全魔法使い待望の体験版がいよいよ配信!

 2013年3月にプレイステーション Vitaで発売され、単なる協力プレイとは一線を画したマルチプレイの楽しさを日本中に浸透させた“共闘”アクションゲーム、『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』(以下、初代『ソルサク』)。そのグラフィックやモーション、AI(人工知能)を大幅にグレードアップさせたうえに、プレイヤーからの声と膨大なゲームデータをもとにフルモデルチェンジ。さらに新しい魔法や魔物、マップ、クエストなどを追加した“新創”と呼ぶにふさわしい作品。それが、『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』(以下、『ソルサク デルタ』)だ。
 2014年3月発売予定の本作だが、ひと足先に“新創”の姿をその手で確かめられる“「共闘」体験版”の無料配信が、2013年12月12日より開始されている。そこで、この体験版をさっそくプレイ。そこからわかった『ソルサク デルタ』の手触りと、その“新創”ポイントをお伝えしよう。

『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』体験版プレイインプレッション_01

さっそく魔法使いをカスタマイズ!

 まずは、初代『ソルサク』をプレイしている人ならおなじみの“生きる魔術書”リブロムが登場し、体験版の概要を説明してくれる。今回の体験版で遊べるのは、新しい下級魔物のフェアリー討伐クエストと、これもまた新しい人型魔物の白雪姫と赤ずきん討伐クエストなどだ。はやる気持ちを押さえて、まずは自分の分身となる魔法使いのエディットモード“我が肖像”からスタート。
 『ソルサク デルタ』のキャラクターエディットは、初代『ソルサク』よりも充実している。顔のパターンや衣装の追加はもちろん、衣装を上下別で組み合わせることが可能になり、アクセサリーも加わった。より自分好みの魔法使いを生み出せるというものだ。体験版ではごく一部の素材しか用意されていないが、エディットの選択肢が広がったことは実感できるはず。
 続いては、所属組織の選択。『ソルサク デルタ』では、魔物を生贄に捧げることを生業とする“アヴァロン”、救済こそ正義であると信じる“サンクチュアリ”に加えて、新たな組織が登場する。それが、生贄と救済の選択を拒み、すべてを“運命”に任せることを選んだ中立組織“グリム”だ。各組織によって得意とする魔法や戦果、生贄魔法の種類が変わるので、どのように魔法使いを育てるかによって選択は変わるだろう。ちなみに、筆者は運次第で報酬が追加されるグリムを選択したが、もちろんプレイヤーの主義で選んでもいい。

『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』体験版プレイインプレッション_02
『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』体験版プレイインプレッション_03
▲体験版では少数だが、製品版には100種類以上もの魔物由来のアクセサリーが登場する。
▲女性キャラクターの骨格や顔の造形は、より女性らしくなっていることにも注目したい。

魔法連携がすべてを変える!

 組織を選んだら、本作のキモである“供物魔法”の選択に取りかかる。多彩な新魔法が登場する『ソルサク デルタ』だが、この体験版にもたっぷりと魔法が収録されている。地面を隆起させて魔物の突進を防いだり、空を舞う魔物に魔法を当てやすくする補助魔法“古代の地層”も、そのひとつ。近距離攻撃でいえば、槍魔法の登場が大きなポイントだ。その名の通り、強力な槍で魔物を刺突する魔法だが、連続刺突ができる溜め攻撃が強力で当てやすいので、気持ちがいい。さらに、新要素のひとつである魔法連携によって、この手触りは変わる。槍魔法と回避変化魔法を組み合わせれば、猛スピードで魔物に突進する“神速槍”が発動できるのだ。回復魔法でも、待望の遠距離回復魔法“癒し花の花弁”が登場! 新魔法の“寄生花の種”を魔物に当てて種を植えつけ、その近くで範囲回復魔法を発動すれば、魔物の体内で花が咲いてダメージを与えられる。そう、回復魔法も攻撃魔法になるのである。この魔法連携は、いままでのプレイスタイルを大きく変える要素のひとつだ。では、体験版で発動できる魔法連携の例を紹介しよう。
 地中に潜って回避する“モグラの爪”と、魔物を巨大な腕でブン殴る“巨雷族の腕”を組み合わせれば、地上に飛び出すとともに強力な打撃攻撃が発動する。属性を持たない“斧の破片”に、冷属性を持つ“氷の綿毛”を取り込めば、氷の斧が誕生する。石像ゴーレムを召喚して、周囲の敵を吹き飛ばす“野犬の喉笛”をゴーレムに当てると、ゴーレムが分裂して魔物に立ち向かう。“没兵士の炎岩”で巨大な魔塊となった仲間を、“巨炎族の腕”の溜め攻撃でブン殴って突進させればダメージが増加する。仲間が発動した盾魔法“溶岩鍋の蓋”に、同じ熱属性を持つ“炎竜の牙”を当てると、盾が巨大化する……。
 持てる魔法の数が決まっている魔法使いにとって、仲間の足りない部分をお互いで補うのは勝利への鉄則だ。しかし、魔法連携によって戦略の幅が大きく広がるので、初代『ソルサク』を極めたプレイヤーでも、共闘のスタイルをもう一度、考え直す必要があるだろう。
 つぎに設定するのは、“右腕の状態”だ。グリムの登場によって刻印が増加しただけではなく、刻印のセッティング次第で近接攻撃魔法の威力が上がったり、回避変化魔法の効果時間が長くなるなど、さまざまな“共鳴効果”が発生するようになった。組み合わせでその内容は変化するが、“代償効果”として、特定の魔法の威力が下がるなどのデメリットも発生するので、いろいろ試してみてプレイスタイルに合った組み合わせを見つけるといい。さらに『ソルサク デルタ』では、手の甲にも刻印を追加できる。さまざままな効果が発生するが、右腕の見た目も変化するところがポイントだ。ちなみに、現時点では選択できない部分に“代償刻印の儀式”と記されているが、この詳細を知りたい人は、2013年12月19日発売の週刊ファミ通をチェックしていただきたい。
 すべてのセッティングを終えたら、いよいよ“特別要請録”で魔物と対峙することになる!

