いです。日本ならではの空想上のものを描くことが多いので、絵が描けると説得力が強くなりますし、最終形が提示しやすいので。ただ、現実世界に近い作品なら、設定を考える力や伝える力などがあれば、絵が描けなくてもアートディレクターを担当できます。海外では、そういう方が活躍しているので、今後日本で絵が描けないアートディレクターが出てきてもおもしろいなとは思います。

ディライトワークスのさらなる飛躍のために

――直良さんが参画し、新しい人材を募集するということは、今後いろいろとチャレンジされると思います。こういう作品が作りたいといった目標などをお聞きすることはできますか?
塩川 会社としての中長期的な目標としては、ハイエンドな3DCGを使ったアニメ的な表現のトップランナーを目指しています。「ハイエンドでアニメ的な3DCGなら、ディライトワークスだよね」と、日本のみならず、世界で見ても感じてもらえるようにしたいなと。直良さん中心に、ここからアートとグラフィックに力を入れた会社に成長させるつもりです。

――新しい道を開拓するというわけですね。
直良 アニメ的な3DCGといっても、いまはアニメやゲームにトゥーンレンダリングが多用されてますが、“ハイブリッドトゥーン”とでも言いますか、そこに新しいチャンスがあると思っています。我々が開拓していき、真似されるくらいのものを目指し、そこでユーザーさんに「やっぱりディライトワークスの作品がいいよね」と言ってもらえるような、確固たる地位を確立するのが理想です。そのためには、作品やテクノロジーの積み重ねが必要になってきますので、集団作家的な活動が重要になりますね。

――直良さんがメインでアートやグラフィックを作るというよりも、直良さん主導のもと、アートとグラフィックのプロフェッショナル集団が作品を作り上げるイメージなのですね。
直良 その通りです。また、それとは別にIZM designworksとしては、“弟子”を取りたいと思っています。詳細は決めていませんが、出雲に来ていただける方、もしくは出雲近郊にお住いの方を対象に。先ほどもお話しした通り、出雲はクリエイターを輩出できる土壌だと思っていますので、この場所に根差してもらって、私といっしょに何か活動するでもいいですし、自分自身がやりたいことをするのでもいい。それこそ、ディライトワークス以外での活動になってもいいと思っています。庄司さんの前でこんなこと言うのもなんですが(笑)。

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庄司 いいと思いますよ。IZM designworksはまた違う広がりを作れる会社だと思っていますので。僕らとしても、応援したいです。

――続報を楽しみにしています。話題をアートワークスとグラフィックワークスに戻すのですが、作品の作りかたは見た目に統一感を持たせつつ、ジャンルやプラットフォームは、企画ごとに変えていくイメージなのでしょうか?
庄司 はい。ディライトワークスはスマートフォンのアプリだけでなく、ジャンルやプラットフォームにはこだわらずに、自分たちがやりたいこと、運営したいものなどを、開発するときにその都度選んでいきます。

――すでに動いている企画もあるのですか?
塩川 未発表のものも含めると10本以上……。

――え!? そんなに動いていたとは……。
塩川 『FGO VR feat.マシュ・キリエライト』や、『FGO Arcade』のように、自分自身が挑戦したいと思った企画で、ユーザーさんにも楽しんでもらえる自信があるものを企画提案していっています。もちろん、大前提として『FGO』の開発・運営にも全力を注ぎこみつつ、新しいコンテンツにもどんどん挑戦して、皆さんのもとへとお届けしたいです。

――新しいコンテンツの中には、いわゆるハイエンドのリッチなタイトルもあるかもしれないのでしょうか?
塩川 そうですね。ただ、さきほどお話した3DCGというのは、リアリスティックなハイエンドではなく、別の形のハイエンドといった意味合いになると思います。

――新作は、2018年には発表されるのですか?
塩川 大小いろいろな企画が動いているのですが、早いタイミングで発表できるものもあると思います。

――今後発表されるのが楽しみですが、10本以上ものプロジェクトともなると、どのような体制で進めるのか気になります。
塩川 当社だけで作ろうとしているものもあれば、『FGO』のように別の会社さんといっしょにやっていくものもあります。それに、直良さんとアートワークスとグラフィックワークスを立ち上げて、いっしょに挑戦してくれる人をこれから募集していくものもあります。プロジェクトを成功させるために、いまは当社をもっと強くしていくターンでもありますが、ただサイズを大きくするというよりも、開発力をさらに上げていきたいなと思います。

――いまは、何人ぐらいの方が在籍しているのですか?
庄司 社員で言うと150名くらいです。派遣スタッフなども合わせると、いまは270名くらいになります。

――その人数では、10以上のプロジェクトを進めるには足りないですよね……。
庄司 正直、足りませんね。外部でパートナーとして協力してくださる方もたくさんいらっしゃいますので、実際に携わっている人数はもっと多いのですが、それでも足りないというのが実情です。
塩川 チャンスはいっぱいあるので、多くの方にきてもらいたいなと。

