注目のインディーゲームをピックアップ

 IGDA日本が主催する独立系デベロッパーの交流イベント“インディペンデントゲームデベロッパーズサミット(IGDS)”が、2014年4月23日にベルサール秋葉原で開催された。

 出展ブース数は16。2013年11月に同団体が主催した東京ロケテゲームショウ2013(38ブース)と比較するとやや小規模だが、当日はネットワーク系ゲームカンファレンス”OGC2014”の併催ということもあり、会場はつねに多くの人で賑わっていた。

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話題のインディーゲームが勢揃い! “インディペンデントゲームデベロッパーズサミット(IGDS)”ミニリポート_05

 出展タイトルは、過去のイベントですでに発表されているものも、移植やバージョンアップといった形での"最新版"が披露されていた。以下に、その中の一部を紹介しよう。

■『アオモリズム

神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科 中村研究室
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 昨年の東京ゲームショウで話題になったアーケード用リズムゲーム『アオモリズム』のiPad版(近日App storeにて配信予定)をプレイアブル出展。ホッカイドウとアオモリがねぶたのビートに合わせて殴り合う奇想天外なゲーム内容が完全再現されていた。

 ちなみに、本作のオリジナル版の企画初期段階ではアオモリズムというネーミングが先行し、「“リズム”とつくからにはリズムゲームだろう」という流れで、ゲームジャンルが決定したとのこと。

■『カシカセカイ

Team P!ct(東京工科大学 メディア学部)
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 昨年行われた“コナミモノづくりコンテスト”で審査員特別賞を受賞したスマートフォン用ゲーム『カシカセカイ』の開発バージョンを出展。ARカメラ機能を使って空間内にいる敵を探し、攻撃を避けながら倒す……という内容で、最大4人同時プレイが可能。カメラを向ける方向だけではなく、プレイヤーが立っている位置を移動することによって、より効果的に戦える。

 人混みの会場でプレイするには立ち回りに少々難があったものの、仮想空間上の敵の存在を共有する体験は刺激的だった。広い場所でのびのびプレイしたら相当楽しそうだ(周囲からは奇異の目で見られそうだが)。

■『ブーフと空飛ぶアルファベット 世界の料理編

ポケット・クエリーズ
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 App store、Google Playにて近日配信予定のゲームアプリ『ブーフと空飛ぶアルファベット 世界の料理編』の開発バージョンを出展。基本操作はシンプルなアクションゲームで、プレイ中に取ったアルファベットで特定の文字列が揃うと、それを含む料理名とその絵が表示される。「ゲームのちからで世の中を変える」をキーワードにした同メーカーならではの作り込みが特徴だ。

 また同アプリのプロモーション用として、Oculus RiftとLEAP MOTIONを使用した『3D Oculus ver』を参考出展。ゲーム内容はそのままに、3D空間化されたフィールドを手のジェスチャーで自在に移動できる。『3D Oculus ver』はメーカーサイトで無料配布されているので、環境が揃っている人はダウンロードしてみよう。
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■『キラキラスターナイト

RIKI
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 今年3月に開催された“BitSummit 2014”で、“革新的メビウスの帯賞”1位、“朱色賞”2位、イベント総合順位で2位を受賞した、PC用同人アクションゲーム。会場では、ファミコンの実機で起動する“ROMカセットバージョン”でのプレイアブル出展となった。

 ソフトを監修した漫画家のRIKI氏によれば、本作は昨年8月のコミックマーケット84で公開したバージョンに、背景の多重スクロールや最新のファミコン用演算処理(!)を導入したグレードアップ版とのこと。「現在有している、ファミコンゲーム開発の高度なノウハウを今後も活かせれば」と抱負を語っていた。

※『キラキラスターナイト』はCOMIC ZINにて取扱い中。
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(取材・文 ライター/戸塚伎一)