『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』体験版プレイインプレッション_04
『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』体験版プレイインプレッション_05
▲属性が重要となる魔法使いの戦いにおいて、属性を戦闘中に変えられる魔法連携のインパクトは絶大!
▲みずからの血を刀に変え、体力が続くかぎり発動できる“右腕の斬呪血”。使いかた次第で強力になる新魔法だ。

新しい魔物との新しい戦いが始まる!

 まずは、下級魔物フェアリーの討伐に挑む。この魔物の特徴は、とにかく動きが早いこと。遠距離攻撃魔法を当てるのは至難の技なので、近接魔法で攻撃したほうがいい。このクエストで、操作感や魔法の使いかたを習得しておこう。ちなみに、体験版とはいえ、アドホック通信だけでなくインターネット通信にも対応しているので、全国のプレイヤーとの共闘が楽しめる。もちろん、ひとりでも同行者をふたりまで選択できるので、共闘の楽しさは味わえるだろう。
 立ち回りに慣れたら、いよいよ人型魔物に挑戦だ。最初は、新マップ“ラプンツェル”を舞台にした、これまた新魔物の“白雪姫”との戦い。巨大な目が鏡になっており、投擲魔法をはね返してしまう厄介な魔物で、その目から流した涙をビームのように放出する攻撃が強烈。白雪姫の鏡は、本作で登場する新たな呪部“凶呪部”となっており、近接攻撃で破壊できれば戦果が変わるので、積極的に狙いたいところ。凶呪部は“心眼”を使えば場所がわかる。スピードはそこまで早くないので、挙動をよく見て的確に攻撃を当てれば、勝てない相手ではない。また、『ソルサク デルタ』では人型魔物にもカウンター攻撃が有効になり、大ダメージを狙えるので、積極的に狙っていきたいところ。
 白雪姫を倒したら、新しい人型魔物“赤ずきん”の討伐へ。これがなかなか手強く、何しろスキがない。エクスカリバーを使った範囲の広い近接攻撃や、腹部から魔法弾をくり出す遠距離攻撃を使い分けて襲ってくるのだ。背中の鎖が投擲魔法を打ち消す(ここも凶呪部で近接攻撃が有効)ので、“神速剣”で一気に間合いを詰めて鎖を狙う。破壊に成功したら、赤ずきんが見せる遠距離攻撃体勢の魔女モードと近距離攻撃体勢の戦士モードの変化に合わせて、攻撃方法を変えて対処する。どの魔物でも同じことだが、とにかく魔物の動きを観察することが重要だ。大きな攻撃を出す直前には、だいたい予備動作が発生する。そのスキを見極めれば勝利はぐっと近づくだろう。とはいえ、赤ずきんの一撃はダメージも大きいので、回避に専念することも忘れないようにしたい。
 このステージは“ヴァルハラ修道院”が舞台となるが、赤ずきんが暴れて修道院の外に飛び出すことがある。マップが広くなるぶん、供物回復スポットなども増えるので、外に出たらまず心眼で位置を確認しておくと安心だ。なかなか討伐できない場合は、魔法の組み合わせを変えるなど、いろいろ試してみよう。

『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』体験版プレイインプレッション_06
『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』体験版プレイインプレッション_07
▲小人を従えた白雪姫は、リンゴ爆弾(?)を投げるなどの多彩な攻撃を見せてくれる。突進には要注意!
▲一撃のダメージが大きい赤ずきん。攻撃をまともに食らわないよう、つねに動きながら照準を合わせろ!

 『ソルサク デルタ』の“「共闘」体験版”では、“新創”のポイントを余すところなく堪能できることが、おわかりいただけただろうか。しかも、体験版のセーブデータを『ソルサク デルタ』製品版に読み込むことで、体験版で選んだ所属組織ごとに異なる特典がもらえるので、プレイして損はない。もちろん、初代『ソルサク』と同じく、体験版に対するユーザーの声は製品版に反映される。この体験版が“製品版の序盤を切り取ったもの”ではないことは知っておいてほしい。そして、まだ『ソルサク』に触れたことがない魔法使い候補も、すでに初代『ソルサク』を遊びつくしているべテラン魔法使いも体験版をプレイして、そのハイテンションでハイスピードに進化した魔法バトルの爽快感を楽しんでほしい。

■筆者紹介:コンタカオ
週刊ファミ通編集者。初代『ソルサク』では、神様のあまりの強さに心が折れた、へっぽこ救済派。2013年12月19日発売の週刊ファミ通では『ソルサク デルタ』の新情報を大公開するので要チェック。

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