――でも、これだけ多くのプロジェクトを同時に動かしているのは、非常に珍しいと思います。
直良 別に数が欲しいわけではないんだよね?
塩川 そうですね。数を求めているわけではないのですが、さきほどお話したように、自分自身が挑戦したいと思った企画で、ユーザーさんにも楽しんでもらえる自信があるものを企画提案していった結果、同時に走るプロジェクトの数が自然と増えていきました。
庄司 いまは塩川が中心となって企画を立ち上げることが多いのですが、当社の開発力が上がっていけば、別の社員が自分たちの作りたいゲームをどんどん提案してくれると思います。手前味噌ですが、当社としては、いまおもしろいフェーズに来ているなと実感しています。
直良 ディライトワークスさんがこれから新しく盛り上げていこう、広げていこう、オリジナルの作品を作っていこうという気持ちは、横で見ていてものスゴく感じています。だからこそ自分もいっしょにやっていきたいと思ったのですが、ここ何年かで、日本の開発の基礎体力は海外と比べて圧倒的に落ちているなと痛感しているところもあって。基礎体力を補うためにも、僕たちは集団作家的な活動を行って、海外にも負けない作品を生み出していきたいですね。

ディライトワークスが理想に掲げる開発したいゲーム

――さきほど中期的な目標をお聞きしましたが、会社としてはどのような目標を掲げているのかもお聞きしたいです。
庄司 会社の目標としては、 “ただ純粋に、面白いゲームを創ろう。”という 開発理念と変わりません。今後もこの考えを達成していきたいです。
直良 スゴいきれいごとを言っていると思うかもしれませんが、庄司さんは本気なんですよ。
塩川 そうですね。庄司の口から「この売上を達成するぞ」といったような具体的な数値目標などの話は、聞いたことがありません。
庄司 会社の規模が大きくなると、難しい部分も出てくるとは思います。でも僕は、今後もディライトワークスを純粋におもしろいゲームを“創り”続ける会社として発展させていきたいんです。規模がどれだけ大きくなっても、この開発理念をいちばんに突き通せる会社でありたい。そのためにやらなければいけないことに、僕はいま専念している感じです。

――なぜゲームにこだわるようになったのかもお聞きしたいです。
庄司 僕はもともと、エンタメ全般が好きでした。ただ、縁があってスクウェアに入社して、衝撃を受けたんですね。スクウェアには、直良さんのような個性的なクリエイターがたくさんいたんです。そういった方たちと仕事をしたり、彼らが生み出すゲームに日常的に触れたりしていくうちに、どんどんゲームが好きになり、特別な存在になったんです。いまでは、ゲームは自分の人生の一部になっています。

――今後、いろいろなコンテンツのIP(知的財産)を作るにあたって、アニメやノベライズ、コミカライズにチャレンジすることもあると思いますが、やはりゲームありきで展開していくのですか?
庄司 『FGO』に携わる中で、メディアミックスについてもいろいろ勉強をさせていただきました。メディアミックスの展開もしてきたいですが、当社のコンテンツの核になるのは、やはりゲームだと思います。とくにいまは、スマートフォン向けのゲームの勢いがすごいのですが、瞬間的な盛り上がりは生み出せたとしても、ゲーム単体では生涯の1本と言えるような、心に残る名作を生み出すのは難しいという思いもあって。ただ、いずれは生涯の1本に選べるような作品を生み出したいので、たとえば『FGO』のように、複数の作品全体で生涯の1本と言ってもらえるような、新しいコンテンツを生み出したいですね。

――ディライトワークスさんの今後の動向から、ますます目が離せませんね。それでは最後に、2018年の目標をそれぞれ教えてください。
塩川 2017年は、『FGO』がさらに大きく飛躍した1年だと思います。『FGO』は2015年にサービスが始まりましたが、ファンの方々の応援のおかげで、ユーザー数なども右肩上がりの成長となりました。とくに2017年は、さらに一段上のステージに『FGO』を上げてもらったと感じています。それに合わせて、自分自身も成長させてもらった年でした。2018年も、これまでどおり自分たちの理想を追い求め続けていきます。ただ、私は新しいことにチャレンジするのも好きなので、ゲームに限らず、後進を育てる取り組みでも、「つぎはそうきたか」と話題になるよういろいろ考えていますので、ぜひご期待ください。
直良 僕は去年と同じく、いろいろな方といっしょにお仕事がしたいです。これまで組んだことがないような方とも積極的にお仕事をして、いろいろな刺激を受けたいですね。仕事でインプットした新しいものをアウトプットできる仕事にも、どんどんチャレンジしていきたいと思います。
庄司 ディライトワークスは、2018年1月に設立4周年を迎えました。できたばかりの会社とも言えませんが、かといって歴史の長い会社でもありません。今後どのようになっていくのか、いまが難しい時期でもあり、おもしろい時期でもありますが、今後もおもしろいゲームを作りたい人たちが情熱を持って働ける場所を提供したいです。そして、ゲーム作りを行う人を支える社員も充実させたいなと思います。たとえば、人事や経理のメンバーに、なぜ当社で働いているのか聞いたときに、「おもしろいゲームを作るためですよ」と言ってもられるのが、社長を務める僕の理想なんです。そういった人たちにとっても、最高の仲間が集まって、最高の場所だと言ってもらえるように、不器用なりにもがんばっていきたいです。頼れる仲間とともに、これからも純粋に、おもしろいゲームを“創り”続けていきますので、よろしくお願いします。

【独占取材】“ディライトワークス×IZM designworks”がゲーム業界に巻き起こす、新たな化学反応とは!?